番外編 インサイド・オブ・ワールド ~製作裏話~
去年の番外編各作品大集合年越しスペシャルからもう一年が過ぎようとしていることに驚きを隠せない作者であります。この度は「パワー・オブ・ワールド」及び「チェンジ・オブ・ワールド」の両作品を読んでいただき、ここまでお付き合いいただいたことに最大限の感謝を。
さて今回の年越しもキャラクターを呼んでの番外編でもよかったのですが、今回は作品を振り返っての裏話、または本編では出せなかった没になった展開や設定について、一年間の煩悩を振り払う訳ではありませんが、ここで公開できればと思い立った次第であります。お付き合いいただければ幸いです。
没1:そもそも『反転』が主人公のチェンジ・オブ・ワールドは構想外だった。
一つ目から爆弾投下ですが、これは元々能力者や魔法使いや科学者が最強を目指すという「パワー・オブ・ワールド」の方一本で書いており(今でも世界全体の話においては主軸です)、「チェンジ・オブ・ワールド」はおろか『反転』は敵として登場させる予定でありました。
ちなみに敵として登場させる予定の没ネタでは、普段は大人しく弱弱しい言動の女の子であるが逆立ちすると同時に口調が荒々しくなって能力が発動、そして能力解除で逆立ちをやめてその時にゲロを吐くという特徴を持ったキャラクターでした。平凡な少年⇔美少女というアイデアは、丁度その頃別のTSジャンルの作品(あの作品です)を書いている時に思いついたものです。そしてそれに伴って『大罪』の所有人物もかなり変わっています(意外と重要な変更点だったりもする)。
そしてチェンジ・オブ・ワールドができた経緯ですが……個人的な理由になりますが当初パワー・オブ・ワールドだけで連載していたのですが、現代異能バトルが中心故か中々多くの方の目に留まってもらえず、それならいっそ可愛い女の子をメインに据えた外伝的作品を宣伝用として置いておこうというのが始まりでした(なおブックマーク数は見事逆転(´・ω・`))。どちらとも楽しく書かせていただいています。
没2:バトルメインのパワー・オブ・ワールド、日常メインのチェンジ・オブ・ワールドの予定だった?
没案というよりも今からでもできればこの路線に復帰したいと考えている次第です、ハイ。作者の悪い癖でもあるのですがすぐにバトル展開に持っていく癖があるみたいで、「パワー・オブ・ワールド」はもろにその影響がでています。無論「チェンジ・オブ・ワールド」も初期の「発作する力」編までは割と日常に傾けていたのですが、以降から大分バトル寄りに……(というよりも今進めている編が一番顕著です)。
……今の編が終わり次第、女の子同士のきゃっきゃウフフ(死語)とバトルの割合を7:3くらいにまで引き戻したいと思います(無論バトル展開の方がいいという方がいれば感想等で意見をくだされば参考にしたいと思います。逆も然りです)。
没3:澄田詩乃は消滅予定だった?
ハイこれも作者の悪い癖である鬱展開(ブックマンでは鬱展開の後逆転サヨナラホームラン展開を書かせてもらいました)からの逆転劇を書きたがる癖で、当初澄田詩乃は界世と世界を繋ぐ楔としてではなく、能力の副作用として自身の消失が起きていたという設定でした。
その結果緋山励二が悪堕ちして敵にまわるというエピソードまで用意していたわけですが(その時は緋山励二が敗北して死亡する際、最後に幻視として澄田詩乃が現れるといったオチまで一応構成していました)、その先の話の広がりようも無かったので榊真琴と緋山励二に『大罪』が付与されるエピソードへと変更した次第です。
没4:『大罪』付与される人物は大幅に変更された。
これも本来ならば『色欲』はもちろんのこと、『嫉妬』も別の登場人物が持つ予定でした。現時点で確定しているのは未公開分も含めると『高慢』、『色欲』、『嫉妬』、『憤怒』。そしてほぼ確定分が『強欲』、『暴食』です。ちなみに『暴食』ですが名稗閖威科ではないことを先に宣言しておきます(言った本人が忘れて名稗が暴食になる可能性は否定できませんが)。そして完全に席が空いている状態なのが『怠惰』です。いずれ出てくると思いますので、楽しみにしていただければ幸いです。
没5:チェンジ・オブ・ワールドのラスボスは穂村正太郎の予定だった?
これもですが、実は「チェンジ・オブ・ワールド」と「パワー・オブ・ワールド」をパラレル世界扱いにして進めていこうとしていました(第二編までは本当にそのように考えて進めていました)。そして本来ならばもう少し短く終わる予定で、そのラスボスとして暴走した穂村を、ある意味もう一つの意味での『究極の力』を手に入れた最強の存在をラスボスとして設定する予定でした。
――このほかにも多く没にした設定や登場人物がいるのですが、全て紹介しては編が一つ終わってしまう程の長さになってしまうので、またおいおいどこかで書き記すことができればと考えています。
最後に来年度の目標ですが……やはり一度は日刊ランキングに載りたいなぁと思っています。自分の目標としては多くの人の目に留まって、多くの人に自分の作品を読んでいただきたい、知ってもらいたいです。
そのためにこれからもより多くの人の目に留まるような面白い話や、評価を頂けるように頑張っていきたいと思います。よろしければ来年もまた作品にお付き合いいただければ、作者冥利に尽きるというものです。それでは、よいお年を。




