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第十六話 ぐだぐだな予感……?

サブタイ通り少し分量も少なめですが、次回から大きく物語を動かしていこうと考えています。


 喫茶店を後にして(あの後きちんとコーヒー代は支払いました)、今は第八区画をぶらぶらと歩きまわっている。


「――で、次はどうしますですか?」


 どうするって言われても……俺は昨日と同様に服を買いたいんだけど。


「そういえば要ちゃん、買い物とか行くなら昨日の第三区画の方がいいと思うんだけど、どうして少し中心から離れた第八区画に足を運んだの?」

「ふっふーん! それはですね、こっちの方が女性向けのお店が多いんですよ!」


 あっ、そうなんだ。俺が知っている限りだとリア充カップル向けの区画だってことで内心ここにはあんまり来たくなかったんだけど。


「そうだね、ここならマコちゃんも気に入りそうなお洋服が見つかるかも」


 そうやってにこやかにほほ笑む澄田さんだけど、その後ろにいる着せ替え人形にしたいという欲望の獣が見え隠れしているのは気のせいですかね……。


「それと、ゲーセンにうちは用事があるのです!」

「ゲームセンター? 何をするの?」

「もちろん! あのくま五郎のぬいぐるみを今日こそとるのです!」


 くま五郎というのは全身縫い目まみれの、更に綿ないぞうをわざと飛び出させているという悪趣味なマスコットキャラクターのことを指す。


「えぇー、あれアームで握った瞬間中身が出てきて恐ろしいことになるって話なんでしょ?」

「でもそれがくま五郎の魅力なんですから!」

「待てよ? ボクもくま五郎を好きになれば、女の子らしく――」

「いや無いから」


 栖原がそんなものを持ったところで人形がサンドバッグにしか見えないから。いやほんとに不良を相手にぼっこぼこにできる時点で色々と凄いんだけどね!


「とにかく、今回は要ちゃんが色々と考えてくれているんでしょ?」

「はい! 第八区画ならこの守矢要に任せてください!」


 うーん、できる限り大人っぽく見せようとしているんだけど、大人はそう簡単に敬礼とかしないぞ守矢一等兵。


「昨日緋山が連れて行ったのは唯のショッピングモールですが、今日うちが連れていくのはもっと服とかたくさんあるところですから!」


 まあ期待はしておこう。ちょっとだけ。


「では早速出発です!」


 ウキウキな状態の守矢を先頭にして進むこととなると、都市をかなり歩き回ることになりそうだ。


「今日は榊にも見て貰いたいものがたくさんありますからね! 第八区マスターである内に任せてください!」


 本当に大丈夫なのかな――俺は小さく呟きながら守矢の後ろを、静かについていくのだった。

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