表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/5

初めてのバトル!?

自然保護エリアと向かう蒼斗だったが、まだ商業エリアを抜けていなかった。

色々な飲食店の並ぶ商店街の裏通りをテレテレと歩いていたが、疲れたのか近くにあったボロボロのベンチに勢いよく腰掛けた。

「あぁーづがれだーしぬぅー。後何分で自然保護エリアだよアヒル。」

『蒼斗くん…それもう3回目だよ?それにまだ15分くらいしか歩いてないけど…』

たかが15分歩いただけで3回も休憩してるらしい。

余程の運動不足としか思えない貧弱っぷりだ。こんな事でうろたえていたらモンスターの討伐どころか、今後冒険する道中を考えただけで先が思いやられる。

「こんな歩いたのいつぶりかわかんねーもん。あー喉渇いた。」

『蒼斗くん声出てるよ?』

「別にここ裏通りでほとんど人居ねぇし、声出さねーとやってらんねーっての。あぁーこんなんだったら家で寝てた方がマシだわ。」

完全に戦意喪失して動く気0の様子。さすがのメニューも少し困っていた。

『でもあと30分くらい歩けば自然保護エリアだよ。』

「30分!?あー無理無理。そんな歩いたら明日筋肉痛で悶絶するわっ!」

どうしたもんかと悩むメニューだが、ここは蒼斗が動き出すのを待つしかない。

「それよりさー。この街の人ってなんかパッとしねぇって言うか、なんか地味じゃねぇか?折角異世界に来たんだから、もっとはしゃいでもよくねぇか?」

ベンチにもたれ掛かり天を仰ぎながらボソボソと呟く蒼斗。

『なにを言っているんだい?ここの住人はほとんどNPCだよ。』

これにはさすがに驚き上体を起こす。

「はぁ!?!?それどーゆー事だよ!」

『この世界の為。と言うより、この世界に人が居なかったら殺風景でしょう?その為にこの世界そのものとして存在してるのが彼らNPCだよ。もちろん高度な人口知能などが施され普通に会話する事も可能だけど、一緒に冒険をしたり戦ったりするのは不可能って事さ。』

「なんだよそれ…もしかして…この世界のプレイヤーって俺しか居ねぇってのか?」

明らかに憎しみの込められた声を遮るかのようにメニューは慌てて説明した。

『いやいやっ!安心してくれ。この世界にはもちろん他のプレイヤーも召喚されているよ。そこまで多くの人数は存在していないものの、冒険を進めるうちに必ず出会う事になるのは約束するよ。』

衝撃からの一転少しホッとしたのか蒼斗は勢いよく立ち上がり歩みを進める。

「なら問題はねぇ!NPCはいいとしてもこの格好を他のプレイヤーに見られるのは少し気が引ける。そのためにもモンスターの素材は必ず手に入れなければならんっ!!いくぞアヒル!!」

なぜがわからないが急にスイッチが入ったらしい。

スタスタと裏通りを抜けていった。


___城下町 工業エリア

あれから歩く事20分ようやく裏通りを抜け、今度は数々の工場などが並ぶ工業エリアへとさしかかった。

商業エリアとは別の意味で騒がしく、あまり人も居ない。

そんななか蒼斗はメニューが表示するマップをもとに自然保護エリアを目指し歩みを進めていた。

『工業エリアか…こんな世界なら魔法でなんとかなると思っていたが、割と機械とかも使うんだなぁ…』

少し形が違うがよく日本などでも見られるような重機などを眺めながら少し不思議に考える。

『俺の思ってたファンタジー世界とはちっと違うけど、まぁ悪くはねぇな。』

『それは良かった。楽しんでくれてなによりだよ!』

一人で考え事していたのに急に割り込んでくるメニューに少しイラッとする蒼斗。

「なぁ?」

『どうかしたかい??』

「いちいち俺の思考を邪魔しないでもらえるか?このくそアヒル。」

『聞こえてしまうものは仕方ないだろう。ごめんごめん~。』

茶化してくるメニューに凄く腹が立ったが、心の声は全て筒抜けだ。

余計な事は考えないようにしようと思いマップを確認しながら進む。

すると目の前に明らかに不自然な岩の壁があった。

それにマップ上ではこの先に道があり、そちらの道の方が明らかに近道である。

「ほほぅ。これはまさかこの岩の壁ぶち破れば近道が現れるとかそーゆー系なんじゃねぇのかアヒルさんよぉ!」

少しどや顔で岩の壁をよーく見つめる。

『僕は攻略を直接的に手伝う事は出来ない。だからその回答は出せないよ。』

そんな事言われたら、その通りだよって言われてるようなもんだ。

「へーいへい。」

蒼斗は上機嫌でポケットから光創(ライトアート)を取り出し、光の鞭を岩の壁に勢いよく叩きつけた。

すると激しい音を起こしながら岩の壁は崩れ、その残骸はすぐに消えてなくなり、その先に道が拓けた。

「ほ~ら俺の予想通りだぜ!こんなベタな仕掛け誰でも気付くってーの!」

ワハハとこの世界に来て、一番喜んでる様子だ。

まぁ簡単な仕掛けだが、これに気付くあたりさすが引きこもってゲームをやってただけはある。

少し薄暗く、気味の悪い道だがそんな事はお構いなしでズタズタと進んでゆく蒼斗。

細い一本道を進んで行くと少し開けた場所へとたどり着いた。

よく見るとその中央に宝箱があった。

「おい!!見ろっ!あれは宝箱じゃねぇか!お宝発見の感動ってこれなのかー!」

先ほどからテンションマックスの蒼斗はダッシュで宝箱に駆け寄り手を伸ばし、宝箱に触れた瞬間___

周囲に邪悪な光が発生と共に激しい風が巻き起こった。

「なっ…なんだよこれ!?どーなってるアヒル!?」

必死に地面に這いつくばり風を凌ぐ蒼斗。

『恐らくこれはトラップだね。これからモンスターが現れるよ!気をつけて蒼斗くんっ!!』

するとゴォォッとおぞましい鳴き声と共に風は収まった。

そして目の前を見上げた蒼斗は言葉を失った。

そう現れたモンスターとは、自分のおよそ10倍の大きさはあろう巨大なドラゴン…のガイコツ。

とても初戦の相手で出てくるとは思えない禍々しさが伝わってきた。

「なっ………。」

あまりの衝撃と恐怖で身体が竦んで、動く事も出来ずに呆気とられている。

『蒼斗くんっ!!!なにしているんだ!?早く光創(ライトアート)を構えて!!じゃないと君殺されるよっ!!』

メニューの声でハッとなり慌てて光創(ライトアート)を取り出した。

現れたスカルドラゴンも蒼斗を発見し、鋭い爪を振りかざした。

重たそうな一撃を蒼斗は後ろに跳ぶ事によってギリギリ回避したが、空振りとなった一撃は地面を叩きつけ大きな亀裂を入れた。もし、蒼斗が一撃でももらってしまえば間違いなくお陀仏になるだろう。

しかしそんな事お構いなしのスカルドラゴンは逆の腕を振るう。

それもギリギリのところで回避し、地面にもう一つ大きな亀裂をつくった。

攻撃を避けられ少し怒ったのか、ゴォォッッッッっと雄叫びのような声をあげ、蒼斗との距離を詰める。

その時蒼斗は光創を鞭から剣へと変幻させ、スカルドラゴンの胴体を無作為に振るいまくった。そう振るいまくったのだ。

その連撃の速さは普通の剣では有り得ないものだった。

ましては、歩くだけで疲れる蒼斗が剣を素早く振るうなんて不可能だと思っていた。

つまり光創(ライトアート)はペンライトみたいな本体そのものの重量しか無いのだ。光に質量などない。だからあれほどの速度で斬りつける事が出来ると言う事である。

斬りつけまくったスカルドラゴンはバラバラになり、骨が地面へと崩れていく。

『やったか!?』息切れしながら様子を疑う蒼斗であったが、数十秒程、地面に散らばった骨に変化はなかった。が、

『気をつけて!!どうやら本体のコアを破壊しなければコイツを倒す事は出来ないみたいだ!!』

メニューがそう言った直後、

バラバラだった骨が浮き始め、先ほどのドラゴンの姿へと戻っていった。

そしてドラゴンの胴体の中心付近に邪悪な光を放つコアがあった。

それを見抜いた蒼斗はスカルドラゴンの攻撃を避けながら素早く近寄り、光創でコアを勢いよく突き刺した。

___すると、スカルドラゴンは激しい光と共に姿を消した。

その瞬間、敵を倒した達成感と初戦を生き抜いた安心感で緊張が一気にほぐれたのか、ファーーーーとか言って座り込む。

そして頭の中で流れる勝利のファンファーレ。

「よっしゃーーーーーー!!!やってやったぜぇ!!」

両腕を掲げ全力で喜ぶ蒼斗。これにはメニューも賞賛するしかなかった。

『おめでとう蒼斗くん!素晴らしいよ!まさか初戦であのスカルドラゴンを難なく倒すなんて!!』

「まぁそれ程でもー。」

リアルに少し照れてる蒼斗___

しかし事態は急変する。

『蒼斗くん!向こうから凄い勢いで何者かが接近してくるっ!!』


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ