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メンヘラ会長と隠れて飲む、禁じられた給食後のブラックコーヒー

掲載日:2026/03/23

給食後のブラックコーヒー、校則上、禁じられた行為。


「私を捨てないよね?」

「(なんかいつもより湿気が!?)」

おかしい。まだ4月で、暖かいはずなのに。

なぜだ、いつもよりも会長が湿っぽい。


いつも通り、挨拶をしたら、ジト目で返された。


そして、それは、給食まで、ずっと変わらず。


スマホ、ゲーム、そして、コーヒー。

そういうものは、校則で持ってきたらいけないから、メールのやりとりなんかはないんだけど。


会って、話をしようとしても、無言でジト目。一応、会長は、この中学校の生徒会長なんだけど、なあ…。

本当に、僕は何かしたんだろうか?

まあ、『関係』が終わるなら、それはそれでいいんだけど…。


そして、給食。


「手を合わせ」「頂きます」

2人の当番による声からはじまる、給食。

当番は毎週変わる。それは、1年生だったり、2年生だったり、3年生だったり。


「ミ、ミルクコーヒー」

思わず僕は呟いてしまう。


「あれ? もしかして、それ、もらっていい系?」

隣の女子に聞かれる。


「いや、好きだよ。コーヒー、ミルメーキ。甘くていいよね」

「ねー」

のんきな顔をしている女子に、僕は笑顔で返す。


瓶の牛乳に、粉を入れる。

甘い、甘い粉を。


それは、それで、いいんだけど。

はあ。


甘いし。

冷や汗ダラダラなんだが。




「甘いの苦手なんだよなあ…」

呟き、僕は苦笑する。


いつも通り、生徒会室。


給食後、僕は必ず生徒会に来る。

モチロン、カギは閉めて。あの人以外は入れない。


僕は、新入生。入ってから1ヶ月も経っていない。

だから、本当なら、この生徒会室とは縁がないはず。


「やっぱブラックだよな、うん」

指定のスポーツバッグから、ペットボトルを取り出す。

小さい、280mlの、ペットボトル。


この学校に持ってきたらいけない、ペットボトル。

それは、ブラックコーヒーのペットボトル。


給食食べたら眠くなる。

だから、コーヒー。そして、僕はブラックのが大好き。



甘いのは、効き目がなさそうで、あんまり。

まあ、美味しいんだけど、さ。


少し前の春休みで知ってしまった、ブラックコーヒーの素晴らしさ。

黒い悪魔、本当にそう。


壁の時計に目をやる。

そろそろ、か。

今日は、来てくれないかもしれないけど。


ガチャリ、カギで開けられる。


そして、生徒が1人、入ってくる。


その生徒は、すぐにカギを閉める。

再び、密室に。


「はあ、はあ」

やっぱ、湿っぽいよなー。息荒いし。今日は一段と、湿気が。


その生徒である、生徒会長は、変態的な笑顔で、

「よかった。

やっぱり、キミは私の彼氏クンだね」


そして、会長も指定のスポーツバッグから、ペットボトルのブラックコーヒーを取り出す。

お揃いである。




「どうしたんですか? 会長」

「? 何が?」

勇気を出して聞いてみる。

が、キョトンとした顔で返される。

「なんか今日、しめ、冷たいような」


「…」

むすっ、とされる。


あれ、本当に、僕、何かした?

…何したんだろう。

わかんない。


「今日、ミルメーキが出たから」

ボソッ、と返される。


「だって、給食でコーヒー出たら、その後の毎日のお楽しみタイム、要らないって思うかもしれないじゃん。

だから、今日はないんだって」


なんだ…。


「そんなことですか」

苦笑い。

「そんなこと?」

「僕は、大好きなんで」

「私がっ!?」

「ブ、ブラックコーヒーが」

つい、ひきつってしまう。食い付きが凄すぎる、ジンベエザメが食いついたような。死ねる。


「給食の後に、ブラックを飲む。これは、絶対に変えません」

「…よかった。よかったー」

涙ぐまれる。

そんな?


そして、少し間があり、

笑顔で、

「まあ、変えようとしても、私が先生に言えばいいだけだもんね。中学校にペットボトルを持ってくるなんて、ばれたら激怒だよ?」

し、湿気が…。


『ペットボトル…』

『い、いや、これは』

『じゃあ、私とコーヒー仲間になろ!?』

『…は?』

『その代わり、私の彼氏になって!』

『何が代わり?』


あの日を、思い出す。

生徒会役員はカギを使える。それに、僕は気づけなかった。

だけど、まあ、湿気は凄いけど、この子でよかった。


僕は恋愛感情がないから、そういうのはわかんないけど。


「ずっと、私と一緒だよ」

笑顔で言われる。

抱きつかれてもおかしくない、そんな雰囲気。


後。

「ミルメーキが出たとき、冷や汗が出たんですけど、ばれたとかないですよね?」

「ないと思うよ」

あっさり、会長に返される。

冷や汗出たんだけどなー、まあ、よかったよかった。

ありがとうございました!

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