第19話 超巨大グマ襲来! 鉄の盾と炎の魔法でぶっ飛ばせ!
身を寄せ合って、どれくらい時間が経っただろうか。
外でゴーゴーと鳴り響いていた恐ろしい吹雪の音が、いつの間にかピタリと止んでいた。
「フェル……風、止んだみたい」
エマが僕の胸に顔を埋めたまま、小さく呟く。
その声にハッとして、僕は慌てて体を離した。
(……キ、キスしまくったこと、今になって急に恥ずかしくなってきた!)
顔がカッと熱くなる。
エマも耳まで真っ赤にして、モジモジと自分の指先をいじっていた。
めちゃくちゃ気まずい。
その空気を誤魔化すように、僕は立ち上がって雪小屋の窓から外を覗いた。
視界が開け、静かな銀世界が広がっている。
「よし、今のうちに出よう! ずっとここにいたら、結局凍え死んじゃうし!」
「う、うんっ。そうだね!」
勢いよく外に出ると、やっぱり空気は肌を刺すように冷たい。
ブルブルと震えながら歩き出そうとした時、真っ白な雪の上に『それ』を見つけた。
「エマ、見て。あそこの足跡……」
小屋に入る前に見た、あの巨大な獣の足跡だ。
(雪が積もってないってことは、ついさっき通ったばかりか……!)
「……フェル、あれ」
エマの震える指先を追う。
少し先の雪山が、ズズン、と動いたように見えた。
いや、雪山じゃない。
全身を真っ白な分厚い毛皮で覆われた、見上げるほど巨大な熊の魔物だ。
『グルルルゥゥッ!』
僕たちに気づいた魔物が、恐ろしい咆哮を上げる。
地下三階で戦った牛の魔物より、さらに一回り以上デカい。
「やるしかない……! エマ、援護をお願い!」
「わかった! えいっ!」
エマの杖から、大きな炎の玉が放たれる。
ドォンッ!
炎が熊の顔面に命中し、ジュウウッと毛が焦げる嫌な匂いが広がった。
『ガアアアァァッ!!』
怒り狂った熊が、丸太のように太い前足を思い切り振り下ろしてくる。
(速い……っ!)
僕は咄嗟に、地下三階でクラフトした鉄の盾を前に突き出した。
ガギィィンッ!!
ものすごい衝撃で、腕の骨がミシミシと鳴る。
でも、鉄の盾は壊れない。
確実に僕たちはレベルアップしているんだ。
「今だぁっ!」
僕は盾の影から飛び出し、右手に握った鉄の牛刀を力強く突き出した。
シュパンッ!
鋭い刃が、魔物の分厚い胸を深く切り裂く。
ブシャァという音とともに、巨大な熊が雪の上にドサリと倒れ伏した。
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