第17話 扉の先は極寒の雪山!? 猛吹雪で凍死の大ピンチ!
「魔物がウロウロしてるのか……! エマ、気をつけ――」
振り返ると、エマの唇が真っ青になっていた。
ガチガチと歯を鳴らし、自分の両腕を必死にさすっている。
「エマ! 大丈夫か!?」
「さむい……指先の感覚、ないよぉ……」
吹雪がどんどん強くなり、視界が真っ白に染まっていく。
このままじゃ、魔物に襲われる前に確実に凍え死んでしまう。
(どこか……風を防げる場所はないのか!?)
僕は目を細め、吹雪の向こうを必死に睨みつけた。
雪で白く覆われた木々の間に、不自然に盛り上がった場所がある。
「あそこだ! エマ、雪に埋もれた丸太小屋がある!」
僕は凍えるエマの手を引き、雪を掻き分けながら必死に走った。
ボロボロになった木造の『雪小屋』のドアを蹴り開け、二人で中に転がり込む。
バタンッ!
「はぁっ、はぁっ……!」
風はしのげた。
でも、小屋の中も外と変わらないくらい極寒だ。
部屋の隅には、石で丸く囲われた小さな暖炉の跡があった。
「エマ、魔法で火を出せる!? 少しでも温まらないと!」
「う、うん……やってみる……えいっ」
エマが震える手で杖を振る。
ボッ、と小さな炎が暖炉の中に灯った。
僕たちは這いつくばるようにして、その小さな焚き火に手をかざす。
「……全然、温かくない」
地下四階の異常な寒さのせいで、小さな炎の熱は一瞬で空気に奪われてしまう。
エマがガクガクと震えながら、膝を抱えてうずくまった。
焚き火の熱だけじゃ、どうにもならない。
(このままじゃ、エマが死んじゃう……!)
混乱して、正直パニックになりそうだった。
でも僕は、ありきたりだけど、これしか方法がないと思った。
恥ずかしい、けど。
「エマ、こっちに来て」
僕はたまらず、うずくまる彼女の体をぎゅっと抱き寄せた。
「……フェ、ル?」
「こうすれば、少しは暖かいだろ」
氷みたいに冷え切ったエマの体を、自分の体温で必死に包み込んだ。
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