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第11話 鉄鉱脈を発見! 金属クラフトでサバイバル大革命!

 美味しいお肉を食べるための金属を探し求めて、僕たちは地下三階の探索エリアを広げていた。

 ぽかぽかとした暖かい風が吹く森の中を、二人で並んで歩く。


(地下なのに、日差しが強くて日焼けしそうだな……)


 首筋の汗を拭いながら、木々をかき分けて進む。

 しばらく歩くと、緑の景色が少しずつ変わり、ゴツゴツとした岩肌がむき出しになったエリアに出た。


「フェル、見て! あの壁、なんかキラキラ光ってるよ!」


 エマが駆け寄り、岩壁を指さす。


 近づいてみると、赤茶色や黒っぽい石が層のように重なって、壁面にびっしりと埋まっていた。

 僕は転がっていた手頃な石を拾い上げ、指先で感触を確かめる。


「これって……間違いない、鉄の鉱石だ!」


「ほんと!? じゃあ、これで金属の道具が作れるの?」


「ああ! この鉱脈があれば、包丁でも鍋でも作り放題だ!」


(よっしゃ! これでサバイバル生活が一気にレベルアップするぞ!)


 僕たちは興奮気味に、足元に転がっている鉄鉱石を夢中で拾い集めた。

 ある程度の量が集まったところで、平らな岩の上に石を並べる。


「エマ、さっそくクラフトを試してみよう!」


「うんっ! 任せて!」


 エマと向かい合い、ぎゅっと手を繋ぐ。

 柔らかくて、少しひんやりとした手。

 何度やっても、女の子と手を繋ぐのは少しだけドキドキしてしまう。


(集中、集中……。まずは魔物を捌くための、デカくて丈夫な包丁だ)


 頭の中に、鋭くて頑丈な刃の形を思い描く。

 持ち手の木の部分もしっかりとイメージして。

 僕の知識と設計図を、エマの中へ流し込んでいく。


「……えいっ!」


 ピカーッ!と、今までで一番強い光が溢れた。


 思わず目を瞑る。

 光が収まり、そっと目を開けると、岩の上にはピカピカに輝く立派な牛刀が置かれていた。


「すごい……! ちゃんと金属になってる!」


 エマが目を丸くして歓声を上げる。

 僕は牛刀の柄を握り、軽く振ってみた。


 ブォンッ!


(おおっ、適度な重さがあって最高に使いやすそう!)


「フェル、フェル! あたし達がご飯食べる時のナイフとフォークも作って!」


 エマが目を輝かせて、僕の腕をぶんぶんと揺さぶってくる。

 むにゅん、と腕に柔らかい感触が当たって、僕は慌てて距離を取った。


「わ、わかった! 今イメージするから、ちょっと離れて!」


 それから僕たちは、集めた鉄鉱石を使って次々と金属クラフトを行った。


 カチャ、カチャ。

 食事用のナイフとフォーク、さらにスープを煮込むための鉄鍋が出来上がっていく。


(……そうだ。生活用品だけじゃなくて、これも作っておこう)


 僕は残った鉄鉱石を一つにまとめ、再びエマにイメージを送った。

 出来上がったのは、頑丈な鉄の盾だ。


「わあ、カッコいい! 戦いの時に使うの?」


「うん。これがあれば、ゴブリンの棍棒だって、牛の突進だって防げるはずだ」


 完成した鉄の盾を左腕にはめてみる。


 ガチンッ!

 ずっしりとした重みが、頼もしく感じられた。


 右手に強化した剣、左手に鉄の盾。

 木や石の道具しかなかった僕たちの装備が、見違えるように強くなっていく。


「これで、次からお肉をもっと美味しく綺麗に食べられるね!」


 エマが新品のフォークとナイフを両手に握りしめ、えへへと嬉しそうに笑った。


 金属を手に入れたことで、僕たちの地下生活はさらに快適なものへと変わろうとしていた。

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