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第二章:ユキのオシャレ大作戦

1. ユキのメイク初挑戦

内田悠斗(17歳)、いや、今はユキとして生きる高校2年生。気弱な少年だったボクが、双魂の鏡の魔法で美少女に変身してから1週間。ユキとして学校生活を送るのは、ブラジャーのホックや生理のドタバタで心が折れそうだけど、なぜか少し積極的になれる自分にドキドキしている。

ある日、ユキは祖母の澄子の家を再び訪れる。居間に置かれたファッション誌を手に取り、「おばあちゃん、この雑誌は?」と聞くと、澄子は「ああ、ユキちゃんの参考になるかと思って買ってみたの。ちゃんと女の子の勉強もしなきゃだめよ!」と微笑む。

ユキは内心で「文化祭の実行委員にも誘われたし、クラスのみんなに『ユキちゃん、可愛い!』と騒がれるのにも慣れたい…。もっと女の子らしさを磨いて自信を付けなきゃ…!」と独白。ファッション誌をパラパラとめくり読み始める。

「うーん、ボク、女の子のオシャレって全然分からないよ…『トレンドはシアー素材』って何!?」

ページをめくると、カラフルなアイシャドウやリップの特集。

ユキは意を決して、「ちょっと出かけてくる!」と家を飛び出し、コンビニで買ってきたプチプラコスメでメイクに挑戦。だが、アイラインはガタガタ、チークはまるでピエロ。

「うわっ、ボク、顔がジョーカーみたい! やっぱり無理だよ…!」

鏡の前で落ち込むユキに、祖母の澄子が微笑み声をかける。

「ユキちゃん、焦らなくてもいいのよ。鏡はね、あなたが自分を受け入れるまで試練を与えるの。楽しんでごらん。」

「試練って…おばあちゃん、もっと具体的に教えてよ!」

澄子は「ふふ、ヒントはあなた自身よ」と意味深に笑うだけ。ユキは(試練って、こんな恥ずかしい思いをすること!?)と頭を抱える。



2. 玲の小悪魔レッスン

学校では、文化祭の準備が本格化。ユキは実行委員として、クラスの演劇の衣装係に。放課後、教室で星野玲と再会する。ギャル風メイクと超ミニスカートの玲は、小悪魔オーラ全開で校内のアイドル。

「ユキちゃーん! ねえ、さっきのチーク、やりすぎじゃなーい? ふふ、でも可愛いよ~!」

玲のウインクに、ユキは「う、うそ、変だった!?」と顔を赤らめる。玲はスマホを取り出し、ユキの顔をパシャリ。

「ほら、ユキちゃんのポテンシャル、めっちゃ高い! ちょっと手直ししてあげる~!」

玲はカバンからコスメポーチを出し、ユキの顔にササッとメイク。アイシャドウを薄く、チークを自然に、リップをピンクに。鏡を見たユキはビックリ。

「え、ボク…めっちゃ可愛くなってる!? 玲、なんでこんな上手なの!?」

「ふふ、メイクはアートだよ~! ユキちゃんも、もっと自分を愛して輝いちゃおう!」

玲がミニスカートをヒラリとさせると、またパンティがチラッ。ユキは「うわっ、玲、み、見え…!」と慌て、玲は「ん? 気にしない気にしない~!」と笑う。玲の自信に、ユキは(ボク、こんなキラキラになれるわけない…でも、ちょっと憧れる…)と心が揺れる。



3. 更衣室のドタバタ

衣装係の仕事で、ユキは女子更衣室で演劇のドレスを試着。ユキはブラジャーのホックを外そうとして悪戦苦闘。

「うっ、なんでこんな外しにくいんだよ…! 手、届かない!」

背中でモゾモゾするユキに、玲が「ユキちゃん、ほんと可愛い~! 手伝うよ~!」と近づき、サッとホックを外す。ユキは「ありがとうー! …って、え!? 玲ちゃん、なんで女子更衣室に!?」と叫ぶ。

だが、玲は「えー? 私、いつもここだよ~?」とケロリ。周りの女子も「玲ちゃん、いつも通り可愛いね!」と普通に話しかけ、誰も気にしていない。ユキは(男の娘なのに、こんな自然に馴染んでる…!? それに比べてボク、場違いすぎる!)とパニック。

そこへ、ドレスの試着で玲が「ユキちゃん、このフリフリドレス似合うよ! 着て着て!」とノリノリで勧める。ユキは恥ずかしがりながらドレスを着るが、鏡で見ると意外と可愛い自分にドキッ。玲の「ほら、ユキちゃん、めっちゃプリンセス!」に、ユキは「う、うそ、ボク、こんなの…!」と赤面。

更衣室を出ると、彩花がユキと玲の楽しそうな様子を見て、なぜかモヤッ。

「ユキ、玲とやけに仲良いね…。なんか、ムカつくんだけど。」

彩花のつぶやきに、ユキは(え、彩花、怒ってる? ボク、なんかした!?)と焦る。



4. 亮太とのドキドキ

文化祭の準備で、ユキは亮太と教室でポスター作り。亮太はサッカー部のイケメンで、ユキにやたら話しかけてくる。

「ユキ、ポスターの色、どれがいいと思う?」

テーブルの上で色鉛筆を取ろうとした瞬間、ユキと亮太の手が重なる。

「う、うわっ、ごめん!」

ユキが慌てて手を引くと、亮太は「ハハ、焦らなくていいって」とニヤリ。ユキの心臓はバクバク。

(ボク、男なのに! なんでこんなドキドキするの!?)

さらに、ポスターを貼るため脚立に登ったユキがバランスを崩し、転びそうに。ユキが「わっ!」と叫ぶと亮太がサッと抱き止め、「おっと、大丈夫か?」と顔が近い。ユキは「ひっ、近っ! ぼ、ボク…いや、私、大丈夫!」と真っ赤になって逃げる。

その様子を遠くから見ていた彩花は、握り潰したペットボトルを手に、さらにモヤモヤ。

(亮太、ユキにベタベタしすぎ…! なんで私、こんなイライラするの?)

ユキは彩花の視線に気づき、(彩花、なんか機嫌悪い…? ボク、ほんと分からないよ!)と混乱。



5. 鏡の試練の兆し

家に戻ったユキは、鏡の前に立つ。玲のメイクでさらに可愛くなった自分に、気弱な悠斗は「ボク、こんな自分でも…輝けるのかな?」と呟く。だが、彩花のモヤモヤや亮太の視線、玲のキラキラが頭をよぎり、心がざわつく。

その夜、夢の中でセリカが再び現れる。

「ユキ、鏡は汝の心を試す。ユキと悠斗、どちらも汝自身。どちらを選ぶか、時間はそう長くない。」

ユキは目を覚まし、ドキリ。

「時間って…!? おばあちゃん、もっと教えてよ! ボク、こんなので試練とか無理だよ…!」

それでも、玲の自信や文化祭のドキドキを思い出し、ユキは決意する。

「よ、よし、もうちょっとユキとして頑張ってみる…! でも…ボクの心、忙しすぎるよ!」(つづく)

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