第93話: 「並ぶということの意味」 (月曜日)
今回は、広報部で先輩の異動に伴う懇親会が開かれる一日。
—
準備の空気
月曜日の朝。 広報部では、懇親会の準備が静かに進んでいた。 いよいよ先輩の歓迎の時間。
未来が飾り付けをしながらつぶやく。
「最近先輩ずっといたから、ちょっと不思議な感じ」 リンコは、資料を整えながら答える。
「なんだかね、かしこまって迎えなくてもいいかも」
「なんだよ、せっかくだから歓迎してくれよ」章太が顔を出す。
—
懇親会の始まり
夕方、 懇親会が始まった。 広報部のメンバーが集まり、軽く乾杯を交わす。
佐伯主任が挨拶する。
「 章太くん、ようこそ広報部へ。 …ていうかもうすっかりうちの一員だね」
章太は、静かに頭を下げた。
「…よろしくお願いします。しっかり働きますので安心してください」
—
懇親会の途中。 章太は、リンコの隣に座っていた。 ふたりは、特別な会話を交わすわけではなかったが、 その沈黙が心地よかった。
未来がふとつぶやく。
「章太さん、リンコちゃんの隣にいると、空気が落ち着きますね」 リンコは笑って答える。
「…それ、先輩のおかげ?わたしのおかげ?」
章太は、何も言わずに笑っただけだった。
—
遥が笑っている。
「章太さん、広報にはわたしたち三人娘がいますからお世話よろしくお願いします」
「こちらこそ。頑張るよ」
—
次回は第94話、火曜日編。 仕事の中でふたりが自然に並ぶ場面が増え、周囲もその空気に気づき始める一日。




