第83話: 「選び直すということ」 (金曜日)
今回は、少し“動き”を意識した描写に切り替え、静かな余韻よりも“選び直すことへの前向きさ”や“仕事の手触り”を強調しています。
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企画部の手応え
金曜日の朝。 章太は、陸と並んで新企画の構成案を詰めていた。 資料の束を前に、言葉を選びながら、手を動かす。
「異動も気になるけど、仕事もしっかりこなさないとな」 陸が問いかける。
章太は、少しだけ考えてから答える。
「部長に何か言われたの?」
陸がうなずく。
「今度お菓子メーカーとコラボするんだって、コピーや企画を考えようってさ」
「もしかしたら企画部での最後の仕事かも、ってか」
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広報部との接点
午後。 章太は、広報部の資料作成に協力するため、フロアを訪れていた。 未来がモニターを見ながら声をかける。
「章太さん、これ食べたことあります?」 コラボの為に用意されたサンプルを差し出す。
「いや、初めて食べるな」サクサクした食感のスナックだ。
遥がうなずく。
「それ、今人気なんですよ。若者に大人気」
リンコは、章太のメモを見つめながらつぶやく。
「みんな今度の企画も頑張ろう!」
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それぞれの選択
夕方。 広報部では、社内報の構成案が整い始めていた。 未来がふとつぶやく。
「異動があるって聞いてから、 “今ここにいること”を意識しちゃってるんだ」
遥がうなずく。
「ま、なるようになるよ。わたしは目の前の仕事で手一杯」
仕事が楽しいと思えている今、自分は何ができるだろうか。リンコは考えていた。
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次回は第84話、土曜日編。広報部、三人娘の一日を届けます。




