第72話: 「動き出す空気と、楽しみの予感」 (月曜日)
イベントに向けて広報部と企画部が動き出す一日。 リンコさんは、昨日の静かな日曜日を経て、仕事そのものに温度を感じ始めています。
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午前:広報部の再始動
月曜日の朝。 広報部のフロアには、週の始まりらしい静けさが漂っていた。 けれど、リンコの足取りは軽かった。 昨日の静かな時間が、今日の空気を少しだけ柔らかくしていた。
未来が声をかける。
「おはよーう。なんか、今日のリンコちゃん…ちょっと違いますね」 リンコは、少し笑って答える。
「…月曜日が楽しみになるって、珍しいね」 遥がうなずく。
「それ、先輩のおかげですか?」 リンコは、モニターを見つめながら答える。
「…それもあるけど。 でも、仕事そのものがちょっとだけ好きになった気がするの」
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午後:イベントに向けて
午後。 企画部から陸くんとひよりさんが広報部にやってくる。 イベントの詳細を共有するための打ち合わせ。
「“言葉の外側”ってテーマ、広報部と企画部で並べるって面白いですよね」 陸がそう言って、資料を広げる。
ひよりが補足する。
「章太さん、すごく楽しみにしてるみたいですよ。 “誰かと並べることで、言葉の輪郭が変わる”って言ってました」
リンコは、資料を見つめながら答える。
「…言葉の輪郭って、誰かと過ごすことで変わるんですね。 それが、仕事になるって不思議です」
未来が小さくつぶやく。
「それ、広報部の文章にしてみませんか?」
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夕方:広報部の余韻
夕方。 リンコは、社内報の冒頭文に一行だけ加えた。
「仕事が楽しくなる瞬間は、誰かとの約束が静かに根づいたときに訪れる。」
遥がそれを見て、ふとつぶやく。
「…リンコちゃん、ほんとに仕事が楽しくなってきたんだね」 未来がうなずく。
「言葉の“外側”に、楽しみがあるってことかも」
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次回は第73話、火曜日編。 イベント準備が本格化し、広報部と企画部の空気が交差する一日。




