第65話: 「静かな休日と、言葉の余韻」 (月曜日・祝日)
前日のオータムフェストの余韻が静かに残る朝から始まり、彼女が“言葉にならないもの”と向き合う時間を丁寧に描いてみます。
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午前:静かな部屋の中で
月曜日の朝。 リンコは、少し遅めに目を覚ました。 窓の外は曇り空。けれど、空気はどこか澄んでいる。
昨日のオータムフェストの記憶が、まだ胸の奥に残っていた。 先輩の「また、こういうの…あるといいな」という言葉。 その“誘い方”が、静かに響いていた。
湯を沸かしながら、彼女は机に向かう。 メールマガジンの下書きに目を通すが、まだ言葉は打てない。
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午後:言葉にならないものと向き合う
午後。 リンコは、散歩に出た。 近所の公園は人もまばらで、風が木々を揺らしていた。
ベンチに腰掛けて、スマホを取り出す。昨日撮った写真を見ながら
「また、こういうの…あるといいな」
ふと先輩の言葉を思い出し、少しだけ胸が温かくなる。 でも、返信はまだしていない。
“また”という言葉の中に、いろんな可能性が含まれている。 それをどう受け止めるか、まだ決められない。
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静かな余白
夕方。 部屋に戻り、リンコはようやく明日の仕事の準備に取り掛かる。
「季節の変わり目に、言葉は少しだけ揺れる。 誰かと過ごした時間が、言葉にならないまま、余白として残る。」
打ち終えた文章を見つめながら、彼女は小さく息を吐いた。 その“余白”は、昨日の時間の中に確かにあった。
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気配の残る静けさ
夜。 リンコは、未来と遥のことをふと思い出す。 「広報部、ちょっと寒かったですよ」 そんなふたりの声が、耳の奥に残っている。
スマホを手に取り、先輩のメッセージをもう一度読み返す。 “また”という言葉が、少しだけ近づいてきた気がした。
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次回は火曜日編、第66話。 リンコさんが復帰し、“言葉にならないもの”に少しだけ触れる日。




