表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ショートシーン  作者: 木村ユキムラ
59/101

第58話: 「映画の話題は、誰かの気配を連れてくる」 (月曜日)

未来と遥がリンコを囲んで“映画の話題”をやわらかく振る回にしてみますね。ふたりの“やさしい詰め”が、リンコの表情を揺らしながら、週末の余韻をそっと引き出すような、温度のある一話に仕上げます。




月曜の昼休み。 広報部の給湯スペースに、未来と遥が並んで立っていた。 リンコが少し遅れてやってくると、ふたりは自然に席を空ける。


「週末、何してた?わたしは昨日ずっとゲームしてた」 遥が軽く振る。


リンコは、紅茶を注ぎながら答える。


「…映画、観に行ったよ。『遠い山なみの光』ってやつ」


未来がすぐに反応する。


「それ、先輩と見に行ったの?もしかして」


リンコは、少しだけ手を止める。


「…そう。一緒に」



ふたりは、すぐに空気を変えない。 未来が、やわらかく話題を続ける。


「どうだった? “静かな映画”って、観る人によって印象違いそう」


リンコは、少しだけ考えてから答える。


「…“静か”っていうより、“余白が多い”って感じでした。 言葉が少ない分、考える余地みたいなのがあるような」


遥が笑いながら言う。


「それ、リンコちゃんの文章みたい。 余白とかあって、受け手が考える。すごくリンコちゃんっぽい」



未来は、紅茶をひと口飲んでから言う。


「先輩、映画“また観たい”って言ってたよ。 “誰かと”って言ってたけど、誰かって…」


リンコは、笑いながら遮る。


「…それ以上は詰めないでよ」



月曜日は、“映画の話題”が誰かの気配を連れてくる日だった。 未来と遥のやさしい詰めが、リンコの週末をそっと言葉に変えていった。 そして、その言葉の端に、章太の静かな存在が確かに残っていた。



今回は“やわらかい会話”を通して、週末の余韻がふわっと広がる一話になったと思います。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ