第48話: 「任されるということは、言葉の責任を持つこと」 (金曜日)
藤村部長が章太に“次のステップ”を託す回です。プロジェクトが社内で少しずつ形になってきたタイミングで、部長が章太に“企画部の代表”としての役割を渡す——その重みと、章太の静かな覚悟を描いてみます。
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金曜の朝。 藤村部長が企画部のメンバーを集める。
「来週から、広報部との定例ミーティングは章太が出る。 このプロジェクト、企画部の“言葉の設計者”として任せる」
一瞬、空気が止まる。 章太は、静かにうなずいた。
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昼。 リンコがその話を聞きつけて、企画部に顔を出す。
「先輩、ミーティング出るんですね。 …緊張してます?」
先輩は少しだけ笑う。
「…“言葉の責任”って、案外重いもんだな。 でも、誰かが持たないと、届かないままになる」
リンコは、何も言わずに付箋を一枚渡す。
“責任って、誰かのために考える時間が増えることかも”
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午後。 章太は広報部との初回ミーティングに出席する。 佐伯主任が言う。
「章太さん、今回の投稿案、もう少し“動き”が欲しいです。 “気持ち”だけじゃなく、“行動”に繋がる言葉を」
章太は、少しだけ黙ってから答える。
「…“動く”って、誰かの気持ちが“揺れた”あとに起きることだと思うんです。 その“揺れ”を作る言葉を、企画部で考えてみます」
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夕方。 藤村部長が章太に声をかける。
「…おまえの言葉、ちゃんと“揺れて”たぞ。 次は、“動かす”番だな」
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金曜日は、“任されることの重み”を知る日だった。 章太は、言葉の責任を静かに引き受けた。
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今回は章太が“言葉の責任者”として一歩踏み出す回にしてみました。




