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ショートシーン  作者: 木村ユキムラ
43/101

第43話: 「昨日の風が、まだ残ってる」 (日曜日)

リンコの休日

午前中は、洗濯と掃除。 午後は、近所の図書館へ。 借りたのは、エッセイ集と詩集。 海辺で感じた“言葉の届き方”を、少しだけ考えていた。


「風が強いと、言葉が遠くまで届く。 でも、届いた先でどうなるかは、誰にもわからない」


帰り道、ふと先輩の横顔を思い出す。 静かで、でも何かを受け止めていたような表情。



章太の休日

午前中は、スーパーで買い出し。 午後は、家でカレーを仕込む。 煮込みながら、昨日の会話を思い返していた。


「静かな場所って、先輩の言葉がよく届く気がするから」


リンコの言葉が、なぜかずっと頭に残っている。 言葉が届いたのか、それとも風に流されたのか。 その違いが、少しだけ気になっていた。



ひよりの休日

午前中は、カフェで読書。 午後は、スマホのチェック。


“昨日のリンコさん、ちょっと柔らかかった気がする” “章太さんも、少しだけ“隙”があったような…”


ふたりの間に流れていた空気を、ひよりは言葉にしようとしていた。 でも、うまく言葉にならない。 それが、ふたりらしいのかもしれないと思った。



陸の休日

午前中は、筋トレとプロテイン。 午後は、副業に精を出す。 海のテンションはすっかり抜けて、いつもの陸に戻っていた。


「でも、リンコさんが笑ってたの、ちょっとレアだったな」


陸は、ふとそう思って、スマホの写真を見返す。 波打ち際で笑っていたリンコの姿が、そこに残っていた。



日曜日は、それぞれの“昨日”を思い返す日だった。 言葉にならない余韻が、静かに心に残っていた。

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