異世界で初めてスキルを活用してみます。
「正直お腹いっぱい食べたいです。町のみんなにも食べて欲しいです…
でも、この7万ジェニーは本当に必死に貯めた資金なんです。この1年俺がこのスキルを得てから色んな文献を取寄せて父達みんなで話し合いに話し合いを重ねて、資金も民の皆にも町の政策のためと詳しい話しもせずに協力をしてもらいました…。
だから、お腹いっぱいに食べるためにも全額まずは町の復興のための商品を買うべきでないでしょうか…今もずっとお腹がすいてるのは変わりません。だったらそれが多少伸びても大丈夫だと思うんです。
それに来週には税金として5万の徴収もあります。間に合う保証もないなら、我々の食事よりも町の復興に当てるべきではないでしょうか…」
生意気を申すようですがと、とても、私に申し訳なさそうにしながらも告げるジンくん。
そうだよね、私がパッと出てきて大丈夫って言っても不安だよね。
でも、お腹すいた状態って危険なんだよね。健康を1回損なえばそれこそ大変なことになるし…ハルカス芋ばっかり食べてたなら栄養もそこそこ偏ってるだろうし。
それにミカンの商品があれば正直余裕で復興できるとは思うけど…。
でも、確かにすぐ売れるかって言うと微妙かもしれないのかなぁ…。すぐ売れるものとかってあるのかな?白米もミカンは金額が上がるが田舎ならではで近くの農家と契約があるから3種類だがあるし、その辺売れそうだと思うけど…。
あ、そうだっ!!
「特産のハルカス芋は売れるけど、よくあるものは邪魔されて売れないって言ってましたけど、例えばですけど、塩とから砂糖とか胡椒ってのは高く取引されてたりするから特別に売れたりとかしませんか??」
「え、ええ、よくご存知で、そちらの世界でもそうなのでしょうか?塩も砂糖も採取できる土地が限られていますし、作成にも時間がかかるのでどこでも買い取ってもらえます。胡椒に関しては流通自体かなり少ないので我々ももう何年も見ておりません」
ビックリしたように、そう言われてやっぱりそうかと頷く。
異世界もので、塩とか砂糖とか胡椒とかは高く売れるってのはあるあるだもんね。しかも精度が高いから異世界の塩も砂糖も胡椒もめちゃくちゃ高いっていうありがたいオプションつきだよね。
きっとどこの勇者さまとか聖女さまとかまあその辺の色んなみなさんの経験を本にしてくれてありがとう。こんなとこで役立ってるよ。
「では、やはり大丈夫だと思います。300ジェニーだけ頂けますか?」
そういうと、皆疑問に思ってるであろう表情をしながらも300ジェニーもってきてくれる。
「ではスキルを使いますので少しお待ちください」
そういえばさっきスキルの使い方とかもわかるって言ってたけど、その辺は別段書いてなかったとこみると、変わらずスキルオープンって言うのかな?
そう思ってスキルオープンっと呟くと、その瞬間ミカンに戻ったような感覚になる。
やっぱりか、とりあえずじゃあこれで貰ったお金で塩と砂糖と胡椒を買うとするか。
私は3つを手に取り、セルフレジに向かう。
「これって…お金大丈夫なのかな…あっ、てか消費税とかどうなるんだろう」
そんな事を呟きながら、商品を打ち込み会計を押すと合計金額が300ジェニーとでていて目の前に[消費税はこの世界では税金は別で支払うため必要ありません]っと光り輝くように文字が浮かぶ。
おおー、なるほどそのへんはちゃんと反映されるのかと思っているとその文字が消えていく。
理解すると消える仕様なのかな?
さて、では、300ジェニーを機械に入れて会計を済ませる。
よし、無事買えた!
よかった、これでスキルクローズすればこのまま手にもっているこれは向こうに持ってけるはず。
「スキルクローズ」
そう私が言葉にすれば、みんなが不安そうに私を待っている先程の場所へと戻る。
初めてちゃんとスキルを使ってみます。
消費税とかは異世界なのでありません(決してめんどくさいとかで無くした訳じゃないですよ〜…笑)