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ダイナーでの一幕。

ダイナーにいくと、驚くくらい活気に溢れていて唖然とする。



「吃驚するよね。町の皆の表情とか、空気感が変わってダイナー自体もまるで嘘のように変わって見えるよね。

まあ、実際皆が飾れそうなものとか家から持ち寄ったりして多少店の中も変わってるんだけどね」



ジンくんの言葉に、吃驚しながらも頷く。



「あ、サクさまだっ!」


「サクさまも、朝ごはん食べに来たの??ママたちのホットケーキとっても美味しかったよ」




わぁっと声を上げてよってくるのは子供たちで、子供たちの表情もとても生き生きとしていた。




「さく様なんて、他人行儀に呼ばずにさくお姉ちゃんとかでいいよ」



にっこり笑ってあげると、子供たちはキャッキャと声を上げて皆喜ぶ。



「サクちゃん、おはよう。朝ごはん食べるかい?

シーシャ、ナターシャおまえたちも朝ごはん食べていないだろう?キッチンにいってもらっておいで」



コナパパにそう聞かれ、私は先程食べたから大丈夫と答えながらも、昨日言われていたレシピを持ってきたので双子と一緒にレシピを届けにキッチンへ行く。



私前後くらいの年齢から50代くらいの年齢のきっと主婦層の皆さんが揃ってキッチンでそれはもう色々なホットケーキを作っていた。



「わあ、今日も色々増えてるね。凄い」



「本当!どれも美味しそう、朝ごはんに頂いていいかしら?」



「シーシャさま、ナターシャさま、お手は洗われましたか?」



「マチルダ、私たちを何歳だと思ってるの。城からここにきただけだから洗わなくても大丈夫よ」



「泥遊びしてきた子供と同じ声かけてをするなんて、サクちゃんもいるのに恥ずかしいからやめてよね」



「あらあら、お二人ともそんなお顔して。

サクさまによくお懐きになってるんですね。ふふ、サクさまはお食べになりますか?」



双子はもうっ!なんて言っていているが、とても親密そうだった。


マチルダと呼ばれている人は50代半ばくらいだろうか?優しげな雰囲気に品を兼ね備えたような女性だった。



「あ、サクちゃん、この人はマチルダ。このキッチンのリーダーを務めることになった人なんだけど、元々私たち姉弟の乳母だった人なの」



「乳母といっても、マリーさまは領主一族だというのに乳母に任せず子育てしておられたんで私は大したことはしてませんけどね」



ナターシャの紹介に、なるほどっと納得する。

そうか、乳母か…!領主一族ともなると乳母とかいるとか確かに漫画や本で見たことある気がする。




「あ、じゃあ、マチルダさんにこれ渡せばいいかな?

ホットケーキの粉でできるレシピを色々書いた物を持ってきたんですよ」



朝ご飯は食べてきたので大丈夫ですと言いながら、持ってきた用紙をマチルダさんに渡す。




「ありがたく頂戴致します。


すごいわ、とても読みやすい文字に写真まで紙についているなんて、なんて素晴らしいものを頂いてしまってよろしいんでしょうか?」




パラパラっと用紙を見てマチルダさんはビックリした様に声をあげるので、双子もマチルダさんの手元にあるレシピを覗きこむ。



「わっ!すごい!これめちゃくちゃわかりやすい!」



「これは書籍や新聞などに似ていますが、写真をこのように印刷されるのは初めてみました」




そうか、パソコンから直接印刷しただけなんだけど、この世界では珍しいものなのか。


でも、書籍や新聞はあるのに写真は載ってないのかな。




「まあ、説明は難しいんですけどいくらでもコピーできるので気にせず皆で見てもらって、汚れたりしたらいつでも新しいの用意するので」



そういってマチルダさんにレシピをざっくり説明してからキッチンを後にする。



そして、そのあと、コナパパやジンくんたちと色々と今後について町の皆も含めて話たりとしているうちに時間はあっという間にすぎていき、いつも間にか昼になってきた頃にマリーママがダイナーへ入ってくる。




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