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異世界で初めてお仕事をします。

「これでやっと、お金が入れば子供たちにも芋以外のものを食べさせられる」


「本当だな…やっとやっとここまできたな」



ヨキさんが手を目に当てて涙を流しながらそんな言葉を発するとそれに対しカカさんがポンと背中を叩く。



「苦労かけてすまないな…本当に皆には感謝しかないっ」



「何を言いますか、領主さまは幼子達を守ったまでです。

うちのチサだってあの時身請けに入っておりました。あの時程貴方に感謝した事はありませんよ」



うううん、もう、色々聞きたい事だらけだけど、一旦聞きながらもまずは子供や町のみんなのことだね。



「とりあえず、町の復興より先にご飯ですね、ミカンは100均の中でも多種多様の飲食類があるので、そのまますぐ食べれる物もたくさんあるので、町の皆さんに食べてもらいましょう。

現在費やせるお金ってどのくらいありますか?」



「なんと、そんな直ぐに食べれるものが!!それはありがたい…ただ申し訳無いのですが資金はかなり少なくいま現在かき集めても7万ジェニーが限度でこれも来週には5万ジェニー程国税として支払う予定です」



7万もあれば100均のものなら相当買えるだろうが、さて、ここでジェニーは果たして同じ金額なのか。


そう言えば文字や、言語が同じなのはなんでだろうか…。


これは疑問をぶつけても答えてもらえるのか分からないところではあるが、一応聞いてみよう。



「7万ジェニーが私の世界でいくらなのかがわからないのですが、流石にそれってわからないですよね…?


言語が同じだったり文字が同じだからレートも同じだったりしますかね」



「あ、言い忘れてました!

これは、ジンと私が契約で先に召喚する際に召喚者の言語、文字、通貨に関して不都合がなくなる契約を済ましておりますので召喚された時点で我々の言語と、文字、通貨は同じものになっております」



なんて用意周到な…。てか、コナさんたち相当仕事出来る人たちだな。これ相当不興をかったから廃れただけで、この町本来は相当栄えていたんでは??



「ちなみに町の人数は?」


「元々は100人ほどいたのですが、あまりの貧しさから若いものや男親は冒険者として働きにでてるものや、出稼ぎにいってるものが多くて現在は40人ほどで、半分は子供たちです」


「40人で半分子供なら、7万ジェニーも必要ないです。

ミカンの店は高いものでも2千ジェニー程で、基本的に100ジェニーで買えるので」



「100ジェニー!?!?!?100ジェニーなんて硬貨1枚では、芋ですら2~3個しか買えない値段ですよ!?!?」



そうだよね、ぶっちゃけ日本人以外でも海外からきてビックリするとか言うくらいだし、日本人の私たちでもたまに、え?これ100円?ってものあるくらいだからね。



「ちなみに、食べ物とかは何が主流ですか?米やパンや麺類はありますか?

あと、芋ってものが食べれてたならどうしようも無いほどの飢餓状態程ではないって思って大丈夫ですか?子供は1番下の子がいくつくらいですか?」



「米もパンも麺もあります。

基本的にはハルカス芋というこの特産の芋を主食と副菜兼用で食べています」



そうコナさんがいうと、少し歩いていき、どう見てもじゃがいもであろう芋を持ってきて見せてくれた。


「米は誕生日にだけみんな食べるような贅沢品になってしまいましたが、パンはたまにカチカチになった黒パンが安く買える時には買ってスープなどに浸して食べており、どうしようも無い程の飢餓状態と言うほどの民はおりませんが、お腹が満たされるまで食べれることはほとんどありません。ハルカス芋も唯一の特産品なので綺麗なものは売り物として買ってもらえるので売れないような物を食べているので…。


1番幼い子は今年5歳を迎えます」



なるほどなるほど…なら、白いご飯を食べさせてあげたいけど1年に1回程度食べてるものを一気にたくさん食べたらお腹が痛くなってしまうかもしれないから、まだパンの方がよさそうだな。


子供も幼いとはいえ、5歳になっているなら、なんでも食べれるだろう。



「わかりました、ではとりあえず2万ジェニー程資金を頂いてよろしいですか?一旦それで町の皆さんのお腹を満たして、残りの5万分を復興の物に当てましょう。心配かもしれないですけど、5万もあれば、十分色々買えるのできっと大丈夫だと思いますので」



そう私が言えば神妙な表情で言葉を放つのはジンくんだった。





とうとう、異世界にきて初めてお仕事をしようとしてます。無事サクちゃんお仕事ができるでしょうか。

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