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神の加護とは。

「それで、もしかするとサクさんのスキルにも神の加護がついているんじゃないかって話になりまして、ミカンのスキルを使用した時に理解できたように、スキルを使用して1度確認して頂けないでしょうか?」




「神の加護って、ジンくんのスキルみたいに特別なものがあったりってやつですよね?でも、最初に確認した時にそんなの私のスキルにはついてなかったですよ」



確かに最初ミカンに入った時に、文字みたいなのが浮かびスキルの内容を理解した。でも、そこにそんなものは一切書かれていなかったはずだ。



「神の加護は、スキルを得るときに一緒に与えられる場合と、何かしらの功績や、何かしらの条件をクリアすると、新たに与えられる場合もあるんですよ」



なるほど…そういう事なのか…。


でも、とはいえ調べるって言ってもわかるものなのかなぁ?




「とりあえずミカンのスキル使うのは全然構わないんですが、調べたりってのがどうやっていいかわからないんですが大丈夫ですかね?」



「これは推測になってしまうのですが、スキル展開して理解したように、今回もスキルを展開して理解したい事…今回で言えばサクさんの料理に何らかの神の加護があるのかどうかなどを思い浮かべてみてください。

そうすれば自ずと理解できるんではないかと」



うーん、そうなのかなぁ。よくわからないけど、コナさんが言うならと思いスキルをオープンする。




「ミカンに来たはいいけど、さて、どうすればいいんだろう?

念じる?念じるってどうしたら?とりあえず声にでも出してみる?

ミカンの販売者以外に、私って何か特殊な能力あるんでしょうか〜?なんかミカンの商品で料理したらみんな元気になったみたいなんですけど〜」



冗談半分で独り言のように声に出すと、光ったような文字が浮かびでてくる。




「え?まじで?」




[スキル名] 100均 ミカンの販売者


代金と引き換えに商品を売る事ができる。

店の商品は異世界の物であるため賞味期限はなくなる


売り切れはないが、商品自体は異世界の物の反映のため販売商品が変わることはある。


店内に入れるのは販売者と、販売者が許可したもののみ。



[神の加護] 異世界者からの癒し


召喚者として民を助けようとした事により神の加護が授かりました。


元々異世界の商品には癒しの力が多少あるが、百地サク本人がミカンの商品を使い料理する事によって、それを食べた物に癒しを与える事になる。(百地サク以外が料理した場合は元々の異世界の商品自体の癒しの力合わさるだけであるが数の分だけ足される仕組みになっている)

癒しの効果は作成する物の難易度、組み合わせ、そして百地サク本人の気持ちや知識によって変化する。

※物でも組み合わせにより可能



「うわっ、増えてる!!!神の加護が増えてる!

あ、なるほど、召喚者として皆を助けようとした時点できっと授かってたってことか。はー、そういうものなのか。

え?難易度はわかるけど、気持ちや知識??あ、今回は皆に元気になって欲しいと思ったからってことかな??

知識ってのはなんだろう?ハチミツは栄養があるってこととかそういうことかな…」




確実にあっているかはわからないものの、コナさんの言う通り神の加護を授かっていたのは本当だったし、なんとなく理解出来た。


とりあえずスキルを終えてコナさんたちに報告しよう。



「戻りました。

コナさんの言う通り、神の加護を授かってました!

神の加護名は[異世界者からの癒し]というもので、私が皆さんを助けようとした時点で授かったみたいです」



そしてさっき見て何となくだが理解したことをわかりやすいように説明する。



「すごいですね…組み合わせ、難易度、知識…その辺は調べて行きたいですね…」



「調べる事って出来るんですか?ジンくんに聞きましたけど、この世界にはポーションがあって、それで基本は治すんですよね?私の料理にはこんな能力があって〜って説明する訳にもいかないですし、それとも食べ物の組み合わせとかで誤魔化す感じですか?」



「それなら、冒険者に試してもらうのが良いかと思います。

冒険者は高ランクになれば、A級のポーションやらを持ち合わせてますが、高ランクでなければポーションをもっていてもC級です。正直迷宮での怪我はつきものであり、ポーション必須ですが、痛みをともなう時間が長ければそれだけ不利になりますのでC級が最低ライン。

しかもいくつも必要になってきます。迷宮にもぐっていれば自分で獲得も出来ていますが低ランクは売るしかないですし。C級以上も自分の分を賄える程毎回獲得できるわけではないので、購入しています。

その中で、無料でポーション並みの効能があるとなれば皆試してくれるはずです。

ただ、冒険者なので手早く摂取できることに越したことがないのでポーションみたいな液体、またはエルフの秘薬みたいな玉型がよいですね」



マリーさんのそんな言葉に納得する。

液体だとでも私が作る難易度は混ぜるだけで低めになっちゃうんだよなぁ。



「エルフの秘薬ってのはなんですか??」



「エルフが売り出してるもので、これは本当貴族や、冒険者もツテ持ちの高ランク者しか絶対に持ってないような代物なんですが、エルフに伝わる特別なレシピで作られ、回復の魔法がかけられてるものでこのくらいの小さな玉で少し甘みもあるようなものなんですが舐めていると怪我だけでなく体力も凄い回復する代物なんですよ」



親指と人差し指を丸めて小さな丸を作り、教えてくれる。


なるほど、飴玉みたいなものかな?


それなら作れるかもしれない。

はちみつと砂糖と水でべっこう飴を作ればいいもんね。それに、生姜チューブと大根おろしチューブを混ぜればそこそこ料理してる事にもなるし、商品同士の掛け合いも増えるしね。




「エルフの秘薬みたいな形になら出来るかもしれないで、こうかは別物になると思いますが、今度試作してみますね」



「興奮して話を進めてしまいましたがサクさんにはお仕事はさせず、ミカンの物を販売だけでしてくだされば良いと言ってたのに、これではいけませんね。お言葉に甘えてホットケーキや色々作って頂いて相談に乗って頂くだけでなく、わたしが調べたいだなんて言ってしまい申し訳ない。この話は無かったこと「いやいやいや、全然良いですって、本当に。そんな大変な事じゃないし、しかも実際ホットケーキ売るようになる時には、私は今回能力がきちんと判明したので手伝いも出来ないですから、民の皆さんに教えたら仕事ないですしね」



「え?サクさん元々そこまで手伝ってくれるつもりだったの?

まさか、さすがに、作り方教えてもらうだけで、サクさんに毎回作ってもらうつもりなんてなかったですよ!?」



コナさんとの話に、あまりにもびっくりした様子でジンくんが話に入ってくる。


え、作るのも毎日楽しいかなとか思って、調理場も手伝ったりするつもりだったよ?


異世界の商品で元気になる程度なら、コナさんたちが言ってたようにこの世界でも組み合わせ次第でそういうのもありえるとか言ってたから、全然ありかなぁー?って思ってたけど、流石に今回これが私自身のスキルによるもので今後ホットケーキも色々種類増やしたりしてくなかで、ちょっと私が料理するのはダメだろうなぁとちゃんと思ったから、こりゃあ、教えるだけで毎日の手伝いは出来ないなって思ったんだけど。



「すみません…私もつい、冒険者にピッタリだと思って余計な口出しをしました…さくさま、お忘れください」



「いやいや、マリーさんそんな申し訳なさそうな顔しないでください!本当にそんな事ないので!コナさん!8時間以内は働くって私言ったじゃないですか!残業はしないけどそのくらいはしますから、ね???」



私がそう言っても、皆、申し訳ないだと、そんな訳にはとか言ってるのに困っていると助け舟のように声を上げてくれたのはナターシャさんだった。




「ねえ、父さまも、母さまも、ジンも、サクさんを困らせてどうするの?

こんな美味しい料理食べさせてもらって、復興に真剣になってくれて感謝しかないんだから、申し訳ない申し訳ないじゃなくて、ありがとう、ありがとうって言うべきよ!」



ピシャリと、言い切るその言葉に、皆顔を合わせて笑っていた。



「ナターシャ姉さんに言われるとなんか変な感じだけど、確かにそうだね、父さんも母さんも俺も感謝しかないのに、申し訳ない気持ちからついサクさんにそんな顔させて…すみま…、あ、ありがとうございます!」



「本当に…ナターシャが言った通りでした、サクさんありがとうございます。これからお言葉に甘えることを当たり前に思わず我々も精進していきますのでどうかよろしくお願いいたします」



ただ、本当にご無理なさらないでくださいと念を押されたけど。




誤字報告ありがとうございます!

こんな素晴らしい機能があるなんてと、感動しました。

本当にありがとうございます。

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