第67死 出・ホトプス
チームアタッカーずの3人は大型ハウ巣へと近づくが──わらわらと予想以上のサンドランナーの群れ、そして新たな厄介な空から襲い掛かってきた敵サンドワームフライ。栄枯たちは協力しながら敵を討ち倒しじりじりと前進していく。
「ひゅー四方八方敵だらけだぞ栄枯」
「八方は盛り過ぎです、ええ」
《どうしゅる引き返す栄枯?》
「もうここまで来て中途半端です、それにこの数がわきつづけるなら守っていても閉鎖された空間を抜けられません、ハウ巣アタック作戦が難航、失敗した場合はあの子は構わず即放棄してくださいこちらも向かい合流します【MMO共有レッド】」
青年宛てに赤文字のメッセージを送り。最悪の場合は造雪機を即放棄、されどハウ巣アタック作戦は続行それがリーダー丘梨栄枯の下した判断であった。
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造雪機はまだどこかの指定のポイントへと達していない。キャタピラはきゃたきゃたと音を上げゆっくりと進みつづけ。
「おらぁ!」
当たればイチゲキ死、ホットプレート回転斬りは護衛対象と護衛へと迫った砂漠の鹿に炸裂する。
次々と滑り込んで来るサンドランナーを重いホットプレートを振り回し寄せ付けない。跳躍からガーンと面を地に叩きつけて密集した鹿どもを吹き飛ばす程の砂塵が舞う。
「なんか知らないのが空から!」
第3死の未知の新手モンスターにまだまだ寄ってくるサンドランナー。
今度はホットプレートを盾にし鹿の角を砕き受け止めた、さらにその隙に左手に持ったコードプラグを硬すぎるプレートに衝突衝撃でよろけた首へとブッ刺した。
「吸・ホトプスッ」
刺したプラグから敵の電子エネルギーを吸い取りホットプレートを温めていく。
「出・ホトプス」
熱されたプレートは放射する、奪い取った電子エネルギーを白い閃光へと変えて。
ホットプレートを薙ぎ払いながら高速で届いたほんの数秒の光はバラエティー豊かな砂の虫を斬り裂き空を白く焼き払う。
引かれたのは白線では済まないサンドワームの空軍が彩る無数の白光爆発花火。
数秒の大出力エネルギーを効率的に薙ぎ払った青年は繋がったカラカラに色褪せた鹿のエネルギータンクが電子の藻屑へと消失したのを確認した。
「吸・ホトプスの攻撃転換アレンジ、エネルギー切れが速いのが……」
「ん……栄枯さんからだ! 最悪即放棄……やっぱり敵がいつもよりちょっと多いんすね……」
──MMO──
栄枯:《どうしゅる引き返す栄枯?》もうここまで来て中途半端です、それにこの数がわきつづけるなら守っていても閉鎖された空間を抜けられません、ハウ巣アタック作戦が難航、失敗した場合はあの子は構わず即放棄して加勢に来てくださいこちらも向かい合流します
ホップ:ハイ了解しました! こっちは雑魚ばっかで今のところ問題ないです栄枯さん金ポデさんナイトさん後ろは任せて頑張ってください!
ナイト:ひゅー、後ろがチート野郎だと安心だぜぇ
ぼこ:ちょっと待てこいつナニやった?
ぼこ:出・ホトプス
ぼこ:ホットプレートビーム
ぼこ:ホットプレートならビーム出るかぁ
ぼこ:ブラック武器でもないのに素の寵愛が限界突破
ぼこ:はいはいチート寵愛チート
ぼこ:もはや兵器な件
ぼこ:ホットプレートを薙ぎ払う、ピー~、相手は焼ける
ぼこ:エネルギー切れが速いのが……
ぼこ:こいつまだ欲しがってんのか
ぼこ:まぁ、実際さらにチートになっとるし
ぼこ:いつの間にこんなにバケモノになった……
ぼこ:どのスキルも優秀すぎてね……
ぼこ:まじでふざけんなよ!
ぼこ:こいつが1人の理由わかったな
ぼこ:ホットプレートビームは危険だからね
ぼこ:もはややりたい放題な模様
ぼこ:前衛のチート栄枯、後方のチートホップ
ぼこ:そりゃ死のダンジョンさんも大軍使ってくるわ
ぼこ:普通にうじゃうじゃわいて大ピンチなんだけどこのパーティーなら余裕に見える
ぼこ:ホットプレートマン
ぼこ:死のダンジョン最先端パーティー、丘梨栄枯パーティーだからね