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第53死 心機人類だからな

AI栄枯:丘梨栄枯考案アレンジシュトーレンモーニングコーンフレーク

・シュトーレン1.2cm 3切れ

・電子コーンフレーク1袋

・電子牛乳 適量


①低温ホットプレート上で用意したシュトーレン3切れの両面をしっかりと焼き上げます。


②粗悪なベッドで作った各々のボールに電子コーンフレークを適量、さらに電子牛乳を注ぎ浸し、こんがり焼き上がったシュトーレンと一緒に召し上がれ! べらぼぅに完成。




ぼこ:雑になってね?


ぼこ:栄枯飽きる


ぼこ:栄枯ママもまいにちアレンジ大変だからね


ぼこ:うまそう


ぼこ:まぁ不味くはないやろ


ぼこ:当たり前のようにあるコーンフレークセット


ぼこ:死のダンジョンの甘い罠ってな


ぼこ:↑うーん、チンキス!


ぼこ:丘梨家の日常




 アレンジシュトーレンメニューを食し終わり。すぐにダンジョン! というわけではない冷静クールなパーティーリーダー丘梨栄枯の設けた食後の1時間の自由時間の中、しばらく後。


 吐い信は各々がリラックスできるよう栄枯のはからいでスリープモードになり。


 みずいろのカッターシャツは仙人直伝の幻闘(げんとう)という夢幻脳内シミュレーションによる戦闘訓練に励んでいた栄枯に近付き話しかけた。


 それに気付いた栄枯はオアシスの水辺の前で閉じていた目を開け嫌な顔をせず振り返った。


「おかなしさんこれ……」


「なんですかこれは? ……スパホ? こちらに持ってきていたのですね。これが何か?」


 青年が持ってきたのはスパホ。スマホに代わり主流になったスーパーAIフォンでありAIのアシスト機能を活かすためにガラケーを進化させたような折り畳み式2面モニターを採用している。


「はいスパホで、えっと……俺のまぁ研究というか課題……趣味で作ったことがあってこれ……」


「なんでしょうか……なるほど、ええ、はい」




▼▼▼

▽▽▽




「はいはじまっておりますべらぼぅにつづいております、どうですか金ポデさん右手を上げてみてください」


 遠く離れた砂上の金ポデは右手を上げた。


「はい、では右手を下ろしやっぱ上げて左でお尻を2回たたき左をサムズアップ右手を振りながらボックスステップさらに左手で指折り1から5を数えて最後は大ジャンプ!! 着地、キメ、終わり」


 金ポデは少し驚きつつも笑い、めずらしく声を張り上げる栄枯に指示された内容を忠実にこなしていく。


「ほんとうに出来てますね、ええ、ひじょうにすごいです金ポデさん。それにあなたも、ふふ」


「おおすご! いや俺はただUIをゲーム風にアレンジしただけで……今の時代ぜんぶAIがやってくれますし」


「ふふ、人とAI。頼るのはわたしたち心機人類なら当たり前のことです、こういうたより方は大変べらぼぅグッジョブサムズアップですよ、ええ、ひじょうに」


 グッジョブでサムズアップ、栄枯から送られたクールな微笑みとグッジョブ。遠目の金ポデは着地しキメたグッジョブ、青年は送られたそれに少し────。


「おや、なぜ泣いているのですか?」


「いや……ごめんなさいおかなしさんなんか……あふれちゃいました、はは」


「ふふよちよちが必要でしょうか?」


「いやっ、だ、だいじょぶですほんのちょっとですから!」


 並び立ちおしゃべりをする栄枯と青年の元へと金ポデが駆けてきた。そして青年の黒髪をよしよしぼさぼさと勢いのままに撫で乱し、元気なエメラルドの表情と6回うごいたその口元に青年は微笑い返した。




ぼこ:はて


ぼこ:我々は何をみせられているのだろうか


ぼこ:これいる?


ぼこ:こういうのじゃない


ぼこ:さすがにふざけんなよおまえら


ぼこ:え、これなに!?




AI栄枯:聴覚障害者アシストUI機能【MMO】。青年のスパホの研究データをぼこぼこチューブにインストールし、私AI栄枯が若干のアレンジ、聴覚障害を持つ金ポデの視界をAI栄枯とAIカメラがアシストすることによりこれまでよりもスムーズな金ポデとパーティーの意思疎通が可能となりました。


MMOという古のオンラインゲームの型、UIを参考にしてAIカメラが会話者の音声と口元の動きを読み取り高速推測変換、高速で提示した会話内容をゲームのキャラのフキダシのように頭の上などに表示するという聴覚障害者向けの遊び心に富んだアシストUIですね、ええ。時刻と会話ログなども残り宙のビジョンをタッチすればいつでも読み返すことが出来る安心サービスもあります。


またこの機能は逆にも作用します、金ポデの口元の動きをAI栄枯とAIカメラが高速読唇術で見抜きフキダシ提示することでこれまで以上に深い意思疎通が可能となります。


3人、パーティー全員でこのMMOを共有する事を私AI栄枯はべらぼぅに推奨します、ええ、ひじょうに。




ぼこ:は?


ぼこ:は!?


ぼこ:うんうん口内固形ルー飯だね


ぼこ:ちょっと何言ってるか分かんないですね


ぼこ:↑わかるんだよバカ


ぼこ:こいつなんなん


ぼこ:↑うるせぇ! ホトプレマン!


ぼこ:ホットプレートマン聴覚障害者を救う


ぼこ:んなあほな!


ぼこ:さすがに笑った


ぼこ:MMO!?


ぼこ:MMOだからな


ぼこ:そりゃMMOならしゃーないな


ぼこ:へぇーホットプレートってMMOだったんだ


ぼこ:感動の最終回


ぼこ:ホットプレートの涙


ぼこ:どうしたおかなし?


ぼこ:どうしたこのパーティー?


ぼこ:ふざけんなよ!


ぼこ:↑ふざけてんのはてめぇだよ


ぼこ:えっ、えっ、最終回!?


ぼこ:金ポデはじまる


ぼこ:てかほんまのサイレントやったんかよ!?


ぼこ:↑さすがに気づけ!


ぼこ:ドラマ超えた


ぼこ:ダンジョンだからな


ぼこ:なんやねんこれ! (涙目)


ぼこ:ふざけんなホトプレ!


ぼこ:またチートしよった


ぼこ:こんな結末あり?


ぼこ:心機人類だからな

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