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第38死 グリッドな戦闘!!

 敵と取り決めた戦闘開始の合図などはない、栄枯はとりあえずSR金平糖手榴弾をオーバースローで叩きつけ投げた。カンカンと乱雑な軌道で横壁と天地に弾かれ跳ね散る金平糖は回避行動を取った敵モンスター集を襲いカラフルに爆撃した。




ぼこ:とりあえずね


ぼこ:金平糖投げりゃ死ぬからな


ぼこ:思い切りも大事ではある


ぼこ:金平糖は叩きつける!


ぼこ:こいつら無限に金平糖投げてんな




 カラフルな爆炎に呑まれた前方通路、次の攻撃を仕掛けるべきではあるが一同はその鮮やかな目隠しが止むまで慎重に構えてしまっていた。


 栄枯はカード使用のクールタイムで遠距離カードを使えない。おそらくそこまでのモンスターではない、それにこの過剰なまでの爆発演出……金ポデや青年が更に追撃のカードを切るというのは栄枯の指示がなければなかなか独断で出来るものではなく。このイチゲキには敵の強さの目安を把握する意味合いもあった。


 すると突如、爆炎を斬り裂いたミドリの三日月が丘梨栄枯を不意に襲い横腹を刻んだ。


 ナニをされたのか、敵の攻撃であるのは明らかであった。


 慌てて金ポデは跳躍し、ナイスな運動神経で回転する三日月を回避。


 パーティーを貫く謎の三日月攻撃をやり過ごした。


 ──かに思われた、戻ってきた。そうブーメランのように狭い通路を器用なシステムチックな軌道で。ブンブンと鈍い音を鳴らし回りつづけ何故か先程よりも巨大化しまたも丘梨栄枯パーティーを襲う。


「や……やばい戻ってきてます! 迎撃、防御!? アレ防御する自信……」


「ただの大縄跳びです、タイミングよくジャンプ、ええ、こっちに来なさい!」


「え、あハイ!!」


 青年は急ぎ合流、栄枯の思いついた策により金ポデを真ん中にし手をぎゅっと繋いだメンバーたちは金ポデのタイミングに合わせてジャンプ! ──ではなくスライディング!


 UR身体能力1.3倍上昇を使用した金ポデの咄嗟の判断で2人を地にぐいと引き込み前方へとスライディングダッシュ、急な大きなチカラの加わった栄枯と青年の身体は地にべたりと前に倒れ、低空から急に舞い上がる挙動に変わった巨大ミドリ三日月を間一髪で回避に成功。




ぼこ:ひゅー


ぼこ:たまひゅん


ぼこ:金ポデ真ん中にしたんはなぜ?


ぼこ:↑17 17 31


ぼこ:↑チンキス


ぼこ:さすが異国ショトデニ17歳


ぼこ:やっぱショートデニム女子は運動神経高い!


ぼこ:死にかけたろこれ


ぼこ:死のダンジョンだからな




 丘梨栄枯パーティーはすぐに転んだ身体を立ち上がらせ。


 やはり敵は待ってくれはしない。


 既にグリッドウルフの群れがパーティーに接近していた。


 栄枯は地に捨て置いていたブラック包丁を急いで手にし、襲い掛かってきたウルフの噛みつきを左腕に受けつつ右の刃で貫いた。


 肉を切らせて骨を断つ、物怖じしない冷静な判断で一匹を確殺。


 急いだのは栄枯だけではない、青年は邪魔すぎて捨て置いたメインウェポンであるホットプレートの元へと急いだ。


 焦る、汗が流れる慌てて腰を落としながら両手にしたホットプレート。


「うおおおお来るなああああ」


 炸裂したホットプレート回転斬り、半身から鮮やかな足捌きと腰使いで回転。長顎をカチ割られぶっ飛ばされたグリッドウルフは天へと打ち付けられ、死亡。


「ら、ラッキー……!!」




ぼこ:ホットプレートモブ


ぼこ:ホットプレートモブ勇者


ぼこ:ださッ!


ぼこ:かっこいい!


ぼこ:さすがにそれは危険や


ぼこ:おそらくこの世で1番痛い技


ぼこ:ホットプレートであそぶな!




 息を荒げまぐれ当たりを喜ぶがまだまだその場の敵勢力は殲滅出来てはいない。


 ショートデニムの右お尻ポケットにムニっと挟み収納していた黒警棒を取り出した。びゅっと地に払い伸びた警棒で身体能力1.3倍を活かして牙を剥くグリッドウルフを栄枯と共に迎撃。


 栄枯パーティーにとってグリッドウルフはグリーンウルフが硬くなっただけでそこまでの難敵ではなかったが、問題は後陣に見えるモノであった。


 何やら意味の分からないことをしている。人型グリッドモンスターは同種である人型GM(グリッドモンスター)の足首を両手で掴みぶん回す。


 だけではなく更に他の一体が地に仰向けになり寝たまま垂直に跳躍、ぶん回されている仲間が足首を掴み連結、さらにもう一体、連結。


 1体がジャイアントスイングをし3体がぶん回されていくワケの分からない合体攻撃を成そうとしている。


 そして、端、エンドで仰向けにスイングされている一体は親指を下に向けて地獄に堕ちろのジェスチャー。のっぺらぼうであるが調子に乗っているのは明らかであった。そして巨大なミドリの三日月へと変わ────。


「チンキス!」


 ビリリと痺れ崩れた。投げ捨て突き刺さった黒い果物ナイフは馬鹿げた合体技の中心へと刺さり、崩壊。不意に手を離したからか横壁へと打ち付けられた無様な姿の3体のモンスターがそこにおり、1体はまだ謎の射撃チンキスを受けてビリビリと痙攣硬直している。


「たかがダンジョンのモンスターにもお馬鹿はいるのですね。お馬鹿ですね、ええ、ひじょうに」


 クールな妖しい微笑みとともに、ホットプレートを片手背にどっしりと担ぎ微笑う青年とともに、金色のポニーテールを靡かせ、一斉に突貫。


「やられたらやり返す、ええ、ひじょうに!!」

 



ぼこ:ええ、ひじょうに!!


ぼこ:あほみたいなモンスターぱーと2


ぼこ:死のダンジョンだからな


ぼこ:調子に乗るのは勝ってからにしろ!


ぼこ:チンキスってなんだよ


ぼこ:チンキスだからな


ぼこ:スカッと栄枯!


ぼこ:倍返しどころじゃねぇよ殺せ!


ぼこ:お馬鹿グリッドモンスター4人さん逝く


ぼこ:ぶっ飛ばせ丘梨栄枯

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