第30死 白い繭
旨味チカラが高すぎたのだ。
プレートの上残ってしまったのはなんとシルファンカレー。
「これは困りましたね、旨味チカラが高すぎたようです、Rしょぼいお米の性能がシルファンカレーについていけずになくなってしまいました、sssを失ったストックのウルフさん肉だけでこの先を食して攻略するのはきびしいですね、ええ」
ぼこ:ちょっと何言ってるかわかんないですね
ぼこ:旨味チカラが高すぎたんやろ
ぼこ:旨味チカラが高けりゃそりゃね
ぼこ:旨味チカラが高いとそれに合うものを脳は探り求めるからな
ぼこ:さすが栄枯
ぼこ:こいつに科学的根拠ある?
ぼこ:根拠は栄枯
ぼこ:それ濃すぎただけじゃぁ?
ぼこ↑チンキス
とはいえ各々の腹は十分に満たされている栄枯の料理はボリュームもばっちりなのであった、このまま食事を終えても申し分ない。
突如金ポデは立ち上がり動いた、がさごさと遠方の野に隠していたモノを取ってきてブルーシートの陣地へと戻ってきた。
手に提げたバスケットの中には何か白いケーキのようなものが入っていたのであった。
ぼこ:なぜある
ぼこ:菓子食いながら見てたんやろ
ぼこ:わんぱくセット
ぼこ:さすが異国美少女手編みのバスケットが似合う
ぼこ:なんで隠した?
ぼこ:↑あいつ
ぼこ:こいつら死のダンジョンに何しに来たんや
ぼこ:食後のデザートかな
ぼこ:さすが異国人気がきくぜ!
そして両手に渡されたのは白くデカい。
ぼこ:なんやこれ!?
ぼこ:クソデカい
ぼこ:クソデカ白繭やな
ぼこ:金ポデ「よっこらしょっと」
ぼこ:アレか
ぼこ:これアレやな
ぼこ:あーアレね!
「なんですこれは? ケーキ?」
金ポデは不思議な顔のままかたまってしまった栄枯に渡した白繭をそろり取り上げて粗悪なベッドで作ったまな板の上でそれを切り分けていった。
薄く切られたものをそれぞれのバーベキュー皿へと取り分け。エメラルド色の自信に満ちた目をすこし見つめ、各々は手でつかみちぎり食していく。
「これケーキ? パン? 甘くてナッツとかフルーツとかなんだろ……食べたことない……けどなんか懐かしい味ですね、美味い!」
「甘くて美味いのぅ」
青年と仙人の立てたグッジョブポーズ、微笑みにうんうんと頷き嬉しく満面の笑みで金ポデは応えた。
食後のデザート、この厳しい死のダンジョンの環境下、異国美少女の持参した気配りにより最高のフルコース料理が完成したのであった。
「これは……少々私には甘すぎますね、それとええ食感もすこしパサついているようです、熟成が足りていないのでしょうか? ケーキ? パン? ええ、ごほっ……お水がほしいです、ええ、ひじょっごほんッ!!」
丘梨栄枯は咽せている、自分のターンがまわりカメラもまわっている、無理に感想を述べたせいか。
栄枯の様子とぼこを見て察し申し訳なくなった金ポデは泉までダッシュし粗悪なベッドで作った木のボウルに水を汲み栄枯の元へと急いだ。
ぼこ:は?
ぼこ:こいつなんつった
ぼこ:栄枯の辛口クッキング
ぼこ:さすが栄枯素直だね
ぼこ:独裁者だからね
ぼこ:これには一同唖然
ぼこ:まじで何言ってんだこいつ
ぼこ:これはひどい
ぼこ:うるせぇ! 異国の菓子なんて食えるか!
ぼこ:外国のよくわからんやつ食べさせられるのは拷問ですよ
ぼこ:これ平均的日本人らしいな
ぼこ:待て冷静になれ、ホトプレと仙人が嘘ついてるんかもしれん
ぼこ:ホトプレの感想が薄いのがね
ぼこ:食べたことない! 懐かしい! 美味い!
ぼこ:↑こいつやっちまったな!
ぼこ:っぶねぇ、肉やきモブの演技力にだまされかけたわ
ぼこ:仙人もあやしくみえてきたな
ぼこ:どちらかが嘘つき、わかんのよわたしゃあ
ぼこ:そもそもアレはなんや?
ぼこ:うるせぇ外国美少女に渡されたもんはなんでもうめぇ!
ぼこ:日本人は嘘つき