第23死 どじゃった
ショートデニムの美脚で地を踊り、黒い旋風を巻き起こした。
次々に葬られていくボックススライムの大群。
SR身体能力1.1倍上昇カードを使い1分間の能力向上した身体でたたかいのテンションは上がっていき。
ぼこ:ハハハハハハワタシのハニーは狂暴だぞエヴリデイ
ぼこ:↑マジでだれやねん!
ぼこ:今夜はハニートーストよぉー
ぼこ:アメリカの日常
ぼこ:栄枯とは運動性能がダンチだ!
ぼこ:31は間接節々がね
ぼこ:おまえら31は若者だからな……
ぼこ:ペリー来航よぉー
その色を徐々に変化させ立方体の色を満たし攻撃の合図、ボックススライムから放たれた粘液マシンガンが突如、金髪美少女を襲った。
ぶちぷちとぶち当たり探索者の電子保護シールドを削り減らしていく。初のダンジョン探索であるが五感体感で自分の大事なナニかが失われていくのが分かった。
生命の危機に焦る彼女だが、死鳥舎のデカデカと表示されたアドバイスに従い。
次のカードR粗悪なベッドを念じ縦に召喚することに成功。粘液マシンガンにやられボロボロとなった粗悪なベッドは電子の藻屑へと消え失せ、マシンガンをやり過ごし今度はこちらのカードをお見舞いした。
R霊魂球×3。ふわりと浮いた3つの光球を、えいっ、やっ、とぉっ、彼女なりの叫びを上げ警棒で叩きつけた。
黒警棒にしばかれ運動エネルギーを得た3つの球はミサイルのように敵陣に吸い込まれ白光を上げ爆発した。
暗がりを照らす白い爆発が止み、ひと段落。死鳥舎とともにくぐり抜けた死線であった。宙に浮かぶビジョンをながめ、余裕の生まれた状況に少し微笑んでみせた。
ぼこ:おつかれ
ぼこ:うひょー美少女の汗だくだ
ぼこ:君いいねぇ
ぼこ:寡黙な職人美少女
ぼこ:寡黙ちゃん!
ぼこ:粗悪なベッドは盾じゃない
ぼこ:粗悪なベッドは盾じゃからな
ぼこ:死のダンジョンで熱いバトルを繰り広げるな
ぼこ:↑肉塊磨いたりよちよちで寝落ちするやつがおかしいんやで
ぼこ:そろそれアレ沸いたろ
ぼこ:おつかれショートデニムはみだちんこ!
が、暗がりからそろりぞろり三体のオークが現れ標的の彼女を見つけ息を合わせたかのように一斉に迫ったのだ。
おぞましい豚面に貧相な血塗れの茶衣。巨体が圧殺しようと美少女に迫る状況、ボックススライムたちとは違う圧あまりの恐怖、一瞬の油断により生まれた精神と身体のズレ。
思ったように動かなかった脚はもつれ後ろに尻餅をついてしまった。それまでの疲労レベルアップによりアップグレードされた身体、そしてモンスターとの初バトルまさに負荷という負荷は溜まりつづけ最悪の場面で一気にガタがきたのだ。
もはや絶対絶命のピンチ。慌てて黒い警棒を敵へと向けるが。
ぼこ:おまえらのせい
ぼこ:にゃああああ
ぼこ:おつかれショートデニムはみだちんこ! ←こいつのせいやろ
ぼこ:終わっ……
ぼこ:死因:ショートデニムはみだちんこ!
ぼこ:なにやっとんねん!
ぼこ:クズ仙人
ぼこ:クズ仙人の置き土産
ぼこ:クズ仙人
ぼこ:ひゅおっ!?
6つのミルク色の閃光が疾った。
エメラルドの瞳に映る光。チカッと眩い光量に思わず目を絞る。
再び目を開けたときには、仲良く並ぶ巨体はぽっかりと穴空き貫かれていた。
ドシンと沈んだ巨体は光の粒へと還り、気付いたときには手を差し伸べられていた。
その手に支えられている、硬い幹の皮のような手触りと体温に引っ張られ女は起き上がった。
「どじゃった死のダンジョンは?」
べたつく前髪を左に寄せる、唖然とくちをあけたまま一度だけ小さく頷いた。
▼11万ぼこ突破、ええ、ひじょうに▼
ぼこ:は?
ぼこ:どじゃった死のダンジョンは?
ぼこ:どじゃった?
ぼこ:どじゃぁ……
ぼこ:そしてこの笑顔である
ぼこ:鬼畜仙人ちゃんスマイル
ぼこ:クズ仙人
ぼこ:さすが仙人いいところで助けにきよるわい
ぼこ:金ポデ「あのーウチ死にかけたんですが……」
ぼこ:↑仙人「でも死んでないよね」
ぼこ:仙人ビーム
ぼこ:さすが仙人ビームも出るわ
ぼこ:ふぅん仙人のスパルタ育成計画だったわけだ
ぼこ:クズ仙人ビームつよすぎやろ
ぼこ:どっからビーム出した?
ぼこ:心臓止まるかとおもった
ぼこ:死のダンジョンにバトル、あった
ぼこ:金髪仙人もおつかれ
ぼこ:美少女がオークにやられるのは勘弁! ナイス仙人