感想で作者を傷つける方法
読んだ作品が気に入らない。
そんなとき、読者には何が出来るだろうか。
黙って立ち去るのも一つだ。
最も賢い手段かもしれない。
だけどそれではつまらない。
つまらないと感じた子の気持ちを、作者様に伝えたい!
そう考えたとき、小説家になろうには手段が用意されている。
感想を書けば良い。
私なんてのは繊細な人間なので
「つまらん」
と一言コメントされるだけで、メンタルがズタボロになってしまいます。
つまり作者に対して少なからぬ影響を与えることが出来る。
だけど……一部の作者には、それだけでは効果が薄いのだとも思う。
例えばもしも、その作者が鋼メンタルの持ち主だとしたら、きっとこう思うことでしょう。
「あらあら……おかわいいですね」
幼稚さを隠そうともしないこのコメントは、多分小学生か中学生ぐらいが頑張って書いたのでしょうか。
つまらないと思ってもらえたということは、少なくとも読んでもらえたということで。
良かったら、★一つでもいいから評価していってね! とでもなるのでしょうか。
ちょっと私にはわかりませんが。
他にも例えば
「キャラ付けなのか主人公が異様にダサいな・・」(私の作品の感想から引用)
みたいなコメントが来たときに。
まずこのコメントは、小説家になろうで一般的とされている三点リーダの使い方がわかっていない。
ということは間違いなく、作者側の人間ではないのだろう。純粋な読者側の人間なのだろう。
つまり、内容面では足りない(=伸びしろがある)としても、タイトルで釣り上げることには成功しているということに?
まあそれは、本題から外れるから横に置いておくとして。
私だったら、こんなダサいコメントはしたくない。
作者に対して攻撃をするつもりにしても、攻撃力が弱すぎる。
貧弱で、貧弱で、貧弱で。むしろくすぐったくなってしまいそう。
あ、でも私は傷つきましたよ。なにせ私は繊細なので。泣きそうです。慰めてください!
というか、感想一覧を読み返したら批判コメントばかり……
いつからなろうは、こんな物騒な世界になったのでしょうか。
話を戻して。
おそらく私が「攻撃力が弱い」と感じた理由は、多分この感想主(非ログインユーザ)は、本当にただ感想を書いただけ、だからなのでしょうね。
本質的に、攻撃しようという意図を感じない。思ったことを吐き出しただけ。
それでは……道路につばを吐く人を見て「汚いな」と思う程度にしか不快感を与えられない。
ということで、少し添削をしようかなと思います。
まず第一に、幼稚さはできるだけ隠した方がいいと思う。
あとは、出来ればもう少し具体的に書いた方がいい。
例えば
「作者様はキャラ付けのつもりで書いているのかもしれませんが、読者からすると異様にダサく感じます」
というのはいかがでしょう。
少し砥石にかけるだけで、多少は切れ味が増したと思います。
それか、例えば
「タイトルは面白そうと思ったのですが、中身は期待外れでした。もう少し、頭を使って書いた方がいいと思いますよ」
とか?
上げて、落とす。
良いところは評価する。という態度を見せることで、「本当にあなたの作品はだめなのだ」ということを強調する。
ちなみにこれが
「こんな作品を書く作者は、頭が悪いに違いない」
とまでしてしまうと、なろうの規約違反(作者への攻撃)になるので、気をつけましょう。
あくまでも、攻撃する対象は作品です。
そこだけは間違えないように。
まあ、基本的に作品の登場人物は作者の現し身であることが多いので、登場人物を殴ればその衝撃は作者に届きそうなものですが。
他に、作者側がダメージを受けそうなのは……
・自意識過剰を指摘される
・文章力の低さを指摘される
・展開のありきたりさを指摘される
とか、そのあたりなのでしょう。
ちなみに私の作品は、圧倒的に「登場人物の頭が悪い」と指摘されることが多いようです。
なぜでしょう、別に天才系のキャラでもないから、頭がいい必要などないはずなのに。
主人公たるもの、理性的で理知的でなければならない。という決まりでもあるのでしょうか?
それとも、もしかして……作者の低脳が透けて見えているのでしょうか。
だとしたらまあ、仕方ないですね。
あと、他の作者側の意見として一つだけ。
そもそも、すべての読者に満足してもらう作品を書くことは不可能だと思います。
だから、どのあたりを目指すかっていう話になってきます。
平均的に、誰にでもそこそこに楽しんでもらえる作品を目指すのか。
一部の人に嫌われるけど、一部の人には楽しんでもらえる作品を目指すのか。
まあ、読んだけど、特に言うこともないかな。
となるぐらいなら、思わず「つまらん!」と叫びたくなるような。
「つまらん! なのに読んでしまう! なぜだ、つまらないのに!」
そう言わせることが出来たなら、むしろそれは作者の勝利だと思うから。
おめでとう!
悪評がつくと言うことは、とがった作品を書けた証です。
……そう言って、誰か私を慰めてください。
ちなみに、その感想はなんと、非ログインの状態で書き込まれました。
それはつまり、感想を削除する権限を、自ら放棄したということです。
作者からしたら、これほどありがたいことはないですね。