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次は、どの国を食べようか?  作者: 落川翔太
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フランス料理編

第四章 フランス料理編


 翌週の土曜日、晴斗は有楽町駅に来ていた。先日テレビでフランス料理がやっていたので、晴斗はフランス料理を食べにそこへやって来ていた。

 夜六時、晴斗は駅に着いた。そこから晴斗は国際フォーラムまで歩いた。そのお店はホールの一階にあった。

 店の前まで着くと、店内にはちらほらとお客さんがいるが、すぐに入れそうだった。晴斗が店に入ると、すぐに店員が席に案内してくれた。

 席に着いて、早速、晴斗はメニューを見る。その日、晴斗の目当てはオムレツであった。テレビで観た時、ふわっとした卵がとてもおいしそうに見えた。それを見た晴斗は食べてみたいと思い、この店へ来ようと思った。

 すぐに晴斗は店員を呼び、スフレオムレツを注文する。それと、チキンとフォアグラのノルマンディー風というフランスのチキンソテーの郷土料理とシードルというりんごのスパークリングワインも一つずつ注文した。

 しばらくして、晴斗の前にシードルがやって来た。早速、晴斗はそれを飲んでみる。

「あ、おいしい」

 晴斗は思わずそう言った。

 そのシードルはすっきりしていて、飲むとリンゴの味が広がった。シュワシュワとした炭酸が飲むと気持ちよかった。

 それからしばらくして、晴斗が頼んだスフレオムレツとチキンとフォアグラのノルマンディー風がやって来た。

 そのオムレツは卵がふわりとしていて、おいしそうである。早速、晴斗はそれを一口食べてみる。食べると、そのオムレツのフワフワな食感が癖になるようだった。その後、その横にあるものを食べる。どうやらキノコと押し麦を使ったリゾットのようである。そのリゾットも美味しかった。

 それから、晴斗は今度、もう一つの料理を食べてみることにした。チキンソテーを一口頬張る。チキンは柔らかくておいしかった。もう一口チキンを食べる。すると、ハーブのようなスッとするような味がした。それから、そのチキンに掛かっているソースは白くてクリーミーなソースであった。

 そのチキンとフォアグラのノルマンディー風も美味しい料理であった。

 シードルを飲む。気が付けば、それを飲み干していた。もう一杯それを飲もうと思い、晴斗は店員を呼び、それを注文した。それから、少ししてもう一杯のシードルが届き、晴斗はそれを一口飲んだ。

 その後も、晴斗はオムレツやチキンソテーを食べていた。

 晴斗がそれらを食べていた時、その店内が一度、騒がしくなった。

 何だろうと思った晴斗は、一度そちらの方を向いた。

 晴斗から見て、奥側のテーブル席に若い女性が二人食事をしていて、そこへ外国人らしき男性たち二人が彼女たちに何か話しかけているのだった。その二人の男性たちは、日本語ではない別の言語で、彼女たちに何かを話しているようだった。

 それに対して彼女たちは彼らが何を言っているのか、全くわからない様子で困っているようだった。

 晴斗は彼らの様子を見ていた。それから、あることを思い出す。もしかして、その外国人男性たちは彼女たちを口説いているのではないか。そうすると、彼女たちはナンパされていることになる。もし自分が同じような場面でそのような立場になったら、困る以外何物でもない。もし自分がそうなってしまったら、一体どう対処するだろうか。誰かに助けてもらう以外方法がないと晴斗は思った。

 よし。晴斗は思い立った。彼女たちを助けに行こう。

 そう思い、晴斗は席を立ち上がった。それから、すぐに女性たち二人の所へ行った。

「あの……。すみません、この二人がどうかしましたか?」

 晴斗は外国人男性二人に訊くように、そう言った。

 すると、その外国人男性たちは晴斗に向かって何かを言っているようだった。しかし、晴斗は何を言っているのかさっぱりわからなかった。

「エクスキューズミー、ワット、アーユー、ドゥ―イング?」

 今度、晴斗は英語で彼らにそう訊いてみた。これなら伝わるだろう。

 しかし、それでも彼らは晴斗のその拙い英語も伝わっていないようで、また何かを言っていた。晴斗はもう一度、英語でそう訊いた。しかし、それでも変わらなかった。

「もしかして、ナンパですか?」

 それから今度、晴斗は二人の女性たちにそう訊いた。

「そうみたいです」

 黒髪のショートヘアの女性がそう言った。

「困りますね」

 晴斗がそう言うと、「ビックリしました」と、黒髪の女性が言った。

「急に彼らが私たちの所に来たんです」

 その後、もう一人の茶髪でショートの女性が口を開いた。

「急にですか?」

「ええ。私たちが食事をしていたら、近くにいたその二人が私たちの所にやって来て、最初は片言の日本語で言って来たんです。その後、私たちもノーと言ったら、急に捲し立てるように喋り始めて、こっちは何喋ってるのか分からないんで、ただ呆然と聞いてるしかなくて」

「なるほど。それは怖かったですよね」

「はい。でもどうしよう。彼らが一歩の私たちの前からいなくならないんですよね」

 それから、今度、黒髪ショートの女性がそう言った。

 どうしたらいいのだろう。どうにかして、その女性たちと外国人の男性たちを引き離したかった。一度、この店の店員に事情を説明しようかと晴斗は思った。

 けれど、この店の店員がこの問題を解決できるだろうかと晴斗は思った。同じ日本人であれば、晴斗がやったことと同じになってしまうのではないか。

 するとどうだろう。他に方法はないだろうか。晴斗は考える。

 あ!

 それからすぐに晴斗はあることを思いつく。警察に連絡をすればいいのではないか。警察に相談すれば、彼らも負けを認めて彼女たちを諦めてくれるのかもしれない。そう思った晴斗は、その店の店員を呼び、警察を呼んでもらおうと思い、すぐに店員を探した。

 それから、ややあって、その店に一人の外国人の男性が入って来た。

「いらっしゃいませ」と店員は言って、彼を案内する。それから、その男性が席へ向かおうとした時、彼がこちらの方を見た。

 先ほどの外国人の男性二人は、今も彼女たちに何かを言っている。彼女たちは困っている様子であった。そこに晴斗もいて、呆然と立ち尽くしている。

 それに気付いたのか、その外国人の男性がこちらへ歩み寄って来るなり、二人の外国人に向かって、何かを叫んだ。

 晴斗は驚いた。そこにいた女性たちも驚いていた。それから、そのお店にいた他のお客さんも、一度こちらを見た。店員たちも何事かと思い、立ち止まってこちらを見ていた。

 すると、その女性たちに近寄った男達は何かを吐き捨てるように言った後、すぐに出て行った。その後、一人が会計を忘れていることに気付き、一度戻って来て会計を済ませ、すぐにまたどこかへ行ってしまった。

 助かった、と晴斗は思った。その後、彼女たちもホッとしたような顔だった。

 それから、彼女たちはその外国人の男性に「ありがとうございます」と言ってお辞儀をしていた。その後、彼女たちは相手が外国人であることを思い出したのか、今度は「センキュー、センキュー」と言って、感謝していた。

二人がそう言うと、その外国人の男性は彼女たちに親指を立てグッドのポーズをしながら笑顔で微笑んだ。それから、その男性は先ほど案内された席へ向かい、メニューを見ていた。

「ありがとうございます」

 その後、黒髪ショートの女性が晴斗にそう言った。

 晴斗はそう言われて、内心嬉しかった。

「いえ、僕は全く役に立っていませんけど」

 晴斗は笑ってそう言うと、「いえ、本当に助かりました」と彼女が言った。

「では、失礼」

 晴斗はそう言って、自分の席に戻る。席に戻って、晴斗は目の前にある料理を見た。それらはもう冷めてしまったようだった。冷めてしまったのは残念だが、仕方ないなと晴斗は思った。それから、晴斗は残っていた料理を平らげて、ごちそうさまをする。

 会計を済ませて、その店を出る。腕時計を見ると、もうすぐ八時になろうとしていた。もう帰ろうと思い、晴斗は駅まで歩いた。

 家に帰って、晴斗は録画をしたテレビを観ようと思い、テレビを付けた。

 録画をしていた番組は世界の料理を紹介する番組であった。晴斗はその番組を楽しみにしていた。

 さあ、今回の料理はどこだろう。晴斗はワクワクしながら、その番組を観る。

 その回はイタリア料理であった。

「イタリアか……。まだ行ってないな」

 晴斗はそう呟いた。

 その後、晴斗は次、イタリア料理を食べに行こう。そう思った後、晴斗はその番組に集中した。

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