変化した色々なお米
世の中には新形質米という米の需要拡大や食生活の多様化に対応するために平成元年から始まった「スーパーライス計画」で生まれた品種の米が有ります
まずは高アミロース米
アミロースを25%以上含むため粘りが弱いお米です。これだけ聞くとインディカ米と似ていますね
これはピラフなど冷凍米飯に適用性が高いお米です
次に反対の低アミロース米
これは粘りが強い、冷めても固くなりにくいお米です。このようなお米は老化しにくいという特徴があります!米の老化とは何ぞや?と思った方のために説明しますと、
デンプンがα型→β型になることをいいます
そして老化したβ型デンプンは固くなります、その理由としてはデンプン内のアミロースや網状に広がるアミロペクチが水素結合で繋がり縮こまってしまい、水分がその隙間に入れなくなるからです。要するに水分がデンプンの中に入れないということです。
反対にα型デンプンは水素結合がなくなり、水分がアミロペクチンの網目の隙間に入ることでいつものもちもちのお米になります。そして今回のようにアミロースが少ないと普段のお米と違ってアミロペクチンの割合が増えるので水素結合ができにくくなります。もちろんアミロペクチンにも水素結合はできますが、アミロース程はできないので水分がお米に十分入ることができるのです!
なので低アミロース米は加工米飯に適しています
でもお米の老化は低アミロース米でなくても防ぐことができます
保水性のトレハロースを添加して水分が逃げないようにしたり、ご飯を急速に冷凍して水分が逃げる前に凍らせるのです!ラップかけて冷蔵庫に入れる人は是非冷凍庫へ!
次に紹介しますのはリポキシゲナーゼ欠損米
これを聞いて生物に通じる人は酵素を思い浮かべるでしょう、そうです!リポキシゲナーゼとは簡単に言えばお米を酸化し、古米臭を発生させる原因物質を作り出す酵素なのです!
そこでこのお米はお米の中にあるこのリポキシゲナーゼをそもそも作らせないことでそれを防ぐというお米なのです。これでいつでも質はほぼ新米ですね!
次はお世話になっている方もいるのではないでしょうか?
低アレルゲン米です
これは日本が世界で初めて開発したお米であり、今では病者用食品にもなっています
これは名前の通り、アレルギーを誘発する原因物質のアレルゲンを酵素処理で分解したものです。
原因物質そのものを分解しているのでどれだけお米アレルギーの人がこれを食べても大丈夫という優れものです!
これがどんどん応用されれば食物アレルギーの人も安心ですね!被災地などでの支援物質には含まれているのでしょうか?
最後に高タンパク質米です!
これは栄養面向上を目的としたお米ですね。被災した時に是非いただきたいですね
そして反対に低タンパク質米もあります
これは腎臓病の患者さんのタンパク質摂取制限を考慮したものです。食べたことがある方は是非味を教えて欲しいです!
というわけで最後の説明は雑ですがこのくらいにしておきます!次回はお米の色々な姿についてです!