毒子のサバイバル術
二十六
・権勢をふるった毒親もついに衰えて、最後は無意味な人間として死ぬ。
昔、権勢をふるった毒親の現在の凋落ぶり、そして毒親から虐待を受けて育った私(毒子)の悲しい過去と現在の面白おかしい活動や仕事を、一つの実例として見てきました。
誤解を恐れずに言えば、私は、毒親も毒子も一つの「個性」として考える境地に至っています。私の父と母は、著しく変な人間です。毒親です。でも、それもまた個性。そんな毒親に育てられた私も、著しく変な人間と確信しています。でも、そんな私にも個性があります。
毒親との縁切りや復讐などを超えた毒親とのフラットな人間関係を築くことができたのは、最も身近な毒親から生き残るために、私の脳の中で本能的に巧妙に編み出された生存戦略のおかげであり、それを体現する現在の活動や仕事の中に、私の強烈な個性が発揮されています。
毒親問題は、千差万別です。毒親の数だけ毒子がいます。そして彼らには個性があります。
最後に、最近の毒親の様子を「観察記録」として記述すると共に、死にゆく毒親への手紙、毒親という同じ境遇を生きてきた友人O君への手紙、そして未来の私への手紙を書きあげて、筆をおきます。