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毒子回想録
十
面白いことに、私と弟は、兄弟でありながら、まったく違った性格となりました。
中学生になった弟は、親に対して非常に強い反抗心をもっていました。親に「ボケ、アホ、ボケ、アホ、ボケ」と毎日のように言っていました。私はその弟と両親のやり取りを目撃して、そこから何かを学習して、大人しい性格になった可能性があります。
弟も、叔母の入れ知恵に洗脳された父の言うままに工業高等専門学校に入学したものの、また私とは別の形で、毒親に毒されない子供としてたくましく生き抜いてきたのでしょう。
その弟と奥さんに間には、まだ子供がいません。というか、賢い弟なので、私と同じく、毒親の遺伝子を次の世代に継承させることを意識的に停止しているのでは、と考えています。
私と弟は、心の奥底で通じる同志なのです。