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傍若無人な転生者  作者: チャーハン
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6.雷鳴の一閃~




エルネスティア騎士団との一見があった後すぐにタクマはリリスにエルネスティア王国について詳しい話を聞いた。


なんでもエルネスティアでは五段階の階級制度があるらしい。

最上位に君臨するのはもちろん国王、次に国王直属の国栄騎士団という3人の騎士、次に王国騎士団、そして国民、最後に廃民と呼ばれる人達だそうだ。

廃民とは主に「獣人族」と呼ばれる動物と人間が混ざったような者たちらしい。

廃民の扱いは特にひどく、奴隷のように扱われ、いらなくなればすぐに殺すという風習が今のエルネスティアには根付いているらしい。


その話を聞き、タクマは今までに感じたことのない感情がこみ上げてくるのを感じた。


「…なんだよそれ!?どー考えてもおかしいだろ!??」


「ええ。おかしいわね。でもあの国では、エルネスティアでは普通なのよ。」


リリスの言葉を聞き、タクマは拳を強く握りしめた。


「……でもやっぱり気に入らないわね。死を与えるのは私の仕事。国王だろうが何だろうが勝手に死を与えるのはゆるせないわ~。」


「……リリス」


「でも、今のままじゃ行っても返り討ちに合うだけね。せめてあなたが自分の身は自分で守れるくらいになってもらわないと。」


タクマは返す言葉もなかった。

今までもリリスに守ってもらうばかりで結局、自分では何もできていない。

そのことを思い出すとタクマは自分に腹がたった。このままではだめだ。

そう感じたタクマはリリスにある提案をした。


「…じゃあ、リリスが俺に戦い方を教えてくれよ?」


タクマの突飛押しもない提案にリリスは笑いながらも答えた」


「ふふ…あなた本当に面白いわね。使い魔に戦い方を教わろうなんて…」


「リリスはまだ俺に仕えてないんだろ?なら使い魔なんかじゃない。今は仲間なんだ。仲間に教わるなら問題ないだろ?」


ニヤッと笑いながらリリスにそう言い返すと、リリスは少し顔を赤らめ、うれしそうな顔をした。


「…どした?」


タクマの問いかけにリリスは慌てたように答える。


「な、何でもないわ!!それよりほんとにいいのかしら?私の訓練は結構厳しいわよ?」


「ぐっ…死なない程度に頼みます。。。」


「ふふふ。いいわ。覚悟しなさいタクマ。」


それから、タクマとリリスの特訓が始まった。

最初は戦いでの立ち回りなどをみっちりと教え込まれた。

幸い、タクマはそこまで運動神経が悪くなく、この訓練はすんなりといった。

しかし、問題は次だった。

魔法の訓練。タクマには魔法の才能がないらしく下位ランクの魔法すらうてなかった。

なんでもこの世界の魔法は頭で唱えたい魔法を強くイメージして具現化し、あとは魔力の練りこみで精度・威力・範囲などを上げるらしい。


「…タクマ、あなた本当に魔法の才能がないのね…。」


「うっさい。気にしてんだから言うな。…それよりもさ…リリスはいつから俺の事名前で呼ぶようになったんだ?」


不意に来たタクマの問いかけにリリスは顔を真っ赤にしながら答えた。


「べ、別にそんなのはどうでもいいでしょ!?そんなこと気にしてる余裕があるなら魔法の一つでも覚えられるように練習しなさい!!」


「分かってるよ。そんなに怒んなくてもいいだろうに!!…はぁ。どーしたら魔法うてんのかな…」


「まずは頭でイメージすることね。ハッキリとしたイメージができれば自然に魔法はうてるから、そこから魔力の練りこみをすればいいわ。」


「ハッキリとったってな…。魔法ってのもよくわからんしな…」


タクマとリリスは考えこんだ。


(イメージ…魔法をイメージ……リリスみたいなあの氷を…だめだ。うまくうかばねぇ。あとはなんだ?王道は炎とかだよな…熱い、燃える、メラメラ…ってそんな曖昧なのじゃ無理だよな…あとわ…!!」


タクマはここであることを思い出した。


「なあリリス、ハッキリとしたイメージがあればいいんだよな?」


「え、ええ。イメージができていれば魔法はうてるはずよ…」


「ちょっとやってみるか…」


そう言うとタクマは目を閉じ、イメージを…というよりは思い出すという方が正しいだろうか。


(一番最初に、俺の受けた強い衝撃。そうあのキノコ。あれを食べた時の…体全体にまるで電撃が枝分かれしながら走っているあの感覚。)


タクマは必死に思い出しながら両手を前に突き出した。

すると、バチバチバチっと音を立てながらタクマの手から扇状に広がる電撃が放たれた。


「…や、やった!!できた!リリス!できたぞ!!!」


うれしさのあまり思わず両手でガッツポーズを取りながらリリスへと顔を向ける。

すると、リリスはしばらく唖然としていたがすぐに小さく笑い始めた。


「…ふふ…ふふふふっ…タクマ、やっぱりあなたは本当に面白いわね。」


「???…どーいうことだ?」


「だってあなた、今のはこの世界には存在しない魔法。あなたが作り上げた『架空の魔法』。

さしずめ…『雷鳴の一閃リーベル・ボルトって言ったところね。』


「雷鳴の一閃リーベル・ボルトか…なんか厨二病っぽいな…」


「なんだかわからないけどバカにしているのかしら??」


リリスは言い終わると同時にタクマの目の前に鎌を向ける。


「…い、いやいや、バカになんかしてないって。雷鳴の一閃リーベル・ボルト。うん、気に入った!!」


「本当かしら?…まあいいわ。でもまあこれである程度準備は整ったかしらね。」


「そうだな。…じゃ、行ってみますか!エルネスティア王国に!!」













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