緊張緩和と合意
東北連邦と北関東条約機構より新潟と福島そして、首都圏連合の国々の代表団が東京に集まった。会議が始まりまず、私は、次のように発言した。
「このまま対立が激化すれば、恐らく直接戦闘を伴う大戦争に突入することになるだろう。そこで、山形内戦を早期終結させるための協定を結びたい。」
それに対し相手は、次のように返した。
「なぜ、他国の情勢に無関係な我々が口出しできるのだ。」
渡井はそれに言い返した。
「君たちから大量の武器支援が行われていることは調べがついている。証拠もあるぞ。確かに我々も支援はしたがこれは、均衡を守り自国を守るための致し方ない措置だ。」
そう反論すると、相手も協定策定に前向きな姿勢を示した為、以降は、東京主導のもと会議が進められた。また、会議の破綻を避けるため東北連邦には、神奈川そして、北関東条約機構には、千葉という関係の比較的良い国が間に挟まり、意見を合意が可能な範囲にまとめる役割を担った。
早速、神奈川政府と東北政府は話し合いを始めた。私が示した条件は、次のようなものだ。
「山形本来の政府を中心に、国を統合し新政府を作る。また、新政府は、反乱勢力にも譲歩をすること。そして、新政府成立までは、首都圏連合が治安維持を担い、首都圏連合との引継ぎまでは、それぞれの支援域を東北連邦と北関東条約機構が担う。それに伴い両政府は、山形に存在するいかなる勢力に対しても武器支援を禁止する。最後に、停戦をすること。」
この条件をのんでいただきたい。山形の運命は、山形が決めるべきだと考える。しかし、関係のない市民や隣国に影響をもたらす戦闘は看過できない。と、強く主張した。神奈川の代表団は、それを理解し、最大限譲歩を引き出すことを約束してくれた。
翌日は、首都圏連合の中で打ち合わせが行われたため、私達は、相手がどのような提案を出してくるか想定し、それに対する対応策を考えた。
来たる三日目、まず、神奈川政府から相手の提案を伝えられた。その内容は以下のような内容だ。
「現在の勢力図のままの停戦」神奈川の代表が開口一番放った。
「バカな、了承できない。これは、最後通牒だ。」東北外相が叫ぶ。
「しかし、下手に拒否することはできない。こちらが意見を曲げずに、強硬手段に出ればこちらからこの話し合いを破綻させたとなれば、東北の地位が下がったしまう。」私は続けて言う。
「どちらも停戦には合意している。こちら側は、譲歩を見せるべきだろう。山形に存在する二つの勢力を首都圏連合の支援の下統合した新山形政府を作るというのはどうだろうか。しかし、下手に初めから出るわけにはいかない。会議中に、相手に引き下がったように見せる。」
神奈川政府含め全員が了承した。
「これより、山形問題に関する会談を始める。」
「まずは、東北連邦の意見を聞きたい。」
そう言われ、私は話し始めた。
「東北の要求は、三つです。」
「一つ目は、山形の既存政府に、反乱勢力を統合した新政府を作る。これは、首都圏連合指導の下行う。二つ目は、武器支援の禁止と、戦闘の即時停止。最後に、復興支援は、首都圏連合指導の下で行うこと。以上になります。」そう私が語り終えると、東京は、北関東条約機構に発言を促した。
「山形は、二つの声量によって分割統治されるべきだ。ただし、戦闘状態の解消に関しては賛成だ。」そう、北関東条約機構の代表が答えた。
「では、山形に存在する全精力を一度解体し、首都圏連合指導の下新政府を樹立するというのは、どうでしょうか。」そう、私は提案した。
海上にいる全精力が賛成したため、山形に関する協定[東京合意]が結ばれた。