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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

口紅

作者: 北緯64度

ある日、仕事帰りにAは駅で酔っ払いにぶつかられてしまい、その衝撃で補聴器を失くしてしまった。

Aが地面に跪きながら必死に探していると、ワイシャツとスラックスを身につけた男性Bが近づいてきた。Aが身振り手振りで状況を説明すると、彼も一緒に膝をついて探し始めた。

ほどなくして捜索は終わった。Bが自分の足元で補聴器の壊れた残骸を見つけたのだ。


その後、コンビニを出たところで、BはAに現金を一束手渡し、「これでは足りないかもしれない」と不安そうにしながら彼女の連絡先を聞いた。明るい照明の下で、AはBの端正で誠実そうな顔立ちをじっくりと見つめ、笑顔でその申し出を受け取った。


補聴器をオーダーメイドする間、AとBは連絡を取り合っていた。話してみるとお互いに気が合い、しかも二人とも写真撮影が好きだとわかった。補聴器が完成した日、Aは「お祝いしよう」という名目でBを食事に誘った。


夕方、Aは駅の出口でBを待っていた。すると、ふと柔らかな女性の声が聞こえて振り返ると、そこには長いスカートを履いたBの姿があった。


その晩、Aは食事をしながら落ち着かない気持ちでいっぱいだった。Bの格好良さに惹かれる一方で、その美しさに戸惑いを隠せなかったのだ。気持ちを整理しようとトイレに逃げ込むと、Bが心配そうについてきてしまった。


堪えきれなくなったAは、「女性に興味があるのか」とBに問い詰めた。すると、Bの驚いた顔が赤く染まっていくのを見たAは、彼女を個室に引き込み、口紅でBの唇が真っ赤になるまでキスをやめなかった。

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