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09-1 観光資源を探そう

橋の建設も順調に進み、それに伴って隣の領とを繋ぐ街道整備の計画も本格的に始まった。

通行税での収入は入るが、其れでは直接的に領民へは渡らない。


領民の生活を潤し、彼等のモチベーションも上げるには、、、雇用の拡大。

街道を利用する者へ向けた宿場町の整備が検討された。

始めのうちは橋による経済効果で、何もしなくても、ある程度の利用客は集まるだろう。


しかし、先々の事を考えると、ただ泊まれるだけでは足りない。

観光客を呼び込むには、彼等の興味を引く魅力的な要素を街道付近に配備し、アピールする。

滞在期間を伸ばして領にお金を落として貰いたい。

生憎、メイラード領にめぼしい観光資源が無いのがネックだった。


今回の視察は、将来的に観光資源となりそうな物は無いか、カチオンが独自に絞った候補地を巡る物だった。




〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉


本日は、領から見て王都側隣に位置するバキューム地方と橋との調度中間地点に有るデシケーター村付近のブナ林を視察する。

ブナに囲まれた、こじんまりとした村には田舎の人特有の温かみと親しみ深さがあった。


林に入る予定だった為、シャーレも装飾のないシンプルなシャツに歩きやすいズボンとブーツ姿で意気込んでいた。



始め、シャーレは屋敷での留守番を提案されていたが、どうも男性陣が何やら楽しげな事を計画している様子だった。

聞いてもはぐらかされてしまい、教えては貰えなかった。


「男の人ばかり、ずるい!」

どう見ても視察と言う名のお出かけに同行したかった。

食い下がって食い下がって、食い下がった。


父と叔父から、服装の事を指摘されると、意気揚々とオーラムが子供の頃に使用していズボンを仕立て直して貰った。

女性が乗馬服以外でズボンを履くのは一般的では無く、シャーレもズボンを持っていなかったからだ。

彼等は、シャーレを止めることを諦めた。




「見つけました!!!ここです!」

「何処だ!!?」


林に入って歩き回ること10分、カチオンの声を合図に男性陣がわらわらと集まった。

視察と言っていたくせに、何故かブナの木の周りをぐるぐる回ったり、高い位置の枝を見上げて指さす姿に、今回の目的を悟った。




昆虫採集だった。




「ミヤマクワガタですね!8cmを優に超えています!!」


「こっちには雌もいるぞ!」


「ここにも!こっちはコクワガタだ!」


「イタタタッ!挟むな!こら」



昆虫採集に熱中して興奮している大の大人達の姿を呆れながら眺めていたが、

『オーラム様ったら、目をキラキラさせて子供みたいだわ。ふふっ。』

普段見せない少年の様な姿に、心が和んだ。

昆虫の事はあまり詳しくありませんので、設定はゆるゆるです。

今回は微生物の話ではありません(;^_^A

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