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大魔王→黒猫  作者: (著)まっつぅ♪ (イラスト)SpringFizz
33/106

33.一家団欒

加筆修正しました(2022/06/11)

誰視点かを追記しました(2022/11/23)

結視点


「だからね、猫だけじゃなくて犬とか他の動物にも玉ねぎは良くないんだよ。」

「そうなんだ。」

ケイちゃんにご飯をあげ終わったから、私は夕飯までお姉ちゃんに猫ちゃんの育て方について教えてもらってる。

さっきみたいなことがないように特に食べ物のことは絶対覚えなきゃだ。

「玉ねぎだけじゃなくて、ネギ科全般ダメなの。長ネギとかニンニクとかニラもだよ。」

「ニンニクもネギなの?」

ニンニクとネギって全然見た目が違うのに…

「そうだよ、私達が食べても結構刺激が強いものが多いね。だからそういう刺激が強い食べ物は基本的にあげないようにね。」

そっか、確かにネギは辛いし、ニンニクとニラってすっごいにおいしてるもんね。

「うん。他には食べちゃダメなのあるの?」

「えっとねぇ、チョコレートとかブドウなんかはダメなんじゃなかったかなぁ?」

「チョコレートとブドウ?どっちも甘くて美味しいのに…」

私だったらどっちも大喜びで食べるのに。猫ちゃんって甘いものダメなのかな?

「私も詳しく覚えてないけど、チョコレートはなんか猫の身体には良くない成分が含まれてるんじゃなかったかな?カフェインもそれと似ててダメだった気がする。ブドウはなんだっけ?とにかく良くないってことだけ覚えてる。」

「カフェインってコーヒーに入ってるんだっけ?」

「そうそう。」

コーヒーは苦いから嫌い。でもパパがたまに飲んでるんだっけ。

「パパが飲むときに気をつけなきゃだね。」

「そうね。だから私達はチョコレート気をつけないとね。」

「うん、おやつでチョコレート出たらケイちゃんは近づけない!」

猫ちゃんが食べられないものがこんなにあるなんて知らなかった。

「そうだ、ケイちゃんの飲み物調べようよ。いつまでもお水だけじゃかわいそうだよ。」

「そうね、スマホで調べてみよっか。」

ケイちゃんの飲めるものって何があるのかな?お姉ちゃんがスマホで調べるのを私はワクワクして見てたら、

「ただいま~」

「あっ、パパが帰ってきた。」

「舞衣、パパが帰ってきたから夕飯の準備手伝って。結はパパのお出迎えお願い。」

ママに言われて、

「「は~い」」

私は玄関に向かった。


「それでね、お姉ちゃんと一緒にケイちゃんのシャンプーしてあげたんだよ。」

夕飯を食べながら私は今日のことをパパにお話しした。

挿絵(By みてみん)

「ちゃんとお世話して偉いね。」

パパは私をほめてくれる。でも今日の私はほめられるようなことしてないんだよ…

「でもね、ご飯の準備のときにケイちゃんにヒドイことしちゃって…」

本当は話したくないことだったけど、ケイちゃんのことだからパパにも知ってほしい。

それに隠してほめられるだけなんて絶対違うと思う。だって私はケイちゃんの良いママになるんだもん。ちゃんと反省しなきゃなんだもん。

「そうだったんだね。人間の食べ物は猫だけじゃなくて動物にとっていいものばかりじゃないから、なるべく食べさせないようにしないとね。」

やっぱりパパも知ってたんだ。知らないの私だけだったんだ。

「うん、昨日のうちにもっと勉強しとけばよかった…」

昨日は『ケイちゃんを飼いたい』ってことばっかり考えてたけど、本当は飼うためにもっと勉強しなきゃダメだったんだ。

「初めてなんだから知らないことがあってもしょうがないよ。でも今日のことで勉強になったんだろう?だったらこれからちゃんとやっていけばいいんだよ。」

パパは優しい顔でそう言ってくれる。けど…

「でも知らなかったから、ってケイちゃんを危険な目に合わせていいってことじゃないもん…」

お姉ちゃんに『死んじゃうかもしれない』って言われたことが忘れられない。

私が『絶対しちゃダメなことをした』ってことだと思い知ったんだもん。

(もしケイちゃんが玉ねぎ食べちゃってたら…)

そんなこと絶対考えたくない!!

でもそれが私がやっちゃったことなんだもん…

「それはそうだね、今回は何もなくて良かった。だから結も反省できたし、ちゃんとその後に勉強したんだろう?」

ちゃんと反省してる。それに勉強だってちゃんとしたし、これからだってちゃんとするもん。

「うん、ちゃんとお姉ちゃんに食べちゃダメなもの教えてもらってるよ。ネギとチョコレート、ブドウにコーヒーもダメなんだって。パパもコーヒー飲むときにケイちゃん近づけちゃダメだからね。」

「うん、わかったよ。」

「でもパパ、なんであんな苦いの飲めるの?」

パパが飲むコーヒーはミルクとか砂糖入れてないから真っ黒で見た目も美味しくなさそうだし、すっごく苦いし。あんなの飲めるなんて信じられない。

「そうだよね、あんな真っ黒な飲み物美味しいなんて意味わからないよね。」

お姉ちゃんもそう思ってたんだ。

「あれは苦味と香りを楽しむものなんだよ。結も舞衣も大人になればわかるよ。」

あれを美味しいと思えるのが大人なの?全然意味がわからない…

「あら?それじゃあパパは私は大人じゃないって言いたいのね。」

ママがパパに言った。そっか、ママもコーヒーほとんど飲まないもんね。

「そ、そういう意味じゃないよ。ママは立派な大人じゃないか。」

パパが慌ててる。

「でも私コーヒーの味わからないからなぁ。砂糖とミルク入れないと飲めないからなぁ。」

ママはパパをからかうような感じになってる。なんかママ楽しそう?

「いやいや、好みは人それぞれだからね。ブラックコーヒー飲めないからって子供だなんて決してそんなことないって。ママはすごく素敵な大人だから大丈夫だって。」

パパは困ったように慌てたようにママに言った。

「まあそういうことにしておきましょう。あんまりパパをイジメちゃかわいそうですしね。」

(ママってこういうこと言うんだ。)

なんかちょっとお姉ちゃんっぽかったなぁ。パパをからかって遊んでるみたいに見えた。

「結、お話したいのはわかるけど、ちゃんとご飯も食べちゃいなさい。」

よく見るとみんなご飯ちゃんと食べながら話してたんだ。私だけご飯がほとんど減ってない…

「は~い」

ママに注意されちゃった。でもケイちゃんのこともっとお話ししたいな。

私は話したい気持ちを抑えてご飯を食べた。

お話に夢中になってご飯食べないで親に怒られた経験ありませんか?

私は子供の頃よくありました。それとテレビ見てご飯食べないで怒られて、テレビ消されるとかしょっちゅうでしたね。

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