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大魔王→黒猫  作者: (著)まっつぅ♪ (イラスト)SpringFizz
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28. お風呂でさっぱり

加筆修正しました(2022/05/04)

「それじゃ、早く乾かしてあげましょう。特にケイはまだ子猫だから濡れたままだと体温下がって風邪引いちゃうかもだからね。これ使って。」

「これなんかいつものタオルと違うね。」

結がタオルを持って不思議そうにしている。

「これはセームタオル。水の吸収がいいから早く乾かしてあげることができるんだよ。でも普通のタオルと違ってゴシゴシしないでね。滑りは良くないから押し付けるようにして拭いてあげて。濡れたらこっちに渡してね。絞ればすぐに使えるようになるから。」

「わかった~」

結はセームタオルというもので我の身体を拭いてくれる。なんだかゴワゴワしているような、ペタペタ肌に張り付く感触のタオルだ。

(布や麻の感触とは全然違うな。しかし確かに吸収はいいようだ。)

病院でケージに敷かれていたタオルは我の知ってる感触だったはずだ。

(こんなタオルですら知らない物が出てくるのか…)

「うん、ちゃんと拭けたね。それじゃ、ドライヤーで乾かしてあげましょう。」

「は~い。」

「ドライヤーのかけ方は難しいから一緒にやろう。まずケイを普通のタオルに乗せてあげて。」

「こう?」

「そうそう。そしたらドライヤーを低温でつけて、ちょっと遠めからかけてあげるの。ケイがびっくりして暴れちゃわないように押さえてあげてね。」

舞衣はそう言うと何か道具を持ってきていじった。

『ブオ~』

(うをっ!!)

その道具から急に音がしてビクッとなってしまった。

「ケイちゃん、大丈夫だよ。ドライヤー怖くないよ。あったかい風で乾かすだけだからね。」

結はびっくりした我をなだめようと声をかけてきた。

(怖くなどあるかっ!急に音がしたからちょっとびっくりしただけだ!)

ちょっとだけビクッてなっただけだ!断じて怖くなどない!!

「にゃ~(我を見くびるでない)」

「よかった〜。お姉ちゃん、ケイちゃん落ち着いたよ。」

「やっぱりびっくりするぐらい賢いわね、この子。それじゃちょっと遠めからかけるよ。直接かけると熱くて皮膚を傷つけちゃうこともあるから気をつけてね。」

「うん。」

なるほど、ドライヤーというのは温風が出る道具なのか。何か線のようなものがついてるから、あそこから動力を得ているようだが…わからん、これも魔法ではなさそうだ。

(それにしてもこれも気持ちいい~♪温い風がなんとも言えん。)

「乾かすときも下から上ね。あと毛並みとは逆ね。猫は毛が多いから中まで風が通りにくくて乾きにくいから。」

「は~い。」

舞衣がドライヤーをかけ、結が我の毛をかき分けながら気持ちのいい作業は続いた。

「よし、こんな感じね。フカフカになったね。」

「お姉ちゃん、ケイちゃんの毛が立ってるよ。」

「毛並みに逆らってドライヤーかけたからね。これからブラッシングして綺麗にしてあげよう。」

「どうやるの?」

「ブラッシングは毛並みに沿って上から優しくかけてあげるの。そうそう、上手ね。」

「うわ〜、ケイちゃん綺麗になった〜。ふわふわ~。」

挿絵(By みてみん)

結にブラッシングしてもらったおかげで、我の毛並みはすっかり元通りになった。

「うん、これでシャンプー終わり!結、ちゃんと覚えた?」

「うん!お姉ちゃん、ありがとう!」

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