17.再会
加筆修正しました(2022/05/04)
「こんにちは~」
ペットショップで買ったものを車に置いて、私たちはゆっこちゃん家の病院に来た。
来る前にゆっこちゃんに連絡してたから、今日も病院の前でゆっこちゃんが待っててくれた。
「結ちゃん、いらっしゃ~い。」
昨日は心配そうな顔で待ってたゆっこちゃんだったけど、今日は笑顔だ。きっと猫ちゃん元気なんだ、って思う。
「猫ちゃん元気?」
昨日ゆっこちゃんから猫ちゃんが起きたことは聞いてたけど、まだちょっと心配。早く見たい。
「うん、朝ごはんもちゃんと食べてたよ。」
「よかった~」
やっぱり猫ちゃん元気になってくれてたんだ。それだけでも私はすっごく嬉しくなる。
「パパが待ってるよ、早く行こ。おばさんもお姉さんも一緒に来てください。」
「うん!」
私は猫ちゃんに会えるのが楽しみでしかたなかった。
「うわ~、起きてる!」
私がケージを覗き込むと猫ちゃんと目が合った。
「こっち見てる~」
私は猫ちゃんが起きてるのを見て嬉しくてしょうがなかった。
「ちょっと結、私にも見せてよ。」
私がケージの前に張り付いてたら、お姉ちゃんに言われた。
「うん、お姉ちゃんも見て。かわいいでしょ。」
私も起きてるの見るの初めてだけど、やっぱりかわいい!お姉ちゃんもきっと気に入ってくれるよね?
「え、オッドアイじゃない。珍しい。」
お姉ちゃんは猫ちゃんを見て驚いてる。オッドアイってなんだろう?
「オッドアイ?」
「オッドアイっていうのは左右の目の色が違う子のことだよ。」
そういえば猫ちゃんの右目は黄色っぽくて左目は青っぽい。私も初めて見た。
「そんなに珍しいの?」
確かにこんな猫ちゃん初めて見た。昨日は目が開いてるとこちょっとしか見てないから気づかなかった。
「白猫ならちょっとはいるみたいだけど、黒猫のオッドアイはかなり珍しいと思うよ。かわいいけどちょっと生意気そうな顔してるね。」
お姉ちゃんがそんなこと言った。
「にゃ~」
「そんなことないもん!かわいいもん!猫ちゃんだってそんなことないって言ってるよ!」
こんなにかわいいのに生意気なんてないもん。私はムキになって言った。
「わかった、ごめんごめん。私もちゃんとかわいいと思うよ。」
お姉ちゃんは私をなだめるように言った。わかってくれればいいもん。
「それに毛並もすごく綺麗じゃない、色も綺麗な黒でフワフワしてて。」
「そうでしょ、触るとすっごいフワフワで気持ちいいんだよ。早くもふもふしたいの。」
私が助けたときはびしょびしょだったけど、寝てるところちょっとだけ触ったときにすごくフワフワだった。
「そうね、早く一緒に遊びたいね。」
「うん!」
一緒になにしようかな?もうお家で一緒に遊ぶのが楽しみでしょうがない。
「あんたたち、子猫見るのもいいけどそろそろ先生の話ちゃんと聞きなさい。」
「「は~い」」
パパさんから猫ちゃんのお世話の仕方を教えてもらうことになってるんだった。私とお姉ちゃんはママのところに戻った。
「それじゃ、猫のお世話の話しますね。」
これから私がちゃんと猫ちゃんのお世話しなきゃなんだからちゃんと覚えないとね。私はパパさんの話をしっかり聞くことにした。