16.ペットショップでお買い物
加筆修正しました(2022/05/04)
翌日、私たちは猫ちゃんを迎えに行く前にペットショップに寄っていた。
猫ちゃんを引き取ったらすぐにお家に帰ったほうがいい、ってお姉ちゃんが教えてくれたから、先に猫ちゃんの物を買っちゃうことになった。
「うわ~、かわいい子いっぱいいる~」
ペットショップに入ると、飼育室に猫ちゃんとワンちゃんがいっぱいいる。
「この子目がきれい。あ、こっちの子は足短くってかわいい~」
私は初めてのペットショップにワクワクしていた。どの子もみんなかわいい!!
「結、見るのはペットじゃないでしょ。それともこっちの子に浮気する?確かにマンチカンってちょこちょこ動いてかわいいもんね。」
お姉ちゃんがいたずらっぽく言った。
「そんなことしないもん!ちゃんと買う!!」
私はちょっとムキになって言った。私はあの猫ちゃんと一緒にいたいんだもん、他の猫ちゃんもかわいいけどそうじゃないんだもん!
「冗談だってば。それじゃ、メモ通りに探してね。」
「はーい。」
私はお姉ちゃんと一緒に必要なものを探した。
「キャリーバッグはどんなのがいいのかしら?」
お母さんはいっぱいあるなかからどれがいいのか選んでる。
「安定なのはプラスチック型かな?でもペットシートも合わせて敷いてあげないとかわいそうかな?布製とかのソフトタイプなら出し入れしやすいように入口が上向いてるのがいいと思うよ。」
お姉ちゃんがスラスラ答える。
「だからあんたなんでそんなに詳しいのよ?」
ママはちょっとびっくりしてるみたい。
「あんまり値段変わらないみたいだからソフトタイプにしない?入口からひょこって顔出してるとかわいいよ。」
お姉ちゃんがチャックタイプの入口のやつを持ってそう言った。それわかる、想像するだけですっごいかわいい!
「私もそれがいい!」
「じゃあそれにしましょう。」
やった、早く猫ちゃん入ってるの見たい。
「ドライフードは総合栄養食でいいのかしら?」
ママは袋の裏を読みながらどれがいいのか迷ってた。
「いいと思うよ。それとウェットフードも総合栄養食にしておやつ用のも買ってあげよう。」
「なるほど…」
すごい、お姉ちゃんまるで店員さんみたいに何でも答えちゃう。
「お姉ちゃん、猫草ってこれ?」
私は草が束になって置いてあるのを見つけてお姉ちゃんに聞いた。
「そうだよ。子猫でも届くように背の低いプランターに植えてあげればいいから、いっしょに買っちゃいましょう。」
「はーい。」
そっか、猫ちゃんの大きさも考えなきゃなんだ。
お姉ちゃんのおかげでメモに書いたものはちゃんと集まった。
「あ、猫ちゃんの首輪必要なんじゃないの?ノラちゃんじゃないってちゃんとしなきゃなんでしょ?」
私はパパさんが言ってたことを思い出した。これからうちの子になるんだからね。
「それはあとでいいの。猫引き取ってからサイズ測って、ちゃんと合ったのを買ったほうがいいんだよ。」
なるほど、確かにちっちゃいの買ってきつかったらかわいそうだもんね。
「舞衣、あなたちょっと詳しすぎ。なんかあるんでしょ?」
ママがなんかお姉ちゃんを疑ってるみたい。
「あはは〜、実は前に私も猫飼いたくって調べたんだよね。パパにお願いしたんだけど、結と同じこと言われて…私はお別れできないなぁ、って諦めたんだよね。」
「なるほどね。」
そうだったんだ、でもお姉ちゃんのおかげでちゃんと揃ってよかった。