06
「ふぁ~あ おはよう ソフィア レア」
「おはようございます 英雄様 今日は」
「今日も レアの道場にお世話になろうと思っているけど いいかな」
「もちろんですよ 父も喜びますよ 英雄様が道場に来てくれたとなると宣伝効果も大きいですからね」
そうなのかな 英雄は200人もいるんだろ まあ いいか お言葉に甘えますか
食堂に行くと 知らない英雄達が
また 転生されたのだろう
剣の訓練を始めてから すぐにレベルが2になった
「凄いですね 最低でも11日は掛かるはずなのですが」
「レアの教え方が上手いからじゃないの」
「そんなことは」
「ふっふっふっ」
「で お昼から また訓練出来るのかな」
「それは無理ですよ 1日 訓練は3時間までしか出来ません それ以上しても経験値が増えませんよ」
「へぇ~ そうなんだ じゃあ 他の道場で他の訓練がいいのかな」
「それも無理です 9種類の訓練の内で 1日1種類 3時間のみですよ」
えっ そうなんだ 全て極めるのは無理なのかな
俺達が買い物を楽しんでいると
「あつし まだサボっているの みんな強くなってるのよ」
「伊織 俺だって 強くなってるよ 今なら伊織には負けないよ」
「そうなの って まだ あつしはレベル1でしょ」
「そんなにいうなら 勝負してみる」
「いいわよ 私が勝ったら 明日は一緒に魔物狩りにきてもらうからね」
「おっ じゃあ 俺が勝ったら 俺のいうこと聞いてくれるの」
「えっ あっ ヘンなことはダメだからね」
「自信ないんだ まあ 俺の方が強いからね もちろん 俺が勝ったら ね それでも勝負するの」
「えっ 何が ね っよ ヘンなことはダメだって言ったでしょ」
「ダメなの 勝つ自信ないなら止めればいいだろ」
「分かったは あつしが勝ったら何でもいうこと聞くわよ ほら 木剣よ」
「もう一度言うよ 俺のことが嫌いなら止めた方がいいよ 俺のお願いは決まっているからね」
「大丈夫 負けないから それに…… しょ 勝負よ」
「あっ わざと 負けてくれるの」
「何で私がわざと負けないといけないのよ 真剣勝負なんだからね」
伊織が横斬りで俺の横腹を狙って来た
が
遅い
俺は1歩下がり 伊織の剣を避けて
上段から剣を振り下ろし
伊織の顔の前で剣を止めた
「えっ どうして」
「俺の勝ちでいいかな それとも まだ やる」
「うんん 私の負けね でも どうして」
「俺も頑張ってるからね」
ソフィアとレアはクスクスと笑っていたが 伊織は呆然としていた
あつしと一緒に寝るなんて何年ぶりかな
一緒に寝てたって言っても子供のころだろ
ふっふっ 懐かしいよね
そうだね
俺は伊織を抱きしめ
キスを
いいんだよね
うん それに2度目のキスよ 1度目は覚えてる
それは何年前だよ 小学校に入る前だろ
ふっふっ 覚えていたんだ
そりゃそうだろ 俺の初恋の相手は伊織だからな
同じね
俺は伊織を抱きしめ
何度も
キスを
柔らかい唇に何度も
伊織の肌の熱が伝わってくる 伊織の鼓動も
伊織は微笑みながら ぎゅっと抱きついてきた
俺の手が伊織の体を触ると
甘い吐息が
可愛い 伊織の顔は真っ赤で
俺が見つめると
はにかみ 恥ずかしそうに キスを
その恥ずかしがっている仕草が 可愛すぎる
ずっと好きだった伊織と
夢の中でも出来なかったことを
伊織の鼓動がトクン トクンと
俺が触れるたびに 伊織の可愛い声が
俺はゆっくりと伊織の
……
不安だったんだよ いきなり 異世界に来て あつしは何もしてないみたいだったし
俺だって不安だったよ だから慎重に行動していたんだろ
ほんとかしら 王女様とそれに あの可愛い子は誰よ
あっ レアのことかな 今 剣技を習っているんだよ
どっちがメインなの
う~ん
もう この異世界でやっていけそうなの
どうかな まだ分からないけど 楽しもうとは思っているよ せっかく来たんだからね
そうね 楽しむことを忘れたらだめよね 一生この異世界で生活するかもしれないんだから
だろ
で 何で私は負けたの 絶対におかしいでしょ
単純なことだよ 神のスキルを選んだんだよ
えっ 何を あっ 英雄の力か 他には
それだけだよ
えっ 私だって 英雄の力を選んだのよ 同じならレベルの高い私の方が あれっ それだけって まさか
そういうことだよ
そんな
いい選択だと思ったんだけど
う~ん どうなのかしら
それより
まだするの
うん ダメかな
ふっふっふっ
伊織は俺に抱きつき
キスを
そして
……