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ヘタレ!

~一言でわかる前回のあらすじ~


スピカの家にやって来ました!


レオンさんの衝撃の告白によって俺とスピカは固まる。アリスもここがスピカの家だと知らなかったようでレオンさんの方を見て固まった。


ちょっと待って、まだ全然理解出来てないわ、え? 俺がアリスと一緒に住む? ダメでしょ! 付き合ってもないんだよ!? それに緊張して気が休まらないでしょ! レオンさんニヤニヤしやがって…… 確信犯だよあの野郎!


「レ、レオン? 別の家は用意出来なかったのかしら?」


アリスが戸惑いながらレオンさんに聞く。


「それがですねアリス王女、先程申し上げた通り、蓮さんを敵対視する者は多いのです。いつ蓮さんにちょっかいをだすか分かりません。そこで!スピカと一緒に住まわせることで蓮さんは安心して暮らせる上に家事をしてくれる人材をゲット! 私達は経費が抑えられてグッド!両者ウィンウィンの打開策なのです!」


「ボクのウィンはどこにいったのさ!?」


「そんなものはない!」


「ひどい!」


レオンとスピカはそこから言い合いになった。


レオンさん…… 多分Sだな…… スピカ半泣きになってんじゃん。優しくしてあげてよ……

それと対象的に、アリスはその手があったか! みたいな顔してるし、レオンの提案に賛成のようだ。


俺は…… 本心ではその、嬉しい。けど、やっぱり駄目だ。スピカに申し訳ないし、気が休まらないと思う。惜しいけど断るしかないか…… ハァ……


「あ、あの、レオンさん」


「なんですか?」


「あ!ちょっと待て! ボクとの話が終わってないぞ!」


レオンさんはスピカとの言い合いから逃れ、俺の方を向く。スピカも仕方なく俺の方を向く。


「やってくる、その、スピカと暮らすのは、気はずかしいというか、気が休まらないというか……」


「そ、そうだよ!ボクもそれが言いたかったんだ! レーくんもっと言ってやって!」


俺の考えにスピカも賛成する。レオンさんは少し考える素振りをした後、俺に向かって問いかけた。


「蓮さんはスピカのこと嫌いですか?」


「えっ?」


「な、何聞いてんのさレオン! レーくんパニックになってるじゃん!」


スピカが顔を火照らせながらレオンに文句を言う。


「蓮さん?どうなんですか?」


「アリスまで何言ってんのさ!ニヤニヤしないでよ!」


アリスとレオンが口元を三日月のように開きながらこちらににじり寄ってくる。スピカがそれを止めようとしたが、アリスに抱きつかれながら止められてしまっている。


俺は突然のことで何も言えずにいた。


「蓮さんハッキリして下さい!スピカのこと、嫌いなんですか? 好きなんですか?男なら男らしく決断して下さい!」


「そうですよ!私がスピカを抑えているうちにはやく!」


「えっ、えーっと」


「「どうなんですか?」」


「す、好きです!」


「レ、レーくん!?」


あれ? 俺、今なにを口走った?パニクりすぎて変なこと言った気がする。あれ、告白したみたいになってる? は、恥ずかしい……


スピカに対する好意があるのは間違いない。燃えるような赤髪で、顔は小さく整っている。出るところも人並みにあるし、腹回りはスラットしていて細い。その上、性格は親しみやすく、明るい。こんな美少女好きにならない方がおかしいでしょ!


レオンさんとアリスがニヤニヤしてる。スピカはさっきまでの勢いが無くなり、真っ赤な顔で俺の方を見る。 恥ずかしいのか、もじもじしている。


「なら、蓮さんとスピカが一緒に住んでも大丈夫だろう?なんなら、本当にそういう関係になってもいいんだぞ? ん?」


「そうなったら教えて下さいね? ケーキでも持ってレオンと一緒に祝いにきますから。」


この2人止まんねぇな。酔っ払ってんじゃねのか?しかもなんなのこのコンビネーション。熟年夫婦かよ。


「いやいやいや、ちょっと待って下さい! そもそも、一緒に住むかどうかって話ですよね!? それに、俺が良くてもスピカが嫌がるに決まってるじゃないですか! 」


「そうなのかスピカ?」


「どうなのスピカ?」


「レ、レーくんが嫌じゃないなら、ボクもいいよ……?ボクもレーくんのことどちらかといえば好きだし……」


「えっ!」


スピカはもじもじしながら言った。それを聞いた俺はスピカの目を見ることが出来なかった。


「じゃあ決まりね! 蓮さんは今日からスピカの家に住んでください。物資とかは明日もってきます。 さ、早く行くわよレオン! 2人の邪魔しちゃいけないわ!」


「承知しました! アリス王女! それでは!蓮さん、また明日!」


気がついたら、2人は今までで1番の速さで馬車に乗り込み、城へ逃げた。


この手の話題だとうざいな、あいつら。


取り残された2人は自分が口走った恥ずかしい言葉を思い出し、2人して赤面し気まずい空気が流れた。



「スピカ、お互いのためにもさっきの事一旦忘れよう。このままじゃ話もできないし、悶え死にそうだ」


「うん、そうだね…… ボクも恥ずかしくて死んじゃいそう……」


記憶を一部消去した。

よし、俺は何も言ってないし、何も聞いていない。どちらかといえば好きだなんて言われてない!幻聴に決まってる!


俺はヘタレさ!こんちくしょー!

長くなっちゃったのでここできります。

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