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魔物使いの欠点!

「す、すまん、アリス。なんで魔物使い(テイマー)がハズレ職業なのか教えてくれ」


俺は少し‥‥いや、かなり動揺しながら聞いた。だっていきなり俺のジョブがダントツでハズレだなんて言われたら動揺するでしょ!! え、なに、ハズレなの魔物使い(テイマー)! ラノベとかでも主人公クラスのスキルなんだけど!


現に正義(まさよし)達も驚いているしね‥‥

俺の感覚がおかしいわけじゃないみたいだな‥‥


「えっとですね‥‥蓮さん、ステータスのスキルに触れていただけますか? それで詳しいスキル内容が分かるはずです」


「分かった」


アリスに言われたとおりにスキル欄の使役をタッチする。すると、表示が変わり、使役の内容が表示された。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


スキル 使役 Lv1


モンスターを使役することが出来る

使役対象 グリーンラオペ


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


使役対象が1種類しかいないんですけど‥‥

いや、でもLv1だから仕方ないのかな?

まぁそれは置いといてさ、グリーンラオペってモンスター知らないんだけど?

ここはスライムとかゴブリンとかじゃないのかな?


「アリス、グリーンラオペってなんだ?」


「俺も聞いたこと無いぞ?」


「私も」 「私もです」


俺の疑問に正義(まさよし)達が同意する。


「えーっと‥‥」


アリスの目がかなり泳いでる

数秒後、決心したかのような表情をしてこちらを見る


「実際に見てもらった方がいいかもしれませんね‥‥ついでにほかの3人の方のスキルも体験させた方がいいですね‥‥ 皆さんついてきてください。レオン!スピカ!」


「はい、何か御用ですか? アリス王女」


「なんですかー? アリス様ー?」


アリスが呼ぶとレオンと呼ばれた鎧に包まれた騎士と、魔法使いのようなトンガリ帽子を被った女性が部屋の外から現れる。


レオンは金髪で30代くらいの仕事ができそうなイケメンだ。スピカは赤髪で同い年くらいの可愛い女の子だった。


「この騎士はレオン。 セイメル王国の騎士団長よ。 私は王女として国を治めているけど、実質的な事はレオンにして任せているのです。こっちの魔法使いはスピカ。レオンと対象的にサボり魔だけど、実力は本物ですよ。レオン、グリーンラオペを勇者様方に見せたいので案内を頼めるかしら?スピカ、貴方は大人しくレオンの指示に従ってくださいね?」


「アリス様ひどいっ!」


スピカはわざとらしく泣くポーズをとっていたが、飽きたのか嘘泣きを辞めた。


「ボクはスピカっていうのー! よろしくー!」


元気よく俺たちに自己紹介してくれた。ボクっ娘だったか。なんか見た感じ色々抜けてそう‥‥

色々決めポーズ?みたいなのしてるし、なんか小学生みたいだな‥‥


「ムッ! 君、失礼な事かんがえてるでしょ!」


「か、かんがえてないよぉ? アハハ‥‥」


やべっ顔に出てたか…


スピカが俺の方を睨んでいると、レオンにゲンコツを食らっていた。


「スピカ! ちゃんと挨拶しなさい! 変なポーズもなし!」


「えーっ! ボクなりにちゃんと挨拶したよ! それに変なポーズなんかしてないよ! カッコイイじゃん!」


いや、相当変だったぞ。中二病が好みそうなポーズ。


「まったくスピカは‥‥ 失礼しました勇者様方。説明に預かりましたレオンと申します。案内しますのでついてきてください。スピカ、お前は先に行ってグリーンラオペを捕まえとけ」


「人使いが荒いなぁもぅ!」


「なんか言ったか?」


レオンさんは黒い笑顔を浮かべながらスピカの方を睨みつけた。いや、怖いよレオンさんなんか般若が見える!


「なんでもないです。いってまいりまーす」


スピカさんは早口でそう言うと光り輝いて姿が消えていた。多分テレポートとかの魔法だろうな。


軽くレオンとスピカと自己紹介が終えた後、レオンの後につづいて部屋から出た。どうやら城の外に出るみたいだ。歩いてる途中、梨花と凛はレオンを見ながらキャーキャー言っててうるさかった。


やっぱりイケメンは得だよなぁ‥‥俺なんてキャーキャー言われたことないぞ。いや、キャーキャー言われたいわけじゃないんだけどさ、ホントだよ? でも、ほら、ね? なんか男としてさ? 本能みたいなものだよね?


下らないことを考えていたら城門についていた。門番の方に敬礼されて、少しこそばゆい。敬礼とか普通に生きてたらされないもんな‥‥ 友達とふざけてやるくらいだし。


そこから俺たちは馬車に乗って城門からでた。

初めて乗ったよ馬車。なんかこの馬車めちゃめちゃ豪華なんだけど。流石王族だね!


「ここがセイメル王国の首都ランメルンです。私が言うのも何ですけどとっても賑わってるんですよ! エッヘン!」


アリスが自慢げに俺達に話す。ドヤ顔をとっても可愛いな。さすが王女だ。


街を見渡すと、確かにアリスの言う通りかなり賑わっていた。街並みは中世ヨーロッパのような感じで、街の至る所に露店があった。食べ物を売っていたり、アクセサリーを売っている店もあった。武器を売っている店を見ると、本当に異世界に来たんだなぁと感じられる。


「御伽の中の街みたいですね‥‥」


「そうね‥‥」


「うぉぉぉぉぉぉ!!!! ゲームみたいだ!!! 最高っ最高っ! あ、おい皆! あそこに武器売ってるぞ! すっげえ! 流石異世界だぜ! あそこにも‥‥ こっちも‥‥」


凛と梨花も俺と同じように異世界の街並みに見とれてしまってるようだ。正義(まさよし)に至ってはさっきっからテンションMAXで叫んでいる。

あ、露店の人達がこっち見て不思議そうにみつめてくる。


恥ずかしい、誰か正義まさよしをとめて!!


「少し落ち着け! バカ!」


「いてっ酷いな梨花‥‥ 殴ることはないだろー?」


「だって、あんたのせいで私達まで見られて恥ずかしいのよ! 少し自重しなさい!」


「まぁまぁ梨花さん、そこら辺にしといて上げてください。今はグリーンラオペを見に行くので街を通るだけですが、また次の機会にゆっくり回りましょう」


アリスは少し、いやかなり上機嫌だった。やっぱり自分の治めている国が褒められるのは嬉しいんだろーな。


「なぁアリス。あのひときわ大きい建物はなんだ?」


30分ほど馬車に乗っていると大きなレンガ造りの建物が見えた。不思議に思いアリスに聞いた。


「あ、あれはギルドですね。多種多様な依頼を解決してくれます。魔物を倒してくれるのはだいたいギルドの方ですね。」


「ギルドだと! これまたテンプレなパターン! 行こう! すぐに行こうぜ!」


正義(まさよし)が騒ぎ出した。子供みたいにはしゃぎ出し、目が輝いている。さっきっから思ってたけど正義まさよし ってアニメとかラノベ好きなんだな‥‥


結局、梨花に殴られるまで正義(まさよし)はうるさかった。


それからさらに1時間ほど馬車に乗ると目の前に門が見えた。セイメル王国の国境まで馬車で1時間半か、意外と近いな。


ここの門番さんたちにも敬礼された。やっぱり慣れないなー


国境から10分くらい馬車に乗ると馬車が止まった。そこは草原が広がっており、奥の方は森になっていた。


「ここがグリーンラオペが生息するメドウ草原です」


馬車から降りるとスピカが頬を膨らませながら待っていた。


「おっそいよレオン! もっと早く来てくれよ! ボクめちゃくちゃ待ったんだからね!?」


「お前みたいに転移魔法が使えないんだからしょうがないだろう」


2人はそこから言い合いになり、アリスがやめさせていた。大変だな、アリス。


「ここからは別行動にしましょう、レオンとスピカも仲良くできないみたいですしね‥‥ レオンは蓮さん以外の方を担当して、森でスキルに慣れさせてください。」


「ちょ、ちょっと! 私達まだ戦うと決めたわけじゃないんだけど!」


「私も戦うの怖いです‥‥」


梨花と凛がアリスに意見する。まぁ確かに、今まで平和に生きてきたのにいきなり戦えと言われても無理だよなぁ

梨花も凛も不安そうな顔してるしな‥‥


「承知してます。戦うか戦わないかは後日改めて聞かせて貰います。今日はスキルについてより深く知ってもらいたいのです。魔物が出てもレオンがついているので安心ですよ」


「絶対に守り抜きます! 勇者様方!」


「そういうことなら、いいわ」


「私も‥‥」


アリスの説明を聞いて、少し2人は少し安心したようだ。


「よし!じゃあ早速いこう! ワクワクするなぁ!」


この勇者に危機感というものはないのだろうか‥‥



彼らは森の方に向かっていって、俺はアリスとスピカと一緒に草原に取り残された。


そーいやまだスピカに自己紹介してないなー


「スピカ、俺は 雨宮 蓮って名前なんだ。さっき自己紹介するの忘れてたよ」


「ふ~ん‥‥じゃあ、レーくんだね! よろしく! それでさ、なんでグリーンラオペを捕まえなきゃいけなかったの?」


あ、スピカはなんの説明もされてないのに働かされた挙句、1時間強も1人で待たされたのか‥‥


「ねぇ、なんでレーくん可哀想な子を見る様な顔をしてるのかな? ボクが可哀想な子だとおもってるのかな!? ねぇ!?」


おっといかんいかん、また顔に出てしまっていたようだ。


「あの~ そろそろ説明していいですかね」


アリスが少し困った様子で尋ねてきた。

ちょっとスピカとはしゃぎすぎたな‥‥


「まず、スピカの疑問ですが」


「うん! なんでなんでー?」


「蓮さんのジョブは魔物使い(テイマー)です‥‥」


聞いた瞬間、スピカは目を丸くさせ俺の方を見た。

いきなり振り向くので少しびっくりした。


「え? レーくんのジョブ魔物使い(テイマー)なの? ホントに?」


「うん、そーだけど‥‥」


「断トツのハズレ職業だよ!? そもそもなる人自体珍しいんだよ!? 勇者の次くらいに珍しい職業なんだよ!?」


え、そーなの。かなりのレア職業じゃん。


「おみくじでいうとこの大凶だよ!?」


おっとそれは聞きたくなかったな。

レアが必ずし価値があるとは限らないことを身をもってしったよ……


「スピカ、落ち着いてください。私も信じられませんでしたよ‥‥ 蓮さんのステータス何度見したことか‥‥」


「マジか‥‥ レーくん気をしっかり持ってね‥‥」


なんかアリスに可哀想な子を見る様な顔された。

くっ、まさかやり返されるとは思わなかったぜ!


「蓮さん、そろそろ説明させて頂きますね。魔物使い(テイマー)の欠点は使役のスキルレベルが上がりづらい点がまず挙げられます。 使役のスキルレベルを上げるには、通常のスキルとは異なり、魔物を倒したり、熟練度によって上がるのではないのです。使役のスキルレベルは使役した魔物のレベルが上がった時にスキルレベルの経験値を得ることができます。」


ほうほう、魔物を強くすることでスキルが強化されるのか。別段悪くはないとおもんだけどな?


「確かにここまでは良いでしょう。問題はスキルレベル1の時に使役できる魔物ーー つまりグリーンラオペにあるのです。スピカ、捕まえたグリーンラオペを蓮さんに見せてあげてください」


「分かった‥‥」


そういうと、スピカは申し訳なさそうな顔をしながら、どこからかかごをだした。そのかごは大きくなく、とても小さい。

そう、まるで虫かごのようなーーーてか虫かごだな。


そのかごの中には緑色のイモムシがいた。イモムシなのに流石異世界、少し愛くるしくもある。

うん、俺は信じないぞ。絶対に信じない。


「どーしたんだよスピカ。イモムシなんかだして。確かに少し可愛いけどさ、早くグリーンラオペをだしてくれよ」


俺は内心気づいてはいたが、それでも抵抗せざるを得なかった。信じたくない。なぜ魔物使い(テイマー)がハズレ職業なのか、それがわかってしまった。


スピカは俺に残酷な事実を告げた。


「レーくん。このイモムシがグリーンラオペだよ‥‥」


俺は黙ることしか出来なかった。


めちゃくちゃ疲れますね‥‥

新キャラもだして頭が混乱してますよ。

ようやく欠点その1が出せて良かったです。


駄文ですが、どうぞこれからもよろしくお願いします┏○┓

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