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ギルドへ!

~一言でわかる前回のあらすじ~


スーがめちゃくちゃ強かった

「どこいってたんですか! ひどいですよ! 私仮にもこの国の王女ですよ!? 昨日、明日物資届けますって言っておいたじゃないですか! 朝の9時に来てみたらだらもいなかったんですよ! 5時間も待たされてんですけど! 忘れてたとかじゃないですよね!?」


「ごめ、忘れてた。」


「蓮さん!? そんな悪びれもせず……」


「ごめんよアリス様。わっすれってたー!」


「スピカ!? 酷いですよ、私王女ですよ、こんなこと普通有り得ませんよ! うわぁぁんぁ……ヒック……」


アリスは俺たちの目の前で泣き出してしまった。


さて、なぜこんな事態になってしまったかと言うと、アリスが今日会いに来るのを忘れてしまっていたからだ。 俺たちはお昼ご飯を食べたあと、スピカの家に帰った。そこで待ち受けていたのが5時間も待たせれていた金髪王女だったというわけだ。レオンさんも居ないし独りで待ってたのか。王女が独りでいていいのかな? 危なくない?


泣きじゃくるアリスに聞いてみたら、レオンはいないが、辺りを警備しているらしい。レオンさんは勇者達とともに訓練中とのことだった。


「で? なんで来たの?」


「そーだよー? なんで来たのー? アリス様ー?」


俺とスピカはアリスが落ち着いた頃に質問した。まぁ来た理由は分かってんだけどね、もうちょい遊ぼうかなって思っちゃってさ。アハハ。流石スピカ、そんな俺の考えもお見通しのようだ。口もとがにやけてやがる。


「分かってますよね!?知っててやってますよね!? 腹黒いですよお二人共!?」


顔をタコみたいに真っ赤にしながら怒鳴り散らす。


面白いぞアリス。王女だとは思えない……

ツッコミ芸人目指した方いんじゃないか?


「マスターこの人誰ー?」


「いやいやいや! 今までスルーしてましたけどその蓮さんの袖引いてる女の子誰ですか!? こっちが聞きたいんですけど!? 」


あぁそっか。アリスはスーがメタモルフォーゼした状態を知らないのか。


「この子、スー」


「いや、名前聞いてるんじゃないんですよ蓮さん……」


「昨日のグリーンラオペの名前も、スー」


「えっああ、確かにそうでしたね……ん? いや!? そんなことあるわけが……」


どうやらアリスは気づいたようだが、信じたくないのか、必死に自分の考えを否定してるようだ。ふふっ、俺も最初はそう思ってたさ…… 今、楽にしてやるぜアリス……

さぁ! カミングアウトといこう!!


「この子は昨日のグリーンラオペだ!」


「エッヘン!スーはもうゴッドラオペだけどね!」


「うそ…… たちの悪い冗談ですよね? スピカ、蓮さんが虚言癖に目覚めて……」


アリスはどうしても信じたくないのか、ドヤ顔のスーと俺から目を背けてどこか懇願するかのようにスピカを見つめる。


スピカは何も言わず。ただただ優しくアリスの背中を叩く。その顔は仏のごとし。


「ボクも信じられなかったけどね…… アリス様……本当なんだよ…… 」


「スーはスーだって言ってるじゃん!」


「うそだぁ!!!」


アリスの叫びは空に響いた。



□□□


さて、女の子(スー)イモムシ(スー)であることをアリスにも分かってもらったとこで、俺たちはアリスから色々物資を貰った。食料や飲み物、一応俺のための剣や胸当て、お金などなど……


これはありがたい、これで生活には当分困らなそうだな。剣や胸当てもそんなに悪くなさそうだ。……スーがいる今、あんまり必要なさそうだけどな…


「それと、蓮さんとスピカに伝えることが……」


そうして、俺とスピカだけを手招く。仕方なくスーにそこら辺で遊んでるよう言い、アリスの傍による。


「で、なんだ?」


「なーに? アリス様?」


「あの、蓮さんを除く勇者様方は魔王討伐をすることを決心していただきました。」


「へぇ……そうか。正義(まさよし)はわかるが、よく梨花や凛も決心したな」


「そーだよねー」


「昨日スキルを使って魔物を倒してみたら、思いのほか自分達が強いことが分かった下さりまして。護衛にレオンも付けると言ったら首を縦に降っていただけました」


うん。最後のが決め手だな。あいつらレオンさん見てキャーキャー騒いでたし。


「そっか。で、いつ出発するんだ?」


「え? もう出発しましたけど……?」


「はぁ!?」


「ボクも聞いてないよ!?」


口から声が出てしまった。だってそーだろ、いくら何でも急すぎない?


「いや、もし本当に魔王が復活してたら大事ですし、早く強くなって頂かないとダメなんですよ……」


「いやいやいやそれでも一言言ってくれればいいじゃんか……」


それを言った瞬間、アリスがいきなりキッと睨む。少し怯んでしまった。なんだよいきなりそんな顔して……俺なんか不味いこと言ったか?


「お二人ががどっかに行ってたから伝えられなかったんですよ!!!」



……ああそっか。そうだったか。スピカもやっちまったみたいな顔してる。俺も同じ顔してるだろ。


さて! まずは土下座するか!


俺とスピカは今までで1番素早く、そして綺麗な土下座をしたそうな……


□□□


俺たちが土下座した後、アリスはすこーし怒っていたが許してくれた。


俺はアリスに魔王討伐に俺は参加しなくていいのかきいてみたところ


「え? いやいやいや無駄死にさせたくありませんし……」



これである。全く失礼な王女だ。真顔でそんな悲しいこと言わなくてもいいだろう。俺も否定はできんがな、クソっ。まぁ魔王と戦わなくてすむのはかなり嬉しい。チートスキル貰っていても魔王討伐に参加しなかったことは断言出来る。


「それじゃあ、私は帰りますね。何かあったら言ってください。」


そう言い、アリスは帰っていった。これを伝えるためだけに5時間も待っててくれたのか……心が痛むぜ。


その後、俺たちはスーを連れ冒険者ギルドへ向かった。本当は明日行く予定だったのだが、帰ってきたら意外と時間が余っていたので今日行くことにしたのだ。前ちらっと外見だけは見たが、中までは見ていない。


「なぁアリス? ギルドってどんな感じなんだ?」


「え? 少し粗暴な人とか変わってる人もいるけど、基本的にはいい所だよ〜 実は私もギルドに所属してるしね~」


「えっ! そうなのか! てっきり騎士団に所属してると思ってたよ」


「アハハハ、そうだと思ったよ~」


スピカはギルド側だったのか……知らなかったな。でもまぁ確かにアリスに対して少し馴れ馴れしかったもんな。


「でも楽しみだな! ギルド! 」


「スーも楽しみ!」


「アハハ、あ、着いたよ~。 ごほん、ようこそ命知らずの馬鹿野郎! ここはセイメル王国ギルド! 皆と一緒にバカやったり、心躍る冒険をする所さ! さぁ! 君の物語を始めよう!」


スピカはギルドの門の前に立つと、手を大きく広げながら高らかに叫ぶ。 少し顔が赤みがかってる。恥ずかしいならしなきゃいいのに……


「それ、決まりなのか?」


「あ、うん。一応やっておこーかなって……」


「スピカおねーちゃんかっこよかった!もっかいやって!」


スーが目を輝かせながらスピカにねだる。スーはとってもお気に召したようだ。


「え? えーっと、ごほん。ようこそ命知らずの馬鹿野郎! ここはセイメル王国ギルド! 皆と一緒にバカやったり、心躍る冒険をする所さ! さぁ! 君の物語を始めよう!」


「わぁぁ…… もっかい、もっかいやって!」


「こら、スー。スピカが困ってるからやめなさい。」


「分かった……」


スーが少ししょんぼりする。いや、まぁしょうがないじゃん! スーに付き合ってたら夜になっちゃうよ!


「さ、行こうぜ!」


俺は高鳴る心臓をおさえながら、ギルドのドアを押した。


「ようこそ命知らずの馬鹿野郎! ここはセイメル王国ギルド! 皆と一緒にバカやったり、心おど……」


「あ、もう聞いたんで」


俺は即座に決まりの口上を遮った



ようやくギルド来れましたね~

まだまだ展開早めで行きたいと思います!



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