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5話 ザ・説明回

マジで説明回です。戦闘もほのぼのも無い……。というか無駄に人数が多いせいで台詞の管理が辛い。

「……じゃあ、此処にも無事に、何故か無事に戻ってこれた事だし早速クロノ君、君のデタラメな力について教えてくれないかな?」


 ドラゴンを葬って、何事も無く帰還し現在ソールの部屋にいる俺達。ちなみに、冒険者の方々にドラゴンの出現報告をする前に討伐しに行ったので、然程騒ぎにはなって無い。なって無いと言うのに、ソールの顔色は悪いが。


「と言っても何処から話したらいいか解らねえんだよな。取り敢えず行方不明後の事でいいか?」


「そこからでいいよ。……聞いた話だと、城にいる時は強く無かったんでしょ?」


 ちなみに、ソール以外の奴らは全員黙って話を聞いている。まあ、話が進めば質問はされるだろうが。


「まあな。……まあ、行方不明になった後か。簡単に言っちまうと、「お空の上でサバイバル」だな」


「黒野。ふざけてるのか?」

 

 春日部が喧嘩腰で俺に聞いてくる。というか、アレを見ても怯えないのは流石と言うべきか?


 だけど、アレン達とソールの表情は「まさか?」みたいな表情に変わってるな。多分此奴らはあの島の事を知ってるんだろうな。

 

「……クロノ君。それはもしかして、かの島の事かな?」


「かの島?」


 ソールの質問に、桐島が反応する。やっぱり、この世界の事に関してはまだ疎いか。それに、夢幻列島なんて重要度が高いとも思えんしな。


「ん?知らないのかな?夢幻列島って呼ばれる、海蛇神のいる海域の遥か上空にある……まあ、死地だね。ある冒険者達がその島に行って、一人だけ生きて帰って島の内部のことが少しだけわかったんだ。まあ、レベル100を超える化け物が蔓延ってるとか信じたくない話だったけどね。四人で行ったんだけど、1人がドラゴンに襲われて死んで、そこから飛び降りて風魔法で落下速度を緩めて着水出来たけど、1人が魔物に襲われて水の中に引きずり込まれて死んで、もう一人が陸地を間近にして力尽きて溺死。一人だけしか帰って来れなかったんだ」


「そんな場所が……」

 

 ソールに聞いた桐島は若干聞いた事を後悔したような表情になる。確かに、割とヘヴィな話だったけどな。


「まあ、そこで合ってる。始めの一週間は俺一人、その後はフィールと一緒にサバイバルだな。正直、スキルを使いこなせて無かったらもう死んでるな」


「……本当にそこなんだね。そういえば、召喚された勇者はみんなおかしい力の持ち主だって聞いたけど、君の力はどんなものだったんだい?」


 ソールが俺の力について詮索してくる。まあ、これに関しては隠すまでもないな。一番重要な所は言わないけど。


「素材からアイテムを作る能力、要するに生産系スキルの複合だ。戦闘に使えるようなものじゃねぇよ。あと、鑑定と隠蔽。そんなもんだ」


「何が戦いには使えないだ。さっきの身体能力は何なんだよ」


「そりゃ、単にレベルの差だろ?幾つかズルはさせて貰ったが、レベル90前後だしお前らよりは強いに決まってるだろ」


「レベル90前後……冒険者だったらアダマンタイト級のレベルだぞ、それ」


 剛田とアレンが俺の返答に色々言ってくる。つーかレベル90でアダマンタイト級なのか。そこまで高くないんだな。……いや、俺の感覚がおかしいだけか?


「そのズルって言うのが気になる所なんだけど……口を濁すって事はそれに関しては秘匿って判断でいいかな?」


「是非そうさせてくれ。流石に、此奴らが居る前じゃ言いづらいんでな」


「なんだと!?」


 俺は適当に春日部達の方を指差しながら言う。別に城に報告しに行く位ならいいが、此奴らは契約で縛ってないので下手にクリスタルの件を言うと面倒なのだ。


「だってお前らは契約で他言無用を強制してないだろ?そうなると好き放題言う訳にはいかねえんだよ」


「だからって……」


「だからって?なんで話さなきゃいけないんだ?お前らとは日本で同じクラスだったってだけだ。なんでもかんでも協力する義理はねえ。俺はお前らとは別の目的を持って行動してるからな」


 本当に春日部が面倒。此奴なんで俺だけを目の敵みたいにしてやがるんだ?


「別の目的?」


「ここまで来る途中でも少しは行動の目処は立ててるんだよ。だから、一々邪魔しないように彼奴になんとか言っといてくれよ」


 桐島が聞いてくるけど、大賢者の軌跡を追ってるなんて言って、着いてきて死なれても困るから適当に誤魔化したのだが、案の定春日部が煩い。


「なんだと!俺たちは魔王を倒すために召喚されたんだろ!?困ってる人達を放っておくって言うのか!?」


 ……ああ、そうか。世間じゃあ魔王=敵なんだっけ。この辺は、言っといた方がいいか。


「正直、赤の他人なんて知らねえけどな。まあ、一つ言っておく。魔王を倒す?そんな事しても帰れもしねえし困ってる人を助ける事にもならねえよ」


「なんだっ……うっ」


「ちょっとその話は興味があるかな。魔王軍はこれまで街を幾つか襲ってるのに、なんでそんな事が解るの?」


 俺が忠告して、やっぱり春日部がうるさく反応しそうになったのだが、ソールが鋭い手刀を首筋に入れて気絶させる。そして、そのまま俺に説明を求めてくる。


「まあ、どうって事はねぇよ。此処に来るまでに魔族国にも寄って来たんだ。全く敵対される様子は無かったぜ。それに、話を聞いたら魔王軍の幹部が裏切って人族と魔族が戦争するように誘導しやがってるんだと。嘘をついてる様子は無かったから、多分間違いはねえぞ」


「……帰れないって言う理由は?」


 俺がアダマースから聞いた事を色々ぼかして説明する。流石に、魔王軍幹部から直接聞いたとか、魔王と友達とか、そんな事まで言うつもりは無い。


 まあ、流石に帰る為に魔王討伐を目指していた3人 (春日部は気絶している為反応なし)は目つきが変わる。それは仕方が無いけどな。


「実は頼んだらその国の蔵書庫に入れて貰えたんだ。で、3人がかりで探して直接的な帰る手段を探してたけど見当たらなかったぞ」


「マジか。じゃあ、どうすればいいってんだよ」


「それを別途で俺たちが探してるんだろうが。まあ、帰る手段が見つかったら、お前達も便乗させてはやるよ」


「え、いいの?今の流れだと「お前らなんか知るか!ぺっ!」とか言うと思ったんだけど」


「何処のヤクザだ」


 俺ってそんな鬼畜か?とフィールとビアンカに目で聞いてみたが二人して目を背けた。……いや、春日部相手の時の俺は完全に喧嘩腰だったし、否定できねえか。


「まあ、その為には条件はあるけどな。……大分難しいかも知れないけど」


「やっぱり外道じゃない。で、何よ」


 外道じゃねえっつの。そう突っ込みたいけど、話が進まないからスルーするか。


「さっき魔王軍の裏切り者がどうとか言っただろ?なんか邪神の復活とか物騒な事を言ってるらしくてな。最悪放っておくと帰る前に厄介事が起こるんだよ。それを時間稼ぎするなり、ボコすなり。そうして貰いたいんだよ。対策するに越したことは無いからな」


「……えっと、もし失敗したら?」


「帰る前にこの世界が滅ぶかもな。「怠惰の邪神」とかなら特に問題無いだろうが、「殺戮の邪神」とかだったら……察してくれ」


「それは、そうね」


 なんの邪神かは判らないけど、どうせロクでも無い者だろうし、場所が判らない以上人海戦術を取るしか無いからな。


「要するに、俺が強制するしない以前に、しなきゃ帰れない可能性が高いって思ってろ。……ちなみに、集団らしいからそこんとこよろしく」


「……気のせいかな?サラッと世界の危機とかが聞こえてる気がするんだけど」


 ソールが凄い不安そうな顔で聞いてくる。そりゃ、目の前でそんな事話してたらそうもなるか?


「おう、サラッと言ってるぞ。……あー、そうか。契約の所為で、此奴らが王国に戻って報告してくれないと動けないのか。他言出来ないしな」


「そうだよ……。知ってるのに何も出来ないって辛いよ……」


 無言になってるアレン達は……目が死んでるな。精神力が強いソールでもあれじゃあ、並程度の彼奴らじゃ処理落ちか。


「……まあ、取り敢えずはこんなもんだな。ある程度なら質問にも答えるぞ?」


 流石に曖昧な所が多いから、ある程度までの質問には答えてやろうという俺のサービスだ。春日部が起きてないからこそ出来る事だな。


「……そう言えば、ビアンカさんだっけ?とは何処で出会ったんだ?そもそもこの世界に機械ってあったのか?」


 まず質問してきたのは剛田だ。脳筋の癖に質問とはな。


「まあ、ある地下施設で研究してたんだよ。で、戦闘になって勝ったら勝手についてくる事になった。……あと、機械に関しては地球のとは大分違うぞ。魔導機械っていう大昔の技術みたいだけどな」


 ちなみに、暇を見てちょくちょく魔導機械の事に関しては教えて貰っているので、ドリルくらいならもう俺一人でも作れる。その内、変形式の武器でも作りたいと思ってる。


「……ねえ、魔導機械ってあの……」


「なんだベアトリス。知ってるのか?」


「一応ね。もう、あなた達に関しては驚かない方がいいのかしら」


 ベアトリスが諦めたように言う。確かにアダマースも色々言ってたけど、そんなに気にしてなかったなぁ。


「まあ、そうした方がいいんじゃねえかな。で、他は?」

 

「君は夢幻列島について恐らくこの世界で一番知ってるんだよね?出来れば、色々教えてくれないかな?」


 次に聞いてきたのはソールだ。というか、疑問文の最後をリピートする癖はどうした。疲れてるのか?


「まあ、そん位なら。魔物は弱くてレベル60前後、一番強い主クラスの奴で300レベルくらいだ。あと、そこら辺にアダマンタイトが転がってたり、奥まで行けばオリハルコンとかもあったぞ。取りに行くことは無理だろうがな」


「オ、オリハルコンか。聖剣に使われてる素材だよ?それ。もう無茶苦茶だよそこ」


 流石のソールも呆れている。つーか、そんなんだから魔境って言われてるんだろうが。


「んー、もう質問無いよな。ソール。そう言えば俺らの登録ってどうしたらいい?」


「ギルドの登録?正直今すぐにでもアダマンタイトランクにしたいんだけど……それは望まなさそうな顔をしてるね。銀ランクくらいで登録してあげるよ。私個人としても繋がりを持っておきたいし、それ位の便宜は測るよ」


「流石ソール。話が解る」


「ギルドマスターだからね。……はい、これ」


 俺がギルドに登録したいと言うと、ソールは引き出しからチャチャッと銀のプレートを取り出し、ササッと書き込んでスッと俺に渡してくる。俺とフィールとビアンカの3人分がきっちりある。


「ありがとな。……ビアンカ、あと何かやる事あったっけ?」


「カイト様。もうギルドマスターも事情を知っていますし、今回のドラゴンを含めてある程度素材を売ってしまいましょう。他所で売るよりは手続きは楽な筈です」


 俺がビアンカに確認すると、そう提案される。そうか、そう言えば要らない素材を売り捌く為にも登録しようと思ってたんだっけ。

 

「そうだな。と言うわけでソール。素材って何処で売ればいい?」


「……ちなみに、その素材って何の素材?」


 そうと言うことで、俺はソールに素材を出す場所を聞く。すると、ソールは凄い不安そうな顔をする。


「んー、そうだな。クラウディアの革にサーベルスパイダーの甲殻、それとドラゴンの肉だな。腐る程あるんでな。まあ、アイテムボックスに入れときゃ腐る事はねえけど」


「クラウディアっていうのが判らないけど、サーベルスパイダーの素材なら買い取れるよ。ドラゴンは……一頭分までなら買い取るよ。多すぎると怪しまれるからね」


「一頭分は多いに入らないのか?」


「まあね。本当は三頭分までなら行けるけど、そうすると払うお金がないからさ。というか、あのドラゴンの討伐報酬も払わなきゃいけないし」


 ソールは口はそう言っているが、顔色はそんなによろしくない。多分、出費が多すぎるとか……そんな感じか?


「……取り敢えず、解体場に案内するからさ。そこで素材を出してもらうよ。ああ、職人さん達は一旦出てもらうからその辺は安心してね」


「解った。じゃあ「待って」って、どうした?フィール」


 俺がソールに誘導されて解体場に行こうとした所でフィールに呼び止められる。


「……契約」


「契約?それがどうかしたのか?」


 フィールが意味深な事を言う。別に話せなくなるからそこまで問題は……。


「内容は、此処で話した事を他所と他者に話せなくする。じゃあ、此処から出て見聞きしたものは?」


「……あー、うん。普通に話せるな」


 問題大有りだな。というか、それだとドラゴン退治の時の事も言えるのか?あれ、契約意味なくね?


「安心してよ、言わないから。と言うより、言ったところで君達のステータスや行動に関して言えない所為で不自然さが生じるから厄介なことこの上ないんだよ。それをどうにかして言うよりは言わないほうがまだ楽だよ」


「そんなもんなのか?」


「そんなもんだよ。じゃあ、行こうか」


 そうして、ソールは俺たちを誘導して、解体場へと足を運んだ。なお、アレン達や春日部達 (春日部は剛田が担いでる)も何も言わずについてきた。

そう言えば、これが50話目です。と言っても意味は無いですが。


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