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生産スキルを甘く見るなよ?  作者: グラウンド・オーシャン
第1章 召喚and夢幻列島編
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17話 九つの証の意味

 脳筋によって探索出来なかった次の日、俺たちは早朝から島の中心に向けて移動していた。勿論、アンデッド蔓延る空洞はアンデッドを浄化した上でチェックはしている。

 

 この島は、俺たちのいた島に比べれば若干小さい。だから、島の中心付近には割と早く到着はした。


 しかし、問題はここからだ。もしも何かがある空洞があるとしたら、元の島のように見つけづらいところにあるかもしれない。もしそうだったら、1日じゃ探しきれるか……。


「……カイト。有った」


「早えよ!」


 前言撤回。余裕でした。


 フィールの声がする方に駆けていき、その場所を見る。普通に、段差の境目のところに空洞が見え、全く隠れていない。寧ろ目立つ。


「あっちは結構隠れてたのに……こっちは目立ち過ぎるだろ……」


「……バレバレ」


 そんな事を言いながら、俺たちは空洞に入る。ちなみに、なんで入る前に分かったかといえば、この洞窟から魔物のものではない、あの石碑が有った空洞と同じような魔力が感じられるからである。多分オリハルコンやヒヒイロカネの放つ魔力だ。


 今回も、紅や蒼に輝く鉱石が辺りを照らす、幻想的な空間が姿を現す。前回と違うところは、その中に碧色に輝く鉱石も混ざっているところか。まあ、その鉱石もかなりのチート品だったが。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

フライタイト

分類 アイテム

レア度 幻想

説明

 魔力を込めると空に浮く、神秘の鉱石。原理は飛行スキルと似ているが、こっちはただ浮けるだけである。地上にはほとんど無く、オリハルコンなどを超えるほどの貴重品。但し戦闘に耐えうる硬度はない。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 すごいアイテムってのはわかるが、一つ言わせて欲しい。


 レア度 幻想 ってなんだよ。いや、前から思ってたんだけど、かなりレア、激レア、超絶レア、伝説級、幻想。レア度の記述が適当だわ!レア度☆とか☆☆とか、もっと分かりやすい表示方法があるだろうが!


 と、心の中で暴言を吐いても、レア度の表示は変わらないので、仕方がなく中央にあるのにスルーされてた石碑に目を向ける。なんかの文字と、紫色に輝く魔法陣が刻まれている。


 俺は、その書いてある内容を何も考えずに読み上げる。


「えーと、『試練を求め 天空の牢獄(・・・・・)に至りし者よ 陣に手をかざし 玖の証 その身に刻め』……なんじゃこりゃ」


「……天空の、牢獄?」


 フィールも頭に?マークを浮かべているので、ちょっと話を整理してみようと思う。


 まず、天空の牢獄という名前について。これは、十中八九この島、夢幻列島の事だろう。だけど、フィールがこの島に来る前は夢幻列島という名で知っていた訳だから、あまり知られていない、もう一つの名前とかそういうのだろう。


 で、玖の証。正直、俺は漢字の意味はわからん。分かるのは、これを「く」と読むことだな。何処で見たんだっけか……?


 て言うか、この字、日本語じゃ無い筈なのに読むと頭の中に日本語で文が頭の中に入ってくるんだよな。今更だけど、召喚された時に言語理解能力でも非表示で手に入れたのかな?本当に今更だけど。


 それは良いとして、マジで玖の意味が解らない。証っていうのは元いた島で見た九つの証って奴の事だろう。でも、それだとこの漢字の意味は……。

 

 と、俺の頭が迷宮入りする寸前で、フィールの呟きが俺を救う。


「……9の証?」


 その一言で、この漢字の意味を思い出す。


 壱、弐、参、肆、伍、陸、漆、捌、玖、拾。数字の別の漢字の書き方だ。文字が翻訳される時に、普通の数字ではなくこっちの面倒くさい方の漢字に変換されたようだ。厄介な事をしやがって。


 取り敢えず、これではっきりした。ここの証が玖の証。という事は、他の島には他の証があるのだろう。


 正直、果てしなく面倒くさい。九つの証だから、あと八つか。だけど、この島から出る為に必要になるかも知れないからなぁ。


 でもなぁ。今俺たちがこの島から出れない理由って方向が解らないって理由だけなんだよな。雲の上にあるって言っても、俺たち二人とも空飛べるし。魔力は途中で魔晶石割れば補給出来るし。


 でも、どっちに飛んでいいか解らないから、どうにもならない。方位磁石位は作れたけど、地図がなくちゃどうしようも無いからな。


 試練をクリアしたところで帰り方教えてくれるかなぁ。正直、「帰ってくるまでが試練」とか言われたら終わるけど。


 まあ、悩んだところで仕方ないか。取り敢えず、試練をクリアしてから考えるか。島から出れる場合は必要な事だし、出れない場合はいい暇つぶしだ。


 という事で、俺は石碑に描かれた魔法陣に手を触れる。一瞬俺の体が紫色に輝いたが、それ以外は何も無かった。


「じゃあ、私も触れる」


 そう言い、フィールも魔法陣に触れる同じく、体が紫色に輝く。


「これでこの島の攻略は完了したのか?」


「……多分」


 そうなれば、別の島にも行かなきゃいけないけど島の場所とかをはっきり知っときたいな。この島出たら確認しに行こう。


 と、いうような感じの事をフィールに言うと、予想斜め上の返答が帰ってくる。


「……?島なら、元いた島を中心に9個、取り囲む様に等間隔に有った筈だけど……」


「おいこら。なに「……言ってなかった?」見たいな顔をしてるんだ。聞いてないぞそんな重要な事」


「……聞かれなかったから?」


「否定は出来んな」


 だが、その情報はかなり重要である。


 元いた島を囲むように、等間隔。多分、試練に関する島は正9角形を描き、中央の島はその図形の中心だろう。


 そんな地形が、勝手に出来る訳はない。人為的にこの島が作られでもしない限り、こんな事は起こらないだろう。


 で、多分この島を作った奴と試練を作った奴は同じだ。そうすると、この島から出る方法も分かっていた筈だ。製作者が出れない島は流石に無いと思うから。


 もし、空を飛べって言われて、方向を教えて貰えなかったら詰みだ。でも、何処か地上に通じる転移の魔法陣とかが出てきてくれれば、この島から出ることは出来る。

 

 試練を作った人と、島を作った人が別人ならちょっとまずい。ここに来て、試練を作ってそのまま死んだ場合は帰る手段はないからだ。


 まあ、そんなことはどうでもいいか。クリアすれば解るし。


「……じゃあ、そろそろ行くか」


「……うん。ようやく、この島を出る希望が出てきた」


 そして、俺たちは残りの証を集めるため、この空洞、そしてこの島を後にした。


 あ、フライタイトは30個位は集めといた。レアだからね仕方ないね。

 ようやく、夢幻列島編の終わりが見えて来ました。とは言っても、5話位かかるかもしれませんが。

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