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生産スキルを甘く見るなよ?  作者: グラウンド・オーシャン
第5.5章 夢幻列島編 (ヘルモード)
132/170

part4 ……相当ヤバイですねこれは

「カルディア!アダマース!お前らは後ろの2体を頼む!俺とフィオーリは前の鹿とあのフクロウを殺る!」


「「了解じゃ(です)!」」


 カルディアとアダマースはジョーカーの指示に従い、後ろから迫っている兎と蜘蛛……ホワイトインパクト (以後インパクト)とブラックブレイド (以後ブレイド)の方へと向きなおる。


 インパクトはカルディア目掛けて蹴りを、ブレイドはアダマース目掛けて斬撃を叩き込もうとしている。このまま待っていては、致命的な攻撃を喰らうこととなるだろう。


 それが分かっているなら、わざわざ待つこともない。全力で迎え撃つまでだ。


「アダマース!妾が前に出る!だから援護を!」


「はい!」


 カルディアは両手にある大剣を構え、アダマースはそのカルディアの後方へと下がる。アダマースの身体能力は低いので、この2体と接近戦をするのは無理だと判断したからだ。


 魔物がアダマースの方に流れた場合、勝てる見込みは殆どない。そのためカルディアは、どちらの魔物も通すわけにはいかなかった。


「はぁぁぁああっ!」


 カルディアは身体強化を発動させる。彼女の身体強化のレベルは10だから筋力、敏捷、物防が10割上昇……要するに2倍になった。


 もともとの敏捷が3000前後だから、今の彼女のそれは6000程度。幾ら夢幻列島の魔物といえど、その速度を上回ることはできない。


「キュウッ!」


「ギギギィ!」


「ぬっ!?」


 カルディアはそれぞれの大剣を跳躍している2匹に叩き込もうとしたが、それを見た2匹は空中を蹴り後方へと退避した。多少距離があったため、反応が間に合ったのだろう。


 だがそれでも、まだカルディアの方が速い。守りに徹すれば、突破されることはないだろう。


 ……そう、思っていた。


「……キュゥゥウウウ!!」


「なんじゃ!?」


 インパクトはカルディアから距離を取り力を溜め始める。そしてその瞬間に、インパクトの体に異変が現れ始めた。


 身体強化の紅い光とは違う、蒼い光がインパクトを包む。今すぐにでも攻撃して潰しておきたいと思えども、ブレイドがいるためそちらを放って置くことは出来ない。


「アダマースよ!まだか!?」


「……『デスコメット』!」


カルディアがアダマースに尋ねたのとほぼ同時。アダマースの詠唱が終わり、魔法が発動される。


 小型とはいえ、ドラゴンさえ撃墜してみせた流星群。その威力は相当なものだ。そしてそれをインパクトは……


「キュキュキュキュキュ!!!」


 ズガァァン!!


 ……全力で、蹴り砕いた。


「……えっ」


 一応言うと、1つ当たりの大きさは凡そ50cmほど。インパクトは小さい魔物なので、体長はそれよりも若干小さい程度だ。


 雨のように降り注ぐ流星群を、空を駆けながら蹴り砕く。その軌跡には、あの蒼い光が残っている。その光景を見て、誰があれを兎だと思えるだろうか。


 対するブレイドの方も、あの邪魔そうな大剣を見事に操りながらそれを躱し続けている。こちらも、インパクトほどではないが空を跳躍している場面があった。


 カルディアが足止めし、その隙にアダマースが魔法を放つ。その方法で彼女らは戦うつもりだった。だが、今の様子を見てそのプランが成功するとはとても思えなかった。


 何せ、一発たりともまともに当たっていないのだ。今のカルディアでも同じことは可能だろうが、身体強化無しではそんなこと出来そうにはない。幾ら身体能力が高くても、無数に堕ちる全ての流星の軌跡を把握するのは厳しいものがある。


 それを、この2体の魔物は容易くやってのけた。これが、経験の差というものだろうか。


「キュキュキュ」


「ギギッ」


 やがてその流星群を止み、2体の魔物は無傷のまま地面へ着陸する。そして余裕そうな様子で彼女らの方を振り向く。


「……これは、少々不味いかの?」


「少々なんてものでは無いと思いますが」


 接近戦に持ち込めば、各個撃破ならおそらく可能。しかし相手は2体。どちらかを相手するというのは、どちらかを放置するということ。そうなっては、アダマースの身が無事ではすまないだろう。


 相手も相手でカルディア相手に自分から攻撃を仕掛けることが危険だと分かっているようで、その距離を詰めて来ようとはしてこない。しかし、一瞬たりともその2匹から目を離すことは出来ない。


 だが。


「っ、まずい!カルディア!!」


「何じゃこんな時、っ!?」


 ジョーカーの焦ったような叫びを聞いて、カルディアは咄嗟に後ろを振り向いてしまった。


 そこに見えたのは、今まさに自分を貫こうとしている光の槍だった。その後方にはあのフクロウ……リヒトウィング (以後ウィング)がいる。おそらく、それが放った魔法だろう。


 その上、カルディアが振り向いてしまったその瞬間にインパクトとブレイドもその距離を一気に縮めて来ようとしていた。


 吸血鬼にとって弱点である光属性の魔法を受けながら、迫ってきている魔物を迎撃するか。それとも、追撃をもらう覚悟で退避するか。


 考える時間は無い。だから、カルディアは即決で選んだ。


「ぜぁあああっ!!」


「ギギッ!?」


「ギュウッ!?」


 その魔法を避けようとすらせず、彼女は2体の魔物に向けて剣を振るう。その行動は2体とも想定していなかったようで、明らかに驚いた様子を見せていた。


 そのため若干の隙が生じた為、殺すまでには至らなかったがそこそこのダメージは入れられた。具体的には、インパクトの方には皮の表面を引き裂く斬撃を、ブレイドの方には脚の大剣を二本ほどへし折る位のダメージをだ。


 そして魔法を躱さなかったカルディアだが……その身体は、全くもって傷ついていなかった。言葉通り、1ダメージ足りとも入っていない。


「やはりアレは光魔法じゃったか。……分かってたからこそ、避けなかったのじゃがな」


 光魔法は、吸血鬼にとっては弱点となる。だがしかし、カルディアはあろうことか光耐性を持っている。レベル1につき10%軽減なので、レベル10なら100%。要するに、完全に無効化出来ていた。


 ジョーカーの心配は、全くもって無用なものだったということでもあるが。


「ギィィ……」


「ギュウ……」


 インパクトの傷からは、浅いとは思えないほどに血が流れ出していた。それこそ、このまま続けば出血多量で死ぬのでは無いかと言うくらいに。


 ブレイドのほうはそうはいかないが、8本の大剣のうちの2本が折れているため戦力の低下は免れない。


 この調子ならいける。カルディアもアダマースもそう確信した。


 だがその時。


「っ、何じゃ!?」


「まさか!?」


 その2匹の魔物を淡い光が包み込む。そしてその瞬間、2匹の体に変化が現れ始めた。


 インパクトの出血は止まり、傷がみるみるうちに塞がっていく。ブレイドの脚も、徐々に元の形に戻っている。


 咄嗟にウィングのいる方を振り向けば、そこには今まさに魔法を行使しているその姿があった。


「フィオーリよ!早く其奴を倒せ!」


「分かってるよ!分かってるけどあの鹿の妨害が激しくて攻撃できないの!!その上攻撃出来たと思ったらただの幻影だったりするし!」


「何じゃと!?」


 フィオーリの言葉を聞いて、辺りを軽く見渡してみれば……至る所に、ウィングの姿があった。


 全てが同じ姿をしており、どれが本体かは分からない。その上、放っておいたら確実にジリ貧になってしまう。


 手当たり次第に魔法を撃てばいつかは本体に当たるかもしれない。だが。


「ヴォォオオオン!!」


「ああっ、クソが!!ちょこまかと!!」


 彼らの前に立ちはだかる鹿……ディアボロスが、それを決して許さない。空を駆け、縮地で瞬間移動し、執拗にフィオーリを狙おうとする。それを何とかジョーカーが抑えているが、フィオーリ自身も避けなければその身が危ない。何故なら、ディアボロスの攻撃手段は何も近接攻撃だけでは無いからだ。


「ォォオオオン!!」


 ディアボロスの角が淡く光り、そしてその角が振り下ろされる。それと同時に、


 ヒュォォン!!


 という風切り音とともに風の刃がフィオーリに向けて放たれる。その速度は速く、フィオーリは避けるのに精一杯の様子だ。


 見た所、ディアボロスの戦闘能力はインパクトとブレイドのそれよりも遥かに高い。というよりも、下手したら2匹合わせてもディアボロスの力量には届かない可能性がある。


 そんな敵を相手しながらウィングを叩くことは難易度が高すぎた。だからカルディアは、それを一旦放って置くことにした。


「……大分辛いが。回復させる間も無く、一気にケリをつけなければならぬようじゃな」


 蘇生魔法は難易度が余りにも高いため、まず持つ者はいない。それなら、回復量を上回る勢いで息の根を止めてさえ仕舞えばそれで終わる。


 勿論、その場合は一刻の猶予も許されないため守りを捨てる覚悟が必要だ。だがその場合、アダマースの身が危ない。


 だから。


「アダマースよ。……どれだけ魔力を使っても構わん。今はただ、自分の身のみを守れ。少しの間、守る余裕がなくなるのでな」


「……わかりました。では、少しだけ時間を下さい」


 アダマースはカルディアの指示通り、自らを守るために結界を貼ろうとする。魔力は決して多くはないが、その大半をつぎ込めばそれなりの強度は得られる筈だ。


「ギギギギッ!!」


「キュキュウ!!」


 アダマースが結界を貼り始めたのを見て、2匹はそのアダマースを優先的に攻撃しようとする。だが、その間にいるカルディアが決してそれをさせない。


 しかし。


「キュキュ!」


「ギギギギギッ!」


「ぬっ!?」


 その2匹は、突如として攻撃を止め後方へ退避する。2人はそれに違和感を感じたものの、それが何なのかはわからなかった。


 ジョーカーの声を聞き、後ろを振り向くまでは。


「っ、まずい!!全員逃げろ!!」


「何じゃいったーーッ!!?」


「ーーォォオオンッ!!」


 先ほどフィオーリに風の刃を発射した時と同じように、角を光らせるディアボロス。しかし、今回はその角の光り方が先ほどと少しだけ違っていた。


 前回のあの時は、色なんてないただの淡い光だった。しかし今回は、その光はうっすらと紫色に色づいている。


 何が起こるかは分からないが……少なくとも、先ほどよりも強力な何かが飛んでくることは間違いなかった。


 そして、ディアボロスはその角をまたも振り下ろした。その瞬間。


 ズガァァァンンッ!!!!


「ーーーッ!!!?」


「がぁぁああ!!!?」


「っ、カルディア!アダマース!大丈夫か!?」


 爆発が起きたかのような轟音と共に、紫色をした雷が堕ちた。


 直撃こそしなかったものの、その電流は地面を通じて彼女たちへと襲いかかる。


 全身が焼き切られるような感覚。そんな、普通では考えられないような苦痛に見舞われ二人は苦悶の声を上げる。しかし、相手はその隙を見逃してはくれない。


「キュキュキュッ!」


 ゴスッ!!


「ぐぅ!?」


 体が痺れうまく動けないカルディアに、蒼い残像を描きながら駆けるインパクトが肉薄する。それを見て彼女は大剣を振るうも、それが当たることはない。そして攻撃を避けたインパクトはカルディアの胴体にその蹴りを叩き込んだ。


 鈍い音が響き、あまりの衝撃にカルディアは後方へと仰け反る。そんな彼女に向けインパクトは追撃を入れようとしたが、


「っ、ぉぉおおおおお!!!」


「ギュン!?」


 カルディアはそれを、大剣の腹で力任せに吹き飛ばした。切ろうとするよりはこっちの方がまだ当たりやすいだろうという、咄嗟の判断だった。そしてその選択は意外な結果をもたらした。


 グシャアッ!!


「ギギギギギィ!!?」


「フギュウッ!!」


 吹き飛ばされたインパクトは、あたかも弾丸のような速度でブレイドの方へと飛んでいき……そしてそのまま、ブレイドの足に触れてしまった。


 その鋭い脚に触れたインパクトは豆腐のようにすんなりと真っ二つになり、勢いそのまま地に激突し紅い花を咲かせる。無論即死だ。


「……えっ」


 あまりにあっけない最後。さすがにそれは予想外だったようで、アダマースはこんな状態だというのにどこか気の抜けた声を上げる。それに対して、


「……ヴォォオオンッ!!!」


 ディアボロスはカルディアを見据えながら咆哮する。まるで子を殺された親のように、その瞳は怒りに満ちていた。


 「ォォォオオオオオンッ!!!」


 またもその角が紫色に光りだす。あの雷の魔法を使う前兆だと分かっている以上、対処をしない手はない。


「全員散らばれ!」


「はい!」


「了解じゃ!」


「分かった!」


 4人は同時に攻撃を受けないように四方へと散らばる。先ほどと同じなら、これで被害はほとんどないはずだ。……あくまで、前回と同じなら。


 ディアボロスは角を振り上げる。先ほどと行動が違う通り、起こる現象も先ほどとは違うものだった。


 ディアボロスを中心に地を這う電撃の波が辺りへと広がる。それは見境なく、近くにいる全てを焼き払おうとする。


 そしてその電撃の範囲には、ブレイドも入っていた。


 彼らはブレイドがその雷に巻き込まれ大ダメージを喰らうと確信する。しかし、仲間を殺され怒ったディアボロスが仲間を殺すような攻撃をするわけがなかった。


「ギギギギィッ!!」


「……はぁ!?」


 ブレイドは紫電に飲まれていく。だがそれだけでは終わらなかった。


 ブレイドを巻き込んだ雷は、まるで意思を持つかのようにブレイドの元へと収束していく。そしてその雷を自らの魔法のように自身の脚に纏わせる。


 紫色の電気を纏ったその脚は、まるで魔剣のような見た目となっている。そしてその剣を構えながら、1番ダメージを負っているカルディアを仕留めようとしてその剣を振るう。


「……あぐっ!?」


 カルディアはそれを当然防いだが、その瞬間腕に激痛が走る。先ほど電撃を浴びた時と同じような感覚だ。


「はぁ、はぁ……帯電しておる以上、剣を打てば感電するということか。相性は最悪じゃな」


 カルディアの大剣も金属だ。である以上、帯電したものに触れれば電気は流れる。


 素手で触れれば当然感電するし、剣で触れても感電する。感電しながら攻撃しても大した威力は出せないだろうから、相性は相当に悪い。


「……『風鎌』!」


 カルディアが不利なのを見て、フィオーリがブレイド目掛けてウィンドサイズを放つ。威力、速度共に充分で、直撃は無くとも当たることはほぼ確実に思えた。


 ……しかし。彼女は、大きな勘違いをしていた。


「ギギッ!!」


「えっ、嘘っ!?」


 ブレイドは脚をその風の刃へと突き出した。すると、その風は吸い込まれるようにその脚へと向かい……そしてそのまま、雷と同じように脚に纏わりつく。


 この蜘蛛が纏えるのは、何も雷だけではなかったのだ。風も雷も、それが「魔法」であるならば、この蜘蛛はそれも纏うことができたのである。


 今のブレイドの脚には、風と紫電が同時に纏わり付いている。自身の魔法ではないためいつかは消えるだろうが、それがいつかは分からない。


 そしてそのいつかを待てるほど、猶予がある訳でもない。


「ぐっ、ぉおおお!!」


「ヴォォオン!!」


 ディアボロスもブレイドも、1番弱っているカルディアを倒し頭数を減らそうとしている。当然そんなことはさせるわけにはいかず、3人はカルディアを守るように行動する。


 しかし。


「ヴォォオオオッ!!」


「なっーーぐはぁっ!!?」


「ジョーカー様!?」


 この中で1番接近戦が出来るジョーカーが、ディアボロスの体当たりを耐えきれず遠くへと吹き飛ばされてしまう。目立った外傷は見られないが、結構距離が離されてしまった。


 そしてその隙を見逃さず、ブレイドとディアボロスが同時にカルディア目掛けて襲いかかる。フィオーリとアダマースの近接能力では、その2匹を止めることは不可能だ。


 ブレイドの刃と、ディアボロスの蹄が眼前へと迫る。体は思うように動かず、ただそれを見ることしかできない。


 (……どうやら、ここまでのようじゃな)


 その瞬間、彼女は死を覚悟した。



 だが。


『……その体、少し貸してもらうぞ』


 カルディアの頭に、唐突にそんな声が響いて来る。そしてそれに驚く間も無く、彼女の意識は途絶えた。


 その直後。


 ドスッ!!


「……ギギギィッ!!?」


 先ほどまで動かなかったカルディアは目を疑うほどの速度でその2匹の攻撃を躱すと、ブレイドの胴体に大剣を突き立てる。


 あまりの速さにブレイドも何が起きたのかが直ぐには分からず、自身を貫く大剣を見て初めて自分の状況に気がついたようだ。


「殺しきれなかったか。じゃが……ふんっ!!」


「ギギギギギッ!!」


 急所を逃れ、なんとかもがいているブレイドだったが……そのブレイドを、カルディアは大剣ごと地面に叩きつける。


 地面と大剣に挟まれ、ブレイドはなすすべなく叩き斬られる。それでもまだ死んではいないようだが……8本ある脚の内、右側4本は全て胴体から切り離された。


 まともに立つことさえできず、またももがくことしかできないブレイド。それをウィングがどこからともなく光魔法で回復させようとしたが、


「させるわけ無かろう!!」


「ギギーッ!!」


 回復させられる前に、カルディアがそのブレイドを正面から真っ二つに切り裂いた。


 切り離された体は少しの間もがいていたが、やがてそれは動かなくなる。よほど再生力が強くない限り、胴体が真っ二つになって生きていられるわけがなかった。


「がはっ……まだまだじゃあ!!」


 カルディアは口から血を吐きながら、今度はディアボロスへと迫っていく。自らの身を顧みず、眼前の敵を倒すことしか目に入っていないようだ。



 今のカルディアは、何時ものカルディアではない。多重人格の彼女が持つもう1つの顔。それが今のカルディアだ。


 一言で言うと戦闘狂。しかしそのぶん、戦闘能力だけなら表よりも遥かに高い。というより魔王であるジョーカーよりも強かったりする。


 しかしそのぶん、1人で突っ走る傾向があるのだが。


「っ、カルディア!」


「お主らはあの回復役を叩いておけ!此奴は妾がどうにか、ごふっ、どうにかする!」


 またも血を吐きながら、カルディアはアダマースとフィオーリにそう叫ぶ。振り返る事すらしようとせず、ディアボロスと対峙しながらだ。


「でも、その体じゃ!」


「でもも何も無い!それでも敵は待たぬのだからな!」


「ヴォオオッ!!」


 カルディアが叫ぶとほぼ同時、ディアボロスが蹄を振り上げる。そこには紫電が纏わりついており、触れたらただでは済まなさそうだ。


 それをカルディアは横に跳躍して回避し、そのまま近くの木を蹴って再度ディアボロスに迫る。そしてそのまま横腹を斬りつけようとするが、それは縮地で回避される。


 速さはカルディアの方が速いが、ディアボロスはそれに充分反応出来ていた。


 両者攻撃は当たらず、攻撃と回避をターン制のゲームのように繰り返している。ただしそのペースは凄まじく、フィオーリやアダマースではついて行けそうになかった。


「っと、早くあのフクロウを探さないと!」


「見えるだけで1、2、3、4……えっと、計13匹ですか。取り敢えず手当たり次第に撃ちましょう」


「そうだね。『風矢』!『風矢』!『風矢』!『風矢』!」


「降り注げ『ストーンレイン』」


 ディアボロスをカルディアが引きつけている間に、2人はひたすら魔法を乱射する。大半の幻影は魔法が当たっても全く動かないが、撃ち続けている最中その幻影に少し動きがあった。


「……(バサバサッ」


「あっ、動いた!」


「全部ですけどね。……ということは、この幻影は本体の姿を模したもので……その本体に当たりそうになったから、急いで場所を移動した……?」


 全てのウィングの幻影が羽ばたき、一斉に移動する。だが、羽ばたきの音は1つしかしていない。


 それならば。


「……そこっ!!『風鎌』」


 フィオーリは精神を集中させ音源を探り……そしてそっちを見る事すらせずに、迷いなく魔法を放つ。


 風の斬撃は、何も見えない虚空へと飛んでいく。当然ウィングの姿はなく、「何が「そこっ!!」ですかっ!」とアダマースは一瞬叫びそうになった。


 だが、その言葉を口にしてしまう前に。


 ザシュッ!!


「……!?」


「ええっ!?」


 何もない場所から突如として血が吹き出し、そこにウィングの姿が現れた。



 分身を幾つも出して、どれかが本体だと思わせて、実際は見えない場所に隠れ潜む。相当狡いが割と有効な手段だ。


 透明になり、巻き添えを喰らわないようにほどほどの距離の場所で佇んでいたのだが、アダマースの放った「ストーンレイン」の内何発かが自身に向かって飛んできたのを見て咄嗟に避けてしまいその結果バレてしまったのだが。


 隠れて回復するのがメインな以上、素の戦闘能力は決して高くはない。その為、


「『風鎌』!『風鎌』!『風鎌』ッ!!」


「……!!」


 ウィングはフィオーリの魔法を何度も喰らい、ついには耐えきれなくなり地に堕ちる。そしてトドメと言わんばかりに撃たれた風の刃に真っ二つにされ、遂に絶命した。


 インパクト、ブレイド、ウィング。3体ともただの屍となり、残りはディアボロス1体だけだ。


「はあ、はあ……大丈夫かお前ら!?」


「私とフィオーリは無事です!ですがカルディアが!」


 そしてそこに、ジョーカーも戻ってくる。これで4対1。普通に考えたら、大分有利な状態だ。


 だが。



「……ヴォォオオオオオオオオオオオオオンッ!!!」


 ディアボロスは、かつてないほどに大きい咆哮を轟かせる。ブレイドが殺された時とは比べものにならないほど、その咆哮は怒りに満ちていた。


 そしてその咆哮と共に、角も今まで以上に強い光を放ち始める。それどころか、魔法を発動する前だというのに既に放電を始めていた。


「そっか。守る者がいなくなったから……!周囲を気にせず、魔法を撃とうとしてるんだ!」


「分析してる場合か!?その通りならなんとしてでも止めえねと俺ら全員即死だぞ!?」


 先ほどまでは、ブレイドやインパクトと言った仲間がいた。けれど今は、守るべき仲間はいない。


 だから、ディアボロスは周囲にいる全ての敵を殺そうとしていた。仲間を巻き込むような魔法でも、皮肉なことに今なら撃ててしまう。


「オラァァアッ!!」


 ジョーカーはそれを阻止しようと槍を振るうが、ディアボロスは魔法を維持したままその攻撃を避け続ける。


 その間も光は増していき、遂には直視出来ないほどの光を纏うようになる。


 発動まで、もう時間はない。だがそれでもジョーカーは攻撃を当てられそうにない。



 そして遂に。ディアボロスはその光輝く角を振り下ろそうとした。だが、その瞬間


「……ぜあぁあ!!」


 バキィン!!


「ッ!ヴォオオオンッ!?」


 勢いよく飛び出したカルディアがその大剣を放電している角に打ち付け、そして両方の角を砕いた。電撃がカルディアにもながれ、手は痺れまともに動かなくなったが、それでもあの魔法を止められたのは非常に大きかった。


 折れた角は光を失い、角を折られたディアボロスは大きく怯んでいる。水晶のように透き通っていた見た目通り血は通っていないようだが、それでもその衝撃は強かったのだろう。


「今じゃ!トドメを!」


「おうよっ!!」


「任せて!!」


「了解です!!」


 そしてその怯んだディアボロスに、残った3人は総攻撃を仕掛ける。


「オラァァア!!!」


「其は全てを貫く弓矢。如何なる障壁も撃ち抜き 吹き荒れる風。隔つ事は敵わず それは全てを吹き飛ばす。比類なき猛威の暴風よ 今此処に弓矢と成れ。その名は『ヴァン・アルクス』!」


「其は全てを砕く斧。あらゆる物よりもなお硬く 決して傷つかぬ堅牢な石。砕けず削れず それは其処に存在す。大地より出でし最硬の結晶よ 今ここに斧と成れ。その名は『アダマース・スクーレ』!」


 ジョーカーがディアボロスの毛皮を貫き、そしてその槍を引き抜きその跡にフィオーリが暴風の槍を撃ち込み、最後に広がった傷にアダマースがダイアモンドの斧を振り下ろす。


 今の彼らが持てる限りの、最大の攻撃。それを喰らったディアボロスは、


「ヴォォオオン……」


 しばらくは立ったままよろめいていたが、やがて糸が切れたかのように力なく倒れ……そして、動かなくなった。


 それを4人は確認すると、その4人も疲れ果てた様子で腰を下ろす。勿論、周囲に他の敵がいないかを全力で警戒しながらだが。


「なんとか、倒せたな……」


「そう、だね……」


「もっとも、魔力はほとんど残ってないですが……」


 勝てるか怪しいところだったが、何とか勝てた。その事に、カルディアを除く全員は胸をなでおろしていた。


 そしてそのカルディアはと言うと。


「……すまぬ。しばらく寝させてもらう」


 とだけ言って、そのまま力なく倒れ込んだ。


「っ、大丈夫かカルディア!しっかりしろ!」


「うわっ、なにこれ!?両手は火傷だらけだし、蹴られたところは骨も折れてる!」


「しかも先ほど血を吐いてた以上、内臓もやられている可能性があります。このままでは……!」


 3人が様子を見れば、カルディアは先ほどまで動けていたのが不思議なくらいにズタボロになっていた。


 インパクトに蹴られた時に内臓がやられたと言うのに身体強化までフルで使って動いたせいでそれが尚更悪化したのだ。火傷の方も、放電している角を無理やり砕いたせいで電流にやられたのだろう。


「とにかく休める場所へ運びましょう!フィオーリはカルディアさんを!ジョーカー様はその鹿の死体を運んでください!私はその間鑑定を使って治療に使えそうな物を探します!」


 3人はカルディアを休ませるために急いで移動を開始する。なお、ディアボロスの死体を運んだのは食料として利用する為だ。カルディアが負傷してしまった以上、出来る限り戦闘は避ける必要があった。


 彼らは森を歩き続ける。道中効果の異常に高い薬草も幾つか見つけ、ある程度なら治療出来そうなくらいの素材は集めることができた。


「……魔物はいねえな。ここにしよう」


「分かりました。……今は、入り口すら塞げませんけど」


 そして、しばらくして洞窟を見つけた彼らはその中へと入って行った。

アウィス「少し遅いなーって思ったら……初めてじゃない?1話で10000文字超えたの」

作者「初めてだな。何時もは5000文字前後だし。俺だって、此処まで長くなるとは思ってなかったよ」

アウィス「だろーね。本来1話で終わらせる予定だったのに、文字数だけ見れば2話分になってるし。もっと構成とか考えてから書いたら?」

作者「残念なことに、今回の番外編はこれでも考えてる方だ。本編の方がいつもより行き当たりバッタリだ」

アウィス「……尚更ダメでしょ、それ」

作者「行き当たりバッタリなのに伏線仕込んだりするからそれを忘れてたりするんだがな。まあそんなことはさておき、今回の解説は『ディアボロス』『ホワイトインパクト』『ブラックブレイド』『リヒトウィング』の4体だな。こりゃ長くなりそうだ」

アウィス「なんか知らないスキルとか持ってそうだけど、それは見れば判るよね!それじゃあほい!あ、リヒトウィングからね」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

リヒトウィング

(スカイオウル変異個体)

種族 魔獣

レベル53


体力 456

魔力 840

筋力 399

敏捷 736

物防 399

魔防 570


スキル

隠密レベル9 飛行レベル6

光魔法レベル7 高速詠唱レベル7

並列詠唱レベル5 《除外》レベル7


 群れで狩りをする種であるスカイオウルが突然変異を起こし、狩りを出来るだけの身体能力を失ってしまった個体。しかしその代わりに魔力は通常種よりも遥かに高く、また光魔法も相当な水準で扱える。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

《除外》

分類 特殊スキル

説明

 魔法を行使する際、指定した対象に与える影響を0にする。このスキルのスキルレベルと同じレベルの魔法まで適応可能。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


アウィス「うわぁ、特殊スキル持ちだぁ」

作者「一応、此奴がブレイドとインパクトを回復させてた時に使ってたって事になってるな。これといった描写はしてないから気付いてる人はいないと思うが」

アウィス「そりゃそうだろうね。それにしても、この魔物今のあそこの魔物にしては随分レベルが低いね」

作者「魔物にも個体差はあるからな。此奴はその中でも格別『虚弱体質』っていう設定になってるんだよ」

アウィス「なるほど。んじゃ、次はホワイトインパクトの方に行こうか」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ホワイトインパクト

(インパクトラビット変異個体)

種族 魔獣

レベル189


体力 772

魔力 1346

筋力 2509

敏捷 2702

物防 579

魔防 579


スキル

天駆レベル8 隠密レベル8

体術レベル7 《撃滅》レベル7


 スマッシュラビットの変異種インパクトラビットが更に突然変異した個体。ただでさえ無い耐久力を更に失い、ひたすら攻撃に特化した性能になっている。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

《撃滅》

分類 特殊スキル

説明

 魔力を消費して、自身の筋力と敏捷を「スキルレベル」×30%上昇させる。ただしその代わりに、発動中は物防が「スキルレベル」×10%減少する。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


アウィス「守り捨てすぎでしょ流石に」

作者「だってそういう魔物だし。あ、あの蒼い光っていうのはご想像の通り 《撃滅》の光だな。あの時彼奴のステータスは通常の3.1倍になったんだよね。倍率たっけえなおい」

アウィス「そのぶん、物防は7割減になってたと。そりゃ、真っ二つになるよね」

作者「でも元々紙耐久だから使ってなくても真っ二つになってたかもな。……あ、そういや、あの死亡シーンってちょっとした皮肉が入ってるんだよ」

アウィス「皮肉?」

作者「第1章で出てきたリメイク前の個体『スマッシュラビット』は、同じくリメイク前の個体『サーベルスパイダー』を蹴り殺してたんだよ。……海斗を蹴ろうとして、その直線上にいたからっていう理由で」

アウィス「……ってことは、今回殺したのが逆になったってこと?」

作者「そゆこと。それと、剣に突っ込んで真っ二つになるっていうのも1章と同じだな。個人的には気に入ってる」

アウィス「酷っ。まあいいや。それじゃ次、ブラックブレイドだね。ほれ」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ブラックブレイド

(デッドリーサーベル変異個体)

種族 魔虫

レベル229


体力 1631

魔力 1869

筋力 1398

敏捷 2563

物防 2097

魔防 2330


スキル

天駆レベル6 剣術レベル7

隠密レベル7 《纏魔》レベル7


 毒を持つデッドリーサーベルが突然変異によって毒を持たず、そして脚が巨大化してしまった個体。その脚のせいで原種よりも敏捷は低いが、そのぶん一撃の重さは重い。また、耐久は低いものの相手の魔法を纏う力を持ち、低レベルの魔法で倒す事はほぼ不可能。

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《纏魔》

分類 特殊スキル

説明

 このスキルのスキルレベル以下の魔法の操作権を奪い自身の身に纏わせることが出来る。その際、それが自身の魔法ではなかった場合本来受ける筈だったダメージの10%のダメージを受ける。また、魔法を纏える時間はその魔法の威力で決まる。

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アウィス「ねえ、スキルの内容が凄まじく酷いんだけど」

作者「これをレベル10にしたら、お前みたいな例外除いた全ての魔法の威力を9割減に出来るからな。その上、その威力を相手にぶつけられるおまけ付きで」

アウィス「今回このスキルのスキルレベルは7だったから、フィオーリの使った『ウィンドサイズ (レベル5)』とディアボロスが使った『ボルテックス (レベル5)』は纏えたけど、アダマースが使った魔法の『デスコメット (レベル8)』は纏えなかったんだね。……初見殺しもいいとこだね、これ」

作者「今回の魔物が持ってる特殊スキル群は前に色々考えた結果ボツにした奴らだから、性能が壊れてるのは当然なんだよな。というよりも、本来ならもっと本編に特殊スキル持ちを出す予定だったんだが……」

アウィス「結局、君達と私達除いたら第4章で出てきたフランって子しかいないもんね。……その反動がこれか」

作者「バランス考えながら、こういうスキル考えるの楽しかったです」

アウィス「あ、そっすか。んじゃ最後、現時点の夢幻列島最強だった者、ディアボロスの解説行こうか」


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ディアボロス

(アルカディア変異個体)

種族 魔獣

レベル413


体力 5004

魔力 2502 + 4528

筋力 4170

敏捷 5004

物防 3336

魔防 3753


スキル

天駆レベル9 縮地レベル8

風魔法レベル7 雷魔法レベル9

隠密レベル9 《紫電魔法》レベル8


 角が魔晶石で出来た、アルカディアの突然変異個体。通常の角よりも若干脆く、欠けたり傷付きたりしやすい。しかし魔力を相当な量溜め込むことができ、通常より遥かに多く魔法を行使できる。また、通常よりも強力な《紫電魔法》を使用可能。

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《紫電魔法》

分類 特殊スキル

説明

 このスキルのスキルレベル以下の雷魔法を紫電魔法に置き換えることができる。そうした場合、魔力を通常よりも多く使用する代わりに相手の魔防及び耐性スキルを無視してダメージを与える事が出来る。

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アウィス「……何?これ」

作者「何って、ディアボロスの解説だが」

アウィス「いや、それは分かってるけどさ。ちょっと、こいつの特殊スキル強すぎない?」

作者「本来草食であるこの魔物にドラゴンだろうが打ち倒せるくらいの力を使わせるにはこのくらいやらないとダメだと判断した」

アウィス「いや、寧ろ何故ドラゴンを越えさせようとしたの?」

作者「今回のボスのコンセプトは、『食われる者の逆襲』だからな。一応ブレイドとウィングは肉食だが、それを食う者もいるから一応食われる者の方に分類させといた」

アウィス「そーなのかー。でもなんで肉食の2匹が草食の2匹と対立せずに行動してるの?普通ならそこでも争いが起こると思うんだけど」

作者「こいつらは全員突然変異個体で、自分一体だけじゃ生き延びれるだけの力は無いんだよ。ウィングはとてもじゃないが狩りをできる力は無いし、インパクトは防御面が低すぎるし、ブレイドは他の同種に比べたら鈍重な上に毒を持たないし、ディアボロスは角に魔力を蓄えてるのに肝心のその角が脆い。そんな此奴らは同じような奴らに出会って、対立ではなく共存の道を選んだんだ。少しでも生き延びる確率を上げるためにな」

アウィス「ほうほう。……割と設定が重いんだけど?」

作者「そりゃ、こんな魔境で種族を超えて共生してるんだからな。普通に考えて設定は重くなるだろ。個人的には気に入ってるがな」

アウィス「そしてそれを1パートで切り捨てたと」

作者「寧ろこれを今後に関わらせる事がお前には出来るのか?」

アウィス「……無理だね、うん」

作者「せやろ?」


作者「あ、そういえばディアボロスの名前を考えるのには相当時間が掛かったんだよ。リメイク前の『クラウディア』と同じように『ディア』を付けた名前にしたかったんだが、なかなかいいのが思いつかなくてな。結局、ギリシャ語で『悪魔』を意味する『ディアボロス』と英語で『鹿』を意味する『ディア』をもじった名前になった」

アウィス「……考えられてはいると思うけど、ちょっと厨二臭くない?」

作者「……いいじゃないか、厨二でも。あ、それと特殊スキルの《紫電魔法》だが、実は「紅雷魔法」にするか「蒼雷魔法」にするか「碧雷魔法」にするか「紫電魔法」にするか悩んでたんだ。まあそれについてはとある人に丸投げしたが」

アウィス「とある人?」

作者「リアルの方で俺が小説を書いていると知ってる人だよ。相当前 (2章9話)に、ビアンカの元ネタについて「正解のコメント来る訳無いだろ。難しすぎる」って言ってた人と同一人物だ」

アウィス「なるほど。……ちなみに、丸投げしたってどんな感じに?」

作者「紅、蒼、碧、紫。どれが良い?って聞いて紫選んだからそれにした」

アウィス「適当すぎない?」

作者「実際、そこまで重要じゃないからな。……あ、次回はどこまで書くか未定だけど、とりあえず今回ほどは長くならないと思います」

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