10話 生産スキル「そろそろ本気出すわ」
「はあ、はあ、よ、ようやく着いた……」
「……お疲れ様」
ドラゴンの素材は重い。今回は多少小柄だったようだけど、それでも体長5メートルは普通に超えていた。その上素材は捨てる所のない……普通は運べないだろ。俺のレベルが上がったから大分持てたけど、そもそも手が足りないと思うんだ。まあ、今日は運び終わったからもう考えないでおこう。さて、早速あの謎のアイテムの作成を……。
「……お腹減った」
「出鼻を挫かないでくれよ。まあ、確かに腹は減ったな。飯にするか」
と言うわけで飯だ。今日のメニューは「ドラゴンステーキ〜素材の味をお楽しみ下さい〜」だ。この島でまともな料理を求める方が間違ってるんだよ。調味料なんかまだ探してねえよ。
「『ファイア』」
火はフィールに出してもらう。俺の火属性付きの剣でもいいけどこっちの方が圧倒的に楽だからな。
そしたら、そこら辺にあった木から作った薪を燃やして、そこら辺にあった鉄鉱石から作った金網の上に乗せて焼く。これ以上の作業は無い。
そして数十分後、取り敢えずじっくり火を通したドラゴンステーキが完成した。それをそこら辺にあった石を加工して作った皿 (清潔だよ?)に乗せ、そこら辺にあった鉄鉱石から作ったフォークとナイフを使って食べる。
「うめぇ!」
「おいしい」
ドラゴンの肉には調味料なんていらなかった。とろけるような舌触りと、濃厚な味。語彙力が無いからこんな表現しか出来ないけど、まさに肉の頂点と言ってもいいような味だった。王城の夕食が霞んで見えるぜ。これが素材の力というものだ。
結構な量焼いたつもりだったのだが、あっという間に平らげてしまった。フィールはドラゴンと戦ってたし、俺はその素材を持って帰ってきたので結構疲れているのだ。
残った生肉はフィールの魔法によって冷凍、洞窟の奥の方に保存しておく。流石にドラゴン1匹分の肉なんか1日でたった2人で食えたもんじゃねえ。
とまあ、食事も済んだ所でアレを作ってみよう。錬金術と魔法付与ってあったけど、道具なしで作れるかな?
……無理だな。そもそも道具扱いされてる魔分を含んだ水っていうのがねえ。それに、それに魔石と魔晶石を1週間漬けて魔力を出させて、その後吸魔石を1週間漬けて魔分を吸い取らせるとか時間がかかり過ぎるわ。いつも通りファストクリエイトでいいよ。使う魔石は3つあるクラウディアでいいか。ほいっと。
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ステータスクリスタル・敏捷 −1
分類 アイテム
レア度 超絶レア
敏捷+135
説明
ステータスを恒久的にあげることの出来る神秘の結晶。ダンジョンの宝箱から取れるものよりも遥かに質が良く、国宝になり得る程の希少性を持つ。
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待て待て待て待て!明らかにチートだろこれ!明るみに出したら世界の法則が崩れるわ!普通に落ちてる素材と魔物の魔石でステータス上げ放題とか……最高だ。
そうか。これが生産スキルの本領というものか。現代兵器チート?そんなもん無くても最強になれるんだな。そもそも銃の作り方知らねえからそのチート出来ねえけど、そんなのは関係無かった。
と言うわけで、インストール!……こんな感じでいいのかな?ステ見てみよ。
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黒野 海斗
種族 人間
レベル61
体力 601
魔力 601
筋力 601
敏捷 736 +45
物防 601 +645
魔防 645 +245
増加量 135
スキル
剣術レベル2 鑑定レベル10 隠蔽レベル10 《創造》レベル8
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おー。上がってる。やったぜ!
って、サラッと創造のスキルがレベル8になってるな。そう言えば、謎のアイテムって2つあったよな。そっちの作り方は……なんで全く同じなんだよ。どうやって作り分けるんだよ。感覚?そうっすか。
じゃ、ファストクリエイト。使う魔石は……ウィンドドラゴンでいいか。ほい。
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スキルクリスタル・飛行−1
分類 アイテム
レア度 超絶レア
説明
スキル 飛行の経験値を90得ることの出来る神秘の結晶。しかし、スキルを習得するには100の経験値が必要なので若干足りない。
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……−値の弊害って怖いな。たった1なのにもう一個作らないといけなくなるとか……。しかもこれレベル8だからスキルレベル11にならないとマイナスが消えないのにスキルの最大値は10……。2つ作るのは確定か。面倒くせえな。まあ、もう一個作って使ってみるか。
……よし、スキルに飛行が追加されたな。所で、飛行ってどうやってやればいいんだ?
取り敢えず、翼をイメージ……?こんな感じか?
海斗がそんな感じでイメージすると、背中から白く輝く羽 (虫のやつ)が出てくる。
「……なんでやねん」
などと突っ込んだりもしてみたが気にせずに飛行を試みる。魔力をその羽に注ぎ込むイメージか……?
「グべッ!?」
「……大丈夫?」
結果から言うと、飛べた。しかし、勢いよく天井に頭をぶつけて床を転がり回る結果となったが。
「ああ、大丈夫だ。心配すんな」
「……で、さっきから、何してるの?」
フィールが不思議そうな顔をしながら聞いてくる。確かに、いきなり羽が生えたと思ったらそのまま天井にダイブなんてしてたら不思議にも思うだろう。
「あ、ああ。ちょっと飛行のスキルを手に入れたからな。試してみようと思ったんだけど……こりゃ難しいな」
すると、フィールが納得したような顔で言った。
「確かに、あれは慣れてないと難しい。……私が、教えてあげる」
龍化していないフィールは飛行も龍魔法も使えないが、龍化すれば使えるようになるので飛行のコツとかは知ってそうだ。
「じゃあ、頼もうかな。……今日はもう暗いから、教えて貰うのは明日からになるけど」
「……うん。厳しくいくから、覚悟しておいて」
そう言いながら、フィールは不気味に微笑む。
そうして、俺の当分の予定が決まったのであった。
あと、吸魔石を大量に調達する必要も出てきたので、それも予定に加え、今日の所は眠りについた。あ、布団はチャチャッと作っといたよ。毒殺現場に行く途中に材料は回収したからな。
もっとも、そこにフィールを寝かせた筈なのに、次の朝起きた時は痛くないけど振りほどけない程度の強さでしっかりと抱きついていたのだが……それについてはもう諦めようと思う。
異世界物って、現代兵器チートが多いと思ったので、あんまり無さそうな感じで強くして見ようと思いこうなりました。ドラ○エの力の種みたいな物を量産してドーピング……。正直、派手さに欠ける気もしますけどね。




