書状
謎の青年にあってから四時間が経った。
彼の言う通りならば自分は既に能力者として能力が覚醒しているらしいが、、特に何も変わりはなかった。
「まさか嘘ってワケじゃないよな・・・?」
和也は焦っていた。自分が能力者だと言われてからテンションが上がっていたが、もし嘘だった場合その分落ち込みも大きくなる。
(まあ何時覚醒するとかはわからないからとりあえず落ちつくか)
そうして和也は外へ向かった。
和也が住んでいるのはトウキョウのアラカワというところだった。五年前に政府の大工事があり、五年前とは景色がすっかり変わっていた。
昨日と同じように河川敷を歩いていると、
「すいませーん、ボールとってくれませんかー?」
と野球をしていた少年らに言われたので、投げてやった。
和也は野球をしていた時期があったので、肩には自信があった。
すると、少年に一緒にやらないかと誘われたので、気分転換にしていくことにした。
日がすっかり暮れ、和也が家に帰る時には外はもう真っ暗だった。
「疲れたな・・・流石にあれは大人気なかったか」
最終スコアは30対2だった・・・
和也が夕飯の用意をしようと台所に行くと、インターホンが鳴った。
「誰だこんな夜に・・・?」
和也がドアを開けると、そこにいたのは小さな女の子だった。
「誰だお前?」
「あ、怪しいものじゃないよ!」
女の子は緊張しながらも答えた。手には何か袋のようなものを下げている。
「こ、これを渡しに行けって・・・じゃ、じゃあ!」
「お、おい!待てよ!」
和也は引きとめようとしたが、少女は走っていってしまった。
「なんだったんだ?」
和也は少女から渡された袋を確認した。すると中には封筒が入っていた。
「なんだこれ・・・てか袋に入れる意味ないだろ」
と言いながら中身を確認すると、そこには
「覚醒おめでとうございます。坂場和也殿。貴殿を我らが組織へと参加していただきたく、書状を送らせていただきました。明日朝5時頃、もう一度訪問させていただきますので、貴殿はそれまでに決断していただくようお願いいたします。 ガヴリイル代表セイヤ・アフリフォード」
「なんだこれ・・・間違い・・・ではないよな」
とりあえず書状を机の上に置き、和也は夕食の準備に移った。
続く
外国人っぽい名前って考えるの難しいですね
ちなみにガウリイルとは四大天使の一人のガブリエルのことです。(別名ジブリール)
神の言葉を伝えるメッセンジャーや、「家族」のシンボルとされています。