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六、やきもち 「広辞苑」「ドア」「猫」

──あー、いたいた。また夢中になって広辞苑を読んでる。

 わたしはドアの隙間に手をかけて、そーと彼の部屋に入っていく。仕事熱心なのはいいけど、熱中しちゃうといつもわたしのこと忘れちゃうんだから。

 彼は作家。今もパソコンの前に座り、必死で広辞苑をめくっている。ネット検索すればいいのに、やっぱり広辞苑がいいんだって。

 わたしは甘えた声を出して、彼の膝に手を伸ばす。

「あ、ミーコ……やばい、朝ご飯まだだったな。昨日は徹夜で書いてたからさ……」

 彼は眠そうに欠伸する。新米作家さんは色々大変でしょうけど、わたしのご飯は忘れないでね。

「ミャー!」

 黒猫のわたしは、ちょっと膨れて彼の広辞苑の上に飛び乗る。ご飯をくれるまで、見せてあげない!





 ☆あとがき☆


 これは一番短い、たった三百九文字の作品でした……。後書きで字数を増やします。

交流掲示板では、タイトルはつけてませんので、今回一話一話タイトルをつけてみました。後でタイトルをつけるっていうのも楽しいですね。掲示板に書き込む時は、だいたいのあらすじを頭の中でイメージし、直接書き込んでいます。まさに、即興ですね。書いた後、読み直したりはしますが、ほとんど思いつきで書いてます。

 三つのお題から色んなイメージが膨らんで楽しいです。このストーリーは、なんとなく猫がドアに手をかけて部屋に入ってくるシーンが頭に浮かんできました。猫は器用なんで、大抵のドアは開けますよね。足音もなく忍び寄ってくるという感じです。






ショートショートパート1最後の作品です。パート1ということで、またパート2も書いてみようと思ってます。(^^)

読んで下さってありがとうございました!

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