一、ダブルの幸せ 「合格」「紙幣」「自転車」
三つのお題は、前に執筆した方が考えます。お題を考えていただいた方々、ありがとうございました! そして、楽しい企画を考えてくださった物書き魂さん、どうもありがとうございます。
「あった〜!」
僕は思わずその場でジャンプする。東の空が白み始めてきた。吐く息も真っ白で凍えるように寒い。けれど、僕は嬉しさで寒さなんか感じない!
この喜びは、志望校に合格した時と同じくらい、いやそれ以上に大きかった。
僕は懐中電灯を消し、ピンセットで小さな紙切れをつまむと、ビニール袋の中に入れた。
「これで全部拾ったぞ」
僕は大満足で、袋の中の紙切れを見つめる。小さな紙切れ……それは、大切な一万円札の最後の一切れだ。家に帰れば、ここ数日拾い集めた紙幣の紙切れがある。最後の一切れだけ、なかなか見つからなかった。紙幣の三分の二が残っていれば、新しいお札と交換出来るけど、僕は最後のひとかけらまで見つけたかった。
疲れた。もうこりごりだ。あんな宣言するんじゃなかった。僕は、フーと大きく息を吐いて自転車に乗る。
『もし、○○高校に合格したら、皆の前で一万円を紙吹雪にしてばらまいてやる!』
僕はクラスメイトの前で、大宣言してしまったのだった……。まさか、あの名門校に合格出来るとは考えてなかった。
「ま、いいか。志望校に合格出来て、一万円も元に戻ったんだし!」
僕は声を立てて笑うと、朝日が差し始める中、勢いよく自転車を漕ぎ出した。
初めて「即興小説」に参加して書いた作品です。短くまとめるのって難しいですね。でも、三つのお題があると、発想が広がります。
けど、せこい男の子です。でも、15の子にとって一万円は大金ですね。私にとっても大金です。^^;




