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鼻の上に絆創膏を貼るな!

鼻の上に絆創膏を貼って少年っぽさを演出すんな!腹立つ!!

そんな気持ちで作られた寓話です。読んでも一切何の役にも立ちません。

むかしむかし、あるところに王様がおりました。


ある日のことです。【キャップをかぶって、鼻の上に絆創膏を貼っている民衆たち】が国中から、全員、広場に集められました。


鼻の上に絆創膏を貼っている男たちは、自分たちがなぜ呼び出されたのかわからず、戸惑っている様子でした。


「タハッ!オレ、王様に会うの初めてかも!タハッ!」「オレもさ、王様が近くまできたら、オレの好きなエロ本をプレゼントするんだ!絶対喜ぶぜ!」


「タハッ!オレは王様にこのメリケンサックをあげるんだ!」「お前らプレゼントあげるのかよ?オレも、今日乗ってきたスケボー、王様にあげようかな?」


鼻に絆創膏を貼っている男たちがザワザワと色んな話をしています。


そこに、王様が現れました。


「お前たち、よく来たな。ワシは、お前たちのような、別に鼻をケガしてるわけでもないのに、鼻の上に絆創膏を貼って、少年っぽいヤンチャさを表現してる奴が嫌いだ。今から、絆創膏をはがしていき、鼻がなんもなってない奴は、全員処刑する」


男たちは、騒然としました。


「タハッ!王様のジョーク、なかなかファンキーじゃん!」そう叫んだ男がいました。


王様はジロリと男を見つめました。


「その『タハッ』が一番嫌いやねん。『タハッ』って笑う感じと、キャップかぶってる感じと、勉強よりも大切なことを、オレは遊びから学んじゃってます、みたいなそのスタンスが嫌いやねん。ワシ」


王様が目で合図をすると、城の門扉のひとつが開き、全身を無印良品で無難にまとめた兵士たちが、5人現れました。


タハッの男は、はがいじめにされ、絆創膏を剥がされました。


「王様、やはりこいつの鼻はツルツルです。ファッションでやってるだけです」


「うむ。殺せ」


タハッの男は、無印良品で無難にまとめた兵士たちに、連れて行かれました。男たちはわめきました。「王様、あまりにもひどすぎます!!」「そ、そうですよ!わたしたちは、別に少年っぽさを演出するために絆創膏を貼ってるわけじゃないんです!!」「それが本当かどうかは、その鼻の上の絆創膏をはがせばわかることだ!」


王様が目で合図をすると、また城の門扉のひとつがガシャンと開きました。そこからは、アメ村で買ったのであろう古着ファッションに身を包み、口にはチュッパチャプスをくわえた女兵士たちが大量に出てきました。


“こいつらのチュッパチャプスはええんかい”と男たちは全員思いました。


女兵士たちは、手に持っている槍で脅しながら、男たちの鼻の絆創膏をはがしていきました。


鼻の下に吹き出物が出来てる奴には豊かな暮らしと土地が与えられることになっていましたが、そんな奴は一人もいません。鼻の下、なんにもなってない奴らは全員、連れていかれました。


その時、勇気のある男が王様に声をあげました。「王様、わたしは、本当は鼻の上に絆創膏なんて貼りたくありませんでした!これには理由があるのです!」


王様は、「言ってみろ!」と促しました。


「わたしは、貧乏なもので、スケボーで移動したいのですが、スケボーが買えません。ですが、スケボーで移動してそうな雰囲気だけでも、演出したいと思って、鼻に絆創膏を貼ってるのでございます」


王様の顔はみるみる真っ赤になりました。



「だから、それを言うとんねん。


鼻の上に絆創膏貼ることで、スケボー乗ってそうな感じを演出してることにムカツいてんねん!


『このスケボーでどこまでもいくぜ』みたいな感じが腹立つねん!こいつ、何を聞いてたんや。絶対、お前、国語の成績悪かったやろ!連れて行け!」




王様がまた号令をかけると、城の門扉のひとつがガチャリと開きました。


筋肉ムキムキで、黒いVネックのTシャツとジーンズを履いた男の兵士たちが出てきて、男を連行しようとしました。


王様は、兵士を見て「ちょ、待て待て待て待て!お前らの、『最強のファッションはボディデザインです』みたいな感じもなんやねん。殺せ!」と叫びました。


一時間後です。


鼻の吹き出物から血が出ている男が1人、王様の前に立っていました。


王様は、気まずそうに、男にこう言いました。


「今日は、食べて帰るやろ?泊まっていくやろ?」


男はブチギレました。「『食べて帰るやろ』の前に、オレになんか言わなあかんことあるんちゃうんか!!!」王様は、目をショボショボさせて「ごめん」と言いましたとさ。



おしまい。

芸人、ネタ作家、短編小説家。“理系の変な奴”は自分で髪の毛を切ります。それが私。ついでの用事が二個ないとお墓参りに行かないです。

Twitter、noteなど色々やってます。

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