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信用できる女の最期

「君の事は、信用できる」


それが、夫の口癖だった。


だけど、とんだバカ者よね。


なぜなら私は、彼にとって最も信用してはいけない人間なんだもの。


どうしてかというと、彼のお金目当てで結婚し、まぁ良い頃合なんで、そろそろ殺して財産をガッポリ頂こうとしているんですからね、これまでのように。


そう思って粛々と計画を実行に移したんだけど、最後の最後になって逆に私が夫に殺される羽目に……。それも、たっぷりの保険金を掛けられて。


「あなた、私を信用してるって言ったじゃない!」


断末魔の中で、私は問うた。


普通に考えれば自業自得と言う話だけれど、もう死ぬんだからそんな事かまうもんですか。


「あぁ、信用していたよ。だって君の言う事は、みな嘘だってわかっていたからね。それと逆の意味で取れば、すべて真実という話になる」


夫のあざ笑うような顔を見ながら、私の意識は薄らいでいく。


そうか。そういう意味では、私は正直者ったんだ。それじゃぁ、天国に行けるかな……・


そんな虫のいい事を考え始めた私の足に、これまで私の金づるになり死んでいった連中の、幾つもの指が絡みついた。


【終わり】


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